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加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【福音の少年】「闇の王子」サイン入り文庫本当選者発表!

2007年08月11日 20時28分45秒 | 本のこと。
どもども加地です。
発表が遅くなってしまいましたが、今回当選されたのは以下の5人のみなさまです!

(メール到着順)
Sylphia(シルフィア)さん
比良坂綾音さん
道具屋さん
ねじれさん
トウさん

おめでとうございます。

抽選方法はメール到着順に連番を振り(応募総数44)、「抽選王」というソフトで5名抽出しました。
選に漏れたかたへ、残念でした。次回シリーズ第三巻「虹のウロボロス」でもサイン本のプレゼントを予定していますので、懲りずにご応募ください。

コメントをいただいたみなさまへ、ありがとうございます。とても励みになります。

では!

【福音の少年】「闇の王子」サイン本申し込み締め切り

2007年08月10日 23時13分33秒 | 本のこと。
たくさんのご応募ありがとうございました!
今夜は所用で時間がとれないので、明日抽選の上、住所確認メールを差し上げます。
今回もまたいろいろと励ましのお言葉をいただき感謝です。
では、また明日。

【福音の少年】最新刊「闇の王子」サイン入り文庫本プレゼント

2007年08月05日 16時06分06秒 | 本のこと。
お待たせしました!
いや、この月一回くらいしか更新しないブログに根気よく来てくださる愛読者のみなさまに、徳間デュアル文庫7周年(!)を記念して、新刊本「福音の少年 GoodNewsBoy 闇の王子」を計五冊、プレゼントしちゃいます。もちろん、サイン付きです。

ご希望のひとは、alchemy1104@gmail.com へ、件名に「本希望」と入れて送ってください。

(1)申し込みが五名を超える場合は抽選とさせていただきます。
(2)申し込みはハンドル名・ニックネームでかまいません。
   件名とニックネームだけのシンプルなメールでぜんぜん結構です。
   ただ返信用アドレスは間違えないでね。
(3)お送りできる場合、こちらからメールをさしあげますので、そのとき住所氏名を教えてくださって結構です。
(4)送料は当方が負担します(徳間書店さんに感謝)
(5)言っておきますが、わたしはサインがヘタです。
(6)転売できないようにあなたの名前を書いておきます(けけ)
(7)当選者のハンドル・ニックネームは公表します(五名に満たなくても)。
(8)6月の当選者の方も応募してかまいません、てか、だれが当たったか忘れてるので(笑)、二度当たる人はラッキーということで。

プライバシーの考え方:送り先の住所氏名は送付後直ちに消去します。
(発送者は徳間書店編集部となります)

【申し込み締め切り】2007年8月10日の夜11:00までに届いたメールまで。

 ふるってご応募ください。

【福音の少年シリーズ】二冊並べてみる。

2007年08月04日 08時53分33秒 | 本のこと。
書店にはまだ並んでいないようだけど、徳間書店から出た二冊を並べてみました。
デュアル文庫の公式サイトではなく徳間書店の新刊案内にはすでに掲載されてます。新刊の福音の少年 闇の王子。

今回の表紙もラブリーな感じです。じつはまだ手にしてないのですが、送られてきたら、またサイン入り文庫本プレゼントを行います。お楽しみに。

福音の少年闇の王子―Good News Boy (徳間デュアル文庫 か)
加地 尚武
徳間書店

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福音の少年魔法使いの弟子―Good News Boy
加地 尚武
徳間書店

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加地尚武、インタビューに答える。

2007年06月19日 18時47分01秒 | 本のこと。
徳間書店のエッジdeデュアル◆インタビューでインタビューされた。

デビューしてから三回目。
やっぱり恥ずかしい。

なんかちょっと変なおじさん、て感じがする。
いや、そのとおりなんだけどね(笑)

「福音の少年 Goodnewsboy 魔法使いの弟子」好評発売中。
本屋さんで見かけたらよろしくね。
作者本人はまだ本屋で見てないけど(笑)

「福音の少年 GoodNewsBoy 闇の王子」のこととか。

2007年06月11日 22時53分49秒 | 本のこと。
ブログ愛読者プレゼントのサイン本を郵便局にもって行って、一息ついているところ。
EXPACK500なんてものができたんですねえ。ちょこっとモノ送るのに便利。

日曜の夜というか月曜の朝4時まで8月配本予定の「福音の少年 GoodNewsBoy 闇の王子」の仕事をして、ちょっと寝たら、完全にへばってました。
でもって作家じゃないほうのお仕事をお休みしてしまいました。

午後、なんとか起きて、娘と一緒に市内の本屋二軒に行きました。
いや「魔法使いの弟子」が並んでるか見に行っただけ(笑)
おまけに並んでいないという(笑)

いや、ぺんぎん書房版のように入荷もしないってわけではなく、どちらもデュアル文庫の4月の新刊は並んでたので、まだ入荷してないってことなんでしょう。
と、思うことにする。
このように地元では気持ちのいいくらい無名です(笑)

それで気がついたんだけど、徳間デュアル文庫で背表紙に色ついてて、おまけにキャラのイラスト載るって、めずらしいことみたいですね。
徳間書店の方がここ見てたら「いまさらなにゆうてる」でしょうけど。
なんかすげーな。
「福音の少年 GoodNewsBoy 闇の王子」はきっとアナ(新アナ)が表紙になるんでしょうけど、一巻目が黄色できたので、淡いブルーか黄緑でくると予想。
どっちにしろ、たのしみ。

12月の本(「図書館のキス」)、その先4月の本(第6巻)が気になってるので、できるだけ書きためというか、前倒しで仕事をしたいので、いまから10月の本「虹のウロボロス」にとりかかります。

あ、読者プレゼント、たくさんの応募ありがとう。
チャンスは最低でもあと5回はあります。よかったら次もどーぞ。

【福音の少年】サイン入り文庫本プレゼント当選者発表

2007年06月10日 23時31分22秒 | 本のこと。
どもども加地です。先ほどサイン本の申し込みの締め切り(やな言葉だ)をさせていただきました。

で! おめでとうございます! 以下の方々にさしあげることになりました!

tomotakaさん (6月5日)
yamapikoさん (6月7日)
ぷーぱよさん (6月8日)
作田さん   (6月9日)
tjokerさん  (6月10日)

(カッコ内はメール到着日時)

応募総数:45通(!)
抽選方法:受信順に連番を振り、抽選ソフト「抽選王」Version 0.52(ベクター他で配布)を使って当選者数5名で抽選。

当選者のうち、すでに住所氏名を書いていただいているかたもいますが、とりあえず送付先確認のメールをお送りします。できるだけ早く発送したいのですが、週明けに二巻目の原稿を送ることになってますので、月曜日以降の発送となります。

選に漏れた方々へ。応募ありがとうございます。残念でした。数が限られておりますのでご了承ください。
8月に第二巻「福音の少年 GoodNewsBoy 闇の王子」が出ます。そのときまたこの企画をやりたいと思いますので、よければまたご応募ください。

メールをくださったすべてのみなさまへ。
ほんとうにありがとうございました。
いろいろと激励のお言葉を書いてくださっている方もいて、ほんとうれしかったです。ここでお礼を申し上げます。自作のイラストまでくださった方もいました。本来ならば一通一通メールのお返事をすべきところですが、当選メールと紛らわしいことや、現在二巻目の仕上げにはいっていますのでできませんことをおわびします。

徳間書店におけるシリーズは、はじまったばかり。今後とも「福音の少年」シリーズをよろしくお願いします。

(ところで)
ようやくアマゾンに表紙がのりましたので張っておきます。抽選に漏れたからアマゾンで買えという意味でありません(笑)

福音の少年魔法使いの弟子―Good News Boy

徳間書店

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【読者プレゼント】「福音の少年」サイン入り最新刊あげます。

2007年06月06日 22時38分55秒 | 本のこと。
床に並べてたら、あげたくなってきた(笑)
いや、このまーほとんど更新しないブログに根気よく来てくださる愛読者(いるのか?)のみなさまに、徳間デュアル文庫での再出発とこのブログ二周年を記念して、新刊本を五冊、プレゼントしちゃいます。もちろん、サイン付きです。

ご希望のひとは、alchemy1104@gmail.com へ、件名に「本希望」と入れて送ってください。

(1)申し込みが五名を超える場合は抽選とさせていただきます。
(2)申し込みはハンドル名・ニックネームでかまいません。
(3)お送りできる場合、こちらからメールをさしあげます。
(4)日本全国どこでも加地尚武が送料を負担します(<太っ腹)
(5)言っておきますが、わたしはサインがヘタです。
(6)転売できないようにあなたの名前を書いておきます(けけ)
(7)当選者のハンドル・ニックネームは公表します(五名に満たなくても)。
(8)8月の「闇の王子」でもやりたいっす。
(※)6月6日追加:わかりにくくてすみません。最初にいただくメールは件名だけでもかまいません。当選したときにご連絡しますので、そのときに送付先を教えていただければいいです。
(※)たくさんのご応募ありがとうございます。早朝の時点で抽選確定してます。
 すべての人にさしあげたいのですが、そうもいかないようです。

プライバシーの考え方:送り先の住所氏名は送付後直ちに消去します。だからあなたも加地の住所を忘れてね。お中元とかお歳暮いらないから(笑)。マジで。そのかわり、友だちにシリーズの宣伝をすること。

【申し込み締め切り】2007年6月10日の夜11:00までに届いたメールまで。

 ふるってご応募ください。

福音の少年公式サイトリニューアル

2007年06月04日 00時18分10秒 | 本のこと。

徳間デュアル文庫版の発売にあわせて、「福音の少年 GoodNewsBoy」の公式サイトをリニューアルしました。

この機会にテンプレートも変えようと思ったのがうんのつき、丸一日以上かかりました(汗)
テンプレートは以前も使わせていただいたWEB MAGICさん作のもの。変に懲りすぎず、カスタマイズがやりやすいので、気に入ってます。
ページの右隅にリンクがあるので、ページ作りに苦労しているひとは、利用してみてはいかがですか?

文はテンプレートに流し込めばいいけど、画像は中臣さんからいただいたものに青空を組み合わせました。なんとなく「新エリカ」に合ってるような気がしたし、空といえばぺんぎん書房版「福音の少年 錬金術師の息子」のラストを連想させるからです。

どうでしょうか?
初夏から夏らしい感じのページになったかと思うんですけど。

週末、ずーっとこれとかいろいろやっていたので、執筆は小休止。
8月~12月の本を平行して作業中。
少し大きな設定変更を盛り込むつもりです。

あんまり夜更かしするとつらいのでそろそろ寝ようかな。
今度の本が書店で飛ぶように売れていく夢をみながら。

ではでは。

「福音の少年 GoodNewBoy 魔法使いの弟子」表紙!

2007年06月03日 01時06分58秒 | 本のこと。

ずいぶんご無沙汰になってしまいました。

こんど徳間デュアル文庫からでる「福音の少年 GoodNewBoy 魔法使いの弟子」の表紙です。じつは献本がもう来てまして、手にとって眺めてはにやにやしてます。
表紙、口絵はもちろん挿絵はなんとすべて書き下ろしです。

本屋さんに並ぶ日が楽しみです。


エッジdeデュアル王立図書館 先輩の部屋

2007年05月19日 11時35分25秒 | 本のこと。
先輩、色っぽくて好きだ(笑)。
眼鏡っ娘司書もかわいいけど。

エッジdeデュアル王立図書館 先輩の部屋

くわしくは上のリンク先をご覧ください。
「福音の少年」が不死鳥のようによみがえりました! 
おまけに隔月刊です。

すみません、あがってるのか書いていく順番がバラバラですね。

いま一巻目の最終的なことをやっています。最初のが6月ですから、次は8月ですね、そのつぎは10月ですか(あたりまえだ)。

どの程度とは言えませんが、旧ぺんぎん書房版にかなり手を入れてるつもりです。
またエピローグで引きの状態で終わった「福音の少年~歌う錬金術師~」の続きになる巻も(予定どおりならば)出ます。

いやー、よかったよかった。
思えば、元になる話を書いたのがちょうど十年前。作者としてはよみがえって世に出るのか「三回目」なんですよね。
正直、文章的に目もあてられない部分もあるんだけど(今回直してます)、不思議と生命力のある話なんだなあ、と思います。

徳間書店版が出るきっかけを作っていただいた中臣さん(今回も表紙・イラストを描いてくださいます)、梶山さんに感謝です。

6月8日ごろ第一巻発売。
この機会にいろんなひとに勧めてください。

【ぶんがく】「プーティーウィーッ?」小鳥たちはビリーに言った。ヴォネガットの死。

2007年04月20日 03時46分14秒 | 本のこと。
人が死ぬのはつらいものだ。
会ったこともないようなひとでも、死んだときくと、どこかさびしい。

大好きだった作家、それも確実に「自分のたましいの一部分を形成してくれた」と言い切れるほど愛した作家が死ぬのは、ほんとうにつらい。

カート・ヴォネガットに説明はいらないだろう。
知らないって?
あなたは今すぐ本屋か図書館に行くべきだ。

偉大な偉大な作家、カート・ヴォネガットが亡くなったのである。

わたしは、「スローターハウス5」のハードカバーの初版本(題名が漢字で、映画化のビリーが横を向いている写真の表紙)をキーボードの横に置いて、彼のことを考えている。

思い出の一冊を挙げよ、と言われれば、上記の本や「猫のゆりかご」や「タイタンの妖女」や「プレイヤー・ピアノ」ではなく、下の「母なる夜」を選びたい。

というのは、この本はもっと評価されるべきだと思うからだ。
SF色が無いからかも知れないが、彼の著作の中では地味に扱われているような気がする。

しかし、これは傑作である。いや、そこまでいかなくても、非常にこの作家のコアな部分が露出した作品だと思うのだ。
ブラックユーモアはもちろん、主人公とひとりの不幸な女性との切実な愛が胸を打つ。

母なる夜

白水社

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余談だが、テリー・ギリアムの「ブラジル」は、前述の「プレイヤー・ピアノ」オーウェルの「1984」、ザミャーチンの「われら」など、ディストピア小説のエッセンスを詰め込んだような、暗鬱としたステキな映画だが、案外この「母なる夜」に強い影響を受けてるんじゃないか、と思う。

ともあれ、時間ができたら、ゆっくりと彼の著作を再読していこう。

あ、ブログのタイトルは、「スローターハウス5」のラストからのもじりである。


いまごろ、緑色のオモチャのような宇宙人とともに万里の長城のメッセージを眺めているだろうヴォネガットに、おわかれを言おう。

そういうものだ。

さいきんのあれこれ。

2007年04月09日 00時39分46秒 | 本のこと。
ものすごく更新間隔が空いてしまいました。
いやー、生きてますよ。一応。

旅行に行ってたわけでもないし、インフルエンザで寝込んでいたわけではありません。あ、もしこのブログを読んでいるひとで、寝込んでいるひとがいたら、無理をしないでゆっくり休んでくださいよ。自分という存在がいなくても、あんがい、なんとかなるもんです。もちろん、必要無いっていう意味じゃないよ~。

「花冷え」と言えばいいのか、ちょっと寒い日が続きました。

基本的には寒がりではないのですが、薄手のセーターを出してきました。

風に向かって歩きます。

手の甲をくちびるに当てて、冷たい風をしのぎます。


最近、よく考えるのは、「男の生き方」ということです。
ぼくもいい年なので、たぶん、今まで生きてきたよりもこの先は短いだろう。だから、中年って言うより、実際は「初老」って言うのかもしれない、なんて思います。

明治の軍人たちの本を読み始めました。趣味と実益(じぶんの小説の参考)をかねて読んでいます。

いま寝る前に少しずつ読んでいるのは、星亮一さんの「出羽重遠伝」。
会津に生まれ、あの白虎隊で有名な戊辰戦争のときは少年だった出羽重遠は、努力の末、当時皇族・薩摩以外では初の海軍大将になった人物です。

出羽重遠伝―日本海海戦の勇者

光人社

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いいですね。とくに日清戦争のくだりなんか泣かせます。


あ。もう12時半回りました。

なんだか名残惜しいですが、このへんで。

じゃ。

【読書】「逃亡日記」―ひたすら逃げ続ける日々。

2007年03月06日 00時16分15秒 | 本のこと。
だれだって、逃げ出したい。

鉛のような日々、さしせまった受験、口やかましい母親、もつれてしまった恋愛模様、すぎてしまった納期、冷めたピザのような人間関係、雨の日の月曜日。

だが、逃げられない。逃げてどこへゆくのか?
橋の下で雨露をしのぐのか。

コアなファンを持つ漫画家、吾妻ひでおは逃げた。残飯とシケモクを拾って、生活した。公園のトイレで髪を洗った。図書館で一日ごろごろした。自殺もなんどか企てた。

連れ戻されて、また逃げた。なぜかガスの配管工になって、社内報に漫画を描いた。

また連れ戻されてアル中になった。精神病院でアルコール依存症の治療を受けた。

そんな悲惨な体験を、独特の絵柄で描いた「失踪日記」は大変な評判を呼び、ベストセラーになった。
三大漫画賞ももらったし、珍しくSF色は無いのに星雲賞のノンフィクション賞をもらった。みんな、「吾妻ひでお」に賞をあげたかったのだ。気持ちはわかる。

この「逃亡日記」は、その「失踪日記」が当たったので出された便乗本である。
本の冒頭にある漫画で本人がそう言っている。

本人の言うとおり、立ち読みで十分なんだけど、わたしは買った。

そのとおり、立ち読みで十分なんだけど、みなさん、買いなさい。
この貴重な、かけがえのない漫画家がふたたび失踪することのないように。

逃亡日記

日本文芸社

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【読書】「霊能者ブーム」に惑わされるな。「霊の発見」

2007年01月14日 11時01分02秒 | 本のこと。
とにかく、本の仕事をしている。ひたすらしている。けど、合間にゲームをしたり、某掲示板やSNSを覗いたり、寝転がって今度出す本とは関係の無い本を読む。
一週間前のヒトラーの本もそうで、今回の「霊の発見」もそう。

霊の発見

平凡社

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「背後霊の背後に何があるのか? 衝撃の霊的ドキュメント」
「霊ブームの歴史的背景を徹底解剖し、日本的霊性の謎に迫る神と仏の対決、気鋭の神道家と霊界を旅する驚愕の書!」

いったいどんな本やねん(笑)。
オビの文句とはかなり違って、ごく普通の対談集である。
対談者のひとりは五木寛之氏。説明の必要はないだろう。
もうひとりは神道家、鎌田東二氏。この方は神主の資格も持ち、神道の研究家としてユニークな活動を続けているひと。この本を買ってから気がついたのだけど、一冊だけ鎌田氏の本を読んだことがある。『神界のフィールドワーク』(ちくま学芸文庫)である。

高名な小説家であり、「蓮如」の本も著した五木氏が仏側で、神道家の鎌田氏が神側で神仏論戦をくりひろげる本ではない。どちらかといえば、老紳士ふたりが鍋でもつつきながら語り合っているような感じの対談集である。

オビと印象がはだいぶ違うけど「日本的霊性の謎に迫る」という点ではとても参考になった。
そんなに外国の事情に詳しいわけではないけれど、日本人ほど「霊的」な文化を作りだし、近代化されてもなお「霊的」としか呼びようの無い文化の中で生きている国民はないのではないか、と思った。
大人の女性が読む「女性自身」にはある霊能者が主人公の漫画(それもびっくりするほど細身で美形になってる)が連載されているし(大人の男性が読む「週刊現代」にも連載がある)、テレビをつければ、(物理的に)でかい顔をした女性「占い師」(注)がひどくおかしな日本語で説教を垂れている。

(注)わたしの知り合いに占い師さんがいるが、知的で品のある文章を書かれる方である。なので、あの細木某を「占い師」と呼ぶのには抵抗がある。

新聞折り込みや雑誌の広告にも幸運を呼ぶという掛け軸だのペンダントだのの広告が載っている。

この本は、そんなわれわれ日本人が漠然と抱いている「霊」ということについて、ある程度つっこんだ知識をわかりやすく与えてくれる。
ホンモノとニセモノの見分け方も。

すぐに読める本だ。その「壺」を買う前に、その「パンフレット」を読む前に、その「新聞」を購読する前に、その「勉強会」に行く前に、この本を読んでおいても損はないと思う。