うたかたの夢暮らし 睡夢山荘にて(Dream life of Siesta hut)

夢から覚めた泡沫のごときだよ、人生は・・
せめて、ごまめの歯ぎしりを聞いとくれ

原発は要らない

2011-03-28 06:34:59 | ブログ

作業員の被爆を通じて明らかになってきた高濃度の放射性物質の外部漏出が何を物語っているのか?

原子炉内の一万倍もの高濃度とは??

遮蔽容器が健全な状態なら外部に漏れ出した高濃度放射性物質はどう説明が付く??

そして、当初核分裂反応は停止していたのだろうが、水から露出して発熱高温になりジルコニュウム(燃料被覆管)が溶けてしまい、結果核分裂反応が自動的に始まっているのだとしたら、多量の核分裂物質が発生しているはず。

 そして水漏れがタービン室の床ですから配管系からの漏れ出しかもしれませんが、いずれにしろ遮蔽容器があったとしても殆ど役に立たないということでしょう。

注水しても水位が上昇しないことの理由とも合致します。

再臨界の可能性に触れない関係者の説明にも大変疑問が残ります。

核分裂(臨界)の発熱は1000度以上にもなりますから幾ら堅牢な遮蔽容器も溶けてしまいます。

これがメルトダウンの最終結果ですが・・・ ウンチを漏らしていると考える理由

放射性物質が水溶性だから、オシッコで体外にすぐ出るなどと、噴飯物の判断を聞いた。

まず、被爆には体外被曝と体内被曝がある。

現場で怖いのはこの体外被曝で、これは距離が離れれば、あるいは遮蔽物が在れば防げるものです。

飛行機やネパールなど高地での被爆はこれに当たりますが自然界に存在するものです。

今回も現場に近づかない限り体外被曝は恐れることはありません。これは言われなくても当たり前ですよね。

もう一つの体内被曝が今騒がれている水や野菜の汚染に関係します。

これは酸化プルトニュウムという直径一ミクロン程度の微粒子が空気中に漂い、遠隔地まで運ばれた結果です。

酸化プルトニュウムにも可溶性と不溶性があり、不溶性のものは呼吸器から取り込まれ肺の繊毛に沈着します。可溶性のものは胃腸壁から取り込まれ骨に沈着します。

何れも長く体内から放射線を出し続けます。これが体内被曝です。

ヨウ素系は半減期が8日ですがセシゥム系は30年です。

ヨウ素系は短い半減期でもリンパへの集中と幼児のホルモン生成が盛んな時期に放射を受けるとその影響が大きくなるのです。一個の細胞が何万倍へ分裂していくのですから初めの一個が傷付いたら全ての細胞が奇形化していくのは当たり前。

骨に沈着したら白血病の原因だし、肺がん、リンパ癌、生殖細胞なら遺伝障害となる。チェルノブイリでは0才から5才までの子供に45年後リンパ癌が多発した。

雨で落とされた酸化プルトニュウムが濃度を高めて放射線が高まるのも当たり前。

海水に混じったら、魚に沈着し濃度を高めて最終食物連鎖の人間に集まってくる。

そして、これは広範囲に影響することとなります。

私に限って言えば、年齢が年齢だけに今すぐ体内被曝の影響があるとは思っていませんし、放射線の影響が出る頃には寿命が尽きているとは思います。私たち年代の人はおそらくそう思っているでしょう。

だからといって、これを、ことさらに無視することは環境破壊を許すことに繋がります。

私たちの世代が残した負の遺産で後世代を苦しめるのです。

僕が、心配することがここにあります。

チェルノブイリは原発一炉の爆発でした。福島は6号炉まであり夫々、遮蔽格納器に収められない剥き出しの燃料があること、13号までは格納容器破壊の危険性可能性が拭えないことから最悪放射能規模が5倍以上ともなること。

今の状態でも福島県半径30kmは人が住めない地域になるでしょうし、最悪の事態に繋がると東北関東エリアは積極的な生産拠点、子孫育成や人生を楽しむ生活圏としての場所では無くなるということ。 

故郷を失くす人が何十万も出てくること

国土の五分の一が失われることと、放射能拡大防御コストは未来永劫に続くこと。

チェルノブイリの居住禁止区域に最近移り住む人が出てきているそうです。

これは民族紛争や内戦の現実的な恐怖より、目に見えない永続的な危険性の方を選んだ消極的な選択なのです。放射能汚染で言えば25年経った今でも居住禁止区域なのです。

また、かの石棺も老朽化が進み、再度この上から覆う石棺を作る計画があるそうです。

このような事態で私たちの生活に即影響が出ない訳は無い。国家財政の疲弊、高負担、年金不払い、物価高騰、電力を始め食料、物資不足。

核放射線被害が怖いのは直接的被爆だけでなく、これから派生する様々な事象が社会に壊滅的打撃を与え、人類滅亡という言葉が現実になるという危惧があるからです。

人類は禁断のエネルギーを手にした。制御不能の悪魔の巨人を!!

僕が30年前に読んだ「プルトニュウムの恐怖」岩波新書 高木仁三郎著書が、現実の福島原発事故そのままに予言しているのです。

 原発は要らない。

寒かったら着れば良い。

不便なら其れにあわせた、生活のダウンサイジングを図ればよい。

真夜中まで起きている事はない。深夜に買い物をしなきれゃ良い。

ゆっくり旅すればよい。

人は多くの欲望に取り込まれて、何が自分なのか、何が幸せなのかを見失っている。

プルトー = 冥王星 プルトニュウムは冥土の王の名前から由来する。

広島、長崎を一瞬にして地獄に叩き込んだ悪魔の兵器から派生した禁断のエネルギー

そして、想定外だった自然の猛威に、いとも簡単に制御不能となり野放しの悪魔の蹂躙を許すこととなった。人が想定しうる程、自然は矮小ではないのだ。

民族紛争や宗教戦争で幾多の命を奪い数多の地獄と不幸さえ、いまだに解決できない人類こそ、矮小だと思い知るべきなのだ。

使用済み核燃料や廃炉の保管処理は、未来永劫エネルギーコストに跳ね返る。

原子力エネルギーは決して、エネルギーコストに見合わない。

 環境を汚さない継続可能なエネルギーの範囲で生きる文化の創造が今必要なのだ!!

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1 コメント

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「原子力の安全」、ついこの間まで、どこかの会社... (世田谷発)
2011-03-30 00:11:07
「原子力の安全」、ついこの間まで、どこかの会社のコマーシャルとして、テレビ放映されていた。大震災で、大被害。想定外の要因による原発事故、こんなことが許される筈が無い。過去に、大きな津波に襲われた痕跡があるともいわれていた。「原子力の安全」はただの神話に過ぎなかった。被災された方々、避難された方々の現実は.....。原発事故不安の解消、衣、食、住、職の早期復旧を願う。
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