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靴工房nico. diary

靴教室&注文靴 靴工房nico.のときどき日記 
靴のこともそうでないこともイロイロお伝えしていきます!

三つ編みストラップとバッグ   miki

2012-10-30 21:20:08 | クツ完成!


hさんの三つ編みストラップシューズ

以前使った木型よりも足に合っているようです
何足か作っていくと木型のことも足のこともより良く解ってきます
次回作の参考にもなりますね

革底は初挑戦
滑りやすいので要注意です。雨の日は特に!


中敷きは焼きペンでサインしてあります
これはhさんのマーク


hさんバッグも出来上がりました
お財布のサイズに合わせてマチを付けました
底板が入っているのでピシっとした仕上がりですね

やっぱりバッグにもサインを入れて!

革の話3     sonoko

2012-10-26 13:10:27 | Weblog
3回ほど書いたのに、消してしまうという『不注意の悪夢』を繰り返し、すっかり書く気が削がれてしまった「革の話」。。。

でもなんとか気持ちを立て直して、書きます。

今回は、革を「鞣す(なめす)」前の、話。

前回は、動物の「皮」をなめしたら「革」になると言いました。

でも、いきなりその「鞣し」作業に入るわけではありません。
実にたくさんの工程を経てから「鞣し」作業に入ります。その工程をぜひご紹介したく。

手作り靴の話を、みなさんお友達やご家族に話されてると思いますが、その時にぜひプラスでウンチクを(笑)


1、水漬け・・・ 皮についてる血液や汚れを落とす。
2、裏打ち・・・ 機械で皮についている肉や脂肪を落とす。
3、脱毛・石灰漬け・・・ 石灰につけると繊維がほぐれ、毛や脂肪、表皮の層を分解除去する。
4、分割・・・ 機械で表面(銀面、といいます)と肉面(床革、といいます)に分ける。

床革は、いつも木型の修正の時の「乗せ甲」に使ってますね。

5、再石灰漬け・・・ 石灰に漬けて、皮のコラーゲン繊維のからみをほぐす。
6、脱灰、酵解(だっかい、こうかい)・・・皮の中に残る石灰を取り除き、なめし工程におけるなめし剤の浸透をスムーズ にさせたあと、 酵素によりタンパク質を分解除去し、なめらかな銀面を得る。
7、浸酸・・・クロームなめし剤は酸性でないと溶けないので、なめしに先立って皮を酸性溶液の中に漬ける。

タンニン鞣しの場合は、この工程はありません。

それぞれの鞣しの後は、水分を取ったり、加脂、染色、乾燥、アイロン・・・などなどがあります。


クローム鞣しで作られる革工程は、3~5日間に対して、タンニン鞣しは10~25日間もかかります。

価格にも、その差がよーく表れてますね。


革のお話、まだ次回に続きます(笑)



もうすぐ「ゆうやけ市」

2012-10-24 11:21:05 | おでかけ


工房のある商店街で開催される「ゆうやけ市」
nico.も参加します!
革小物や手作りのいろいろ…を販売予定です

街角演奏があったり マーケットが並びます
飲んだり食べたりしながら
ぶらぶらお散歩にはピッタリです

小さな商店街の市です
ゆる~い気持ちでお越しください

日時:阿佐ヶ谷「ゆうやけ市」
    11月11日(日)
    13:00~18:00

場所:JR阿佐ヶ谷駅
    北に徒歩5分くらい
    松山通り商店街 

内側が光るケース    miki

2012-10-23 20:16:12 | 革小物、完成




Sさん 定期&カードケースを作りました
きらきら光る革には刻印を


いざ!と言う時の100円ポケット付き
100円で足りるでしょうか…?
出番がないことを祈ります


Sさんが以前使っていたケース
これ、運転免許を取得した時に安全協会からもらったそうです

革のケース、色まで選べたそうですよ
私がもらったのはビニール製…
都道府県によって違うのね

ベビーとベビーシューズ    miki

2012-10-17 11:07:56 | クツ完成!


Yさんプレゼントのベビーシューズ

中敷きを見ると 誕生日が8月のようです
1歳のお誕生日のころ軽やかに履いてほしいですね

中敷きはグリーンのプリントです




出産直前まで教室に通っていたnさん
お子さんを連れて遊びに来てくれました

まだまだちっちゃな足
赤ちゃんはみんな偏平足です

靴作り再開!
うれしいお知らせでした

ボストンバッグ→靴   miki

2012-10-10 17:48:12 | クツ完成!


水曜日クラスのTさん
ストラップシューズが出来ました

同じ型紙で2足目です

この靴、何がすごいって 元ボストンバッグなんです




ショルダー部分を外して 甲やかかとに うまく利用しています
Bagの面影ありです

まさか靴になるとは、
ボストンバッグもさぞかしビックリしていることでしょう!

革のお話2     sonoko

2012-10-06 19:13:42 | Weblog
革の話、続き。

たまに、まじめな話もします(笑)




前回はタンニンなめしをご紹介しました。


今回は、クロム鞣し(なめし)について。

クロムなめしは、「塩基性硫酸クロム塩」という鉱物のクロムから作った溶液を使用して、なめしたものを言います。

タンニンなめしと比べると、世界の皮革のほぼ9割がこのなめし方法で革をなめしています。

特に衣料はほぼ全てと言っていいくらいに、使用されています。
タンニンと比べて、こんなに出回るのは、軽く、柔らかく、伸縮性に富んでいるし、何より手間もかからず、ローコストで大量生産できるのです。
ただ、燃やすと有害物質を発生させるので、処分には注意が必要。。。
最近では使用液を何回も利用して、環境に配慮しているようです。

クロムなんて、普段の生活でなかなか出てくるものではありませんが、あの「ニクロム線」は、ニッケルとクロムが結合したものです。

ステンレスは、鉄とクロムの合金。
鉄だけでは水にぬれると錆びますが、クロムを入れることで、ステンレスになり、水にぬれても錆びにくくなりますね。

クロムにもいいことはたくさんあります。

クロムなめしと、タンニンなめしの「いいとこどり」が、混合なめしです。

色々使用してみて、自分に合った革を選んでみてください。


次回は、「鞣す(なめす)前」についてお話します。