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靴工房nico. diary

靴教室&注文靴 靴工房nico.のときどき日記 
靴のこともそうでないこともイロイロお伝えしていきます!

革のお話2     sonoko

2012-10-06 19:13:42 | Weblog
革の話、続き。

たまに、まじめな話もします(笑)




前回はタンニンなめしをご紹介しました。


今回は、クロム鞣し(なめし)について。

クロムなめしは、「塩基性硫酸クロム塩」という鉱物のクロムから作った溶液を使用して、なめしたものを言います。

タンニンなめしと比べると、世界の皮革のほぼ9割がこのなめし方法で革をなめしています。

特に衣料はほぼ全てと言っていいくらいに、使用されています。
タンニンと比べて、こんなに出回るのは、軽く、柔らかく、伸縮性に富んでいるし、何より手間もかからず、ローコストで大量生産できるのです。
ただ、燃やすと有害物質を発生させるので、処分には注意が必要。。。
最近では使用液を何回も利用して、環境に配慮しているようです。

クロムなんて、普段の生活でなかなか出てくるものではありませんが、あの「ニクロム線」は、ニッケルとクロムが結合したものです。

ステンレスは、鉄とクロムの合金。
鉄だけでは水にぬれると錆びますが、クロムを入れることで、ステンレスになり、水にぬれても錆びにくくなりますね。

クロムにもいいことはたくさんあります。

クロムなめしと、タンニンなめしの「いいとこどり」が、混合なめしです。

色々使用してみて、自分に合った革を選んでみてください。


次回は、「鞣す(なめす)前」についてお話します。