靴工房nico. diary

靴教室&注文靴 靴工房nico.のときどき日記 
靴のこともそうでないこともイロイロお伝えしていきます!

嵐の夜に、革のお話     sonoko

2012-09-30 23:22:07 | Weblog
最近、革を自前で用意される方が多くなったせいか、在庫の分も含め、革について聞かれることも増えました。

ここに書くことは、ちょいと調べれば今時、たくさんの情報が得られるものではあるのですが・・・

基本的なコトを少しお話しておこうと思います。

話が長くなるので、ちょっとづつ。

今回は「鞣し(なめし)」のお話。



本革は、まずもちろん、天然の動物の皮からできています。

この動物の「皮」皮膚、の皮を、一般的に加工できるようにされたものを「革」といいます。
もちろん読み方は同じですが。

「皮」を「革」にするには、「鞣す(なめす)」作業をします。
「皮」はそのままですと、皮が腐敗したり、硬くなってしまいます。使用できませんね。
その鞣し方によって、革の表情、性質に変化が出来ます。

大別すると

1、タンニン鞣し

2、クロム鞣し

3、混合鞣し

とあります。

nico.には3つともあります。

1のタンニンなめしは、植物の渋(タンニン)と、皮の中にあるタンパク質(コラーゲン)を結合させるものです。
植物はミモザ、チェスナット、オーク、タラ、(家具でよくありますね)
などの樹皮や根、葉から抽出したエキスを使います。

この鞣し方は、他の2つと比べるととても時間がかかります。
方法によっては大量生産が不可能です。

特長は、堅くて丈夫なこと。コシやハリがある、型崩れしにくい。日焼け・酸化しやすい。油分吸収しやすい。使用すればするほどにアメ色(褐色)に変化していきます。

革らしい、革ですね。


使ってみると、他との違いがすぐ分かりますね。



では続きはまた次回にしましょう。



体験ベビーシューズ、完成     sonoko

2012-09-30 18:56:59 | クツ完成!
ご夫婦で、ベビーシューズ体験に参加されました。

一回の作業可能時間が限られていたので、二回に分けていらっしゃいました。
ちょうど1歳になるというお子様へのプレゼント。すてきです。
その制作過程もパチパチと撮影されておりました。

確かに「ほんとに二人で作ったワケ?」と聞かれたときに(笑)
証拠写真は有効です!!

革の色はもちろん、ミシン糸の色、手縫い糸の色に至るまで、お二人納得して決めていかれました。






時間に追われながらの制作で、少しあわただしい中だったかもしれませんが、とても楽しく作れたという感想を戴きました。
こちらも本当に嬉しかったです。

履ける頃、また3人で遊びに来てください♪






夏の終わりのサンダル・お母さんリクエスト    miki

2012-09-29 10:44:25 | クツ完成!



先日、出来上がったyさんのサンダル

すべり込みセーフ!といった感じで
夏の終わりに 新しいサンダルを完成させました

厚みのある革にエメラルドのステッチを入れてみました



BagはKさん
お母さんからバッグのリクエスト
バッグを作る前に先ずKさん用のバッグを制作

マチの幅や持ち手の長さ
より使い勝手のよいサイズに


袋の口はマグネットでパチッと留めます


イメージどおり出来たみたい
さあ、次はお母さんバッグです!

初めての一足   miki

2012-09-28 13:27:30 | クツ完成!



(水)クラスのKさん
初めての靴ができあがりました

スムース革とスエードの組み合わせで
これからの季節にピッタリ
つま先あたり 磨いて光沢を出しても いい雰囲気になりそうですね


そして このベビーシューズは夏に生まれた 姪っ子さんへのプレゼント
喜んでもらえた様子
まだサイズは大きいけれど
履ける日が来るまでは飾っておいてもかわいいですよね


サンダル&プレゼントの靴&手染のポーチ   miki

2012-09-27 13:47:06 | クツ完成!


(水)クラスのnさん
編み編みのサンダル
甲の高さなど 足に合わせて調整します
指先を見せたい人 見せたくない人 さまざま


(土)クラスのOさん
妹さんへのプレゼント 
足のサイズが小さいので なかなか合う靴がないそうです
姉妹で色違い、揃いの靴が出来ました



こちらは手染めのポーチ

思いのままに 染色
オリジナルレザーの出来上がり
微妙な色合いも出せるので楽しいよ

裏面は黄色のストライプ

ゴールドシューズ     sonoko

2012-09-23 23:17:08 | Weblog
眩いばかりの、ぴかぴかシューズ、完成。

制作中、気になってた方も多かったように思います。

kさんの初めてのクツ。



お手持ちの革で、フルブローグで、押し縁で、革底で。

なんか、いきなり難関な気もしましたが
そんな心配はどこへやら。

とても丁寧な仕事されてました。
じっくり、過程を楽しみながら頑張ってました。




中敷きも、こだわり。

ボルドーとの組み合わせ。

とても高級感出てます。おっしゃれー!


10years     sonoko

2012-09-22 00:34:26 | Weblog
靴の世界に入って、10年が過ぎてしまいました。

10年ってあっという間というか。

まだまだ半人前というのか。


私自身は、靴の学校の専門課程の前に、1年趣味のコースに通っていたので、正確には11年。
12年目、ということになります。

工房を立ち上げてからは、6年。夏で7年目に入りました。

立ち上げ当初、から比べると「手ほどきの仕方・内容」「作り方」などなど、だいぶ変化したと思います。

制作中に、いろんな難題が降りかかっても、
「じゃあ、これは?」「こっちは?」「あれは?」と、切り札も多くなったように思います。

素材や革、パターンなど、新たなものに少しづつ挑戦して、自分たちのストックも(少しは)増えました。

通ってくださるメンバーも徐々に増えて、革在庫も昔より充実してきました。


先日、工房オープン当初から通ってくださっていたoさんが、久々にベビーシューズを作りにいらっしゃいました。
久しぶりにお電話いただいて、ものすごくうれしかったです。

荻窪工房が懐かしい。


昔通われてた皆様。もしこのブログをご覧になっていたら、修理をしにまた来てください。
席が空いていればいつでも。修理の材料費のみ戴きますが、よかったらまた手を動かしに来てください。





秋の空、ベビーシューズ     sonoko

2012-09-18 19:15:56 | クツ完成!
ある日の空。





最近、雨が降ったり止んだり。
気温はなかなか一気には下がらず、日中はやはり蒸し暑いですね。

でも、空を見上げれば、雲はもう秋です





tさんのベビーシューズ、完成。







ストラップ部分にビーズのモチーフを付けました。
左右違うので、履かせる時の目安にもなりますね。

とても喜ばれそうなかわいいシューズ完成です。




浅草へ仕入れ。     sonoko

2012-09-16 02:15:41 | おでかけ
真夏を回避したい・・・と、思っていたら、どんどん靴の材料・革が無くなってしまった。



よく皆さんに聞かれることなのですが、靴の材料や革、靴の諸々は、「浅草」にあります。

「浅草橋」ではありません。

浅草橋にも、革屋さんやパーツ屋さんはあるのですが、こと『靴』に関しては断然「浅草」です。

ただ、駅の周辺ではなくて、少し離れたところに点在しているので分かりにくいかと思います。


そんなわけで、数か月ぶりの浅草へ。



お天気良くて安心。よく降られるから、私たち。




観光してるわけではありませんよ。

通り道なんです。時間があれば行きたかったけど、やっぱり無理でした。(毎回思ってるのですが)



革、仕入れました。



写真ではやっぱり伝わりにくいですが(相変わらず携帯カメラですし)
今回は少し面白い、味のある革を入れてみました!

柄のものは、豚革にプリントしてあります。
秋冬によさそうな柄もあります。
裏としてだけでなく、小物作りにも活躍しそうですね。

他にはプラチナ色の光る革も入れました。ベージュっぽいので取り入れやすそうです。

あとは、味のある革として、表面をクラックさせた革。これは一押しです。
グレー(紺にも見えます)、赤、キャメル(写真にはキャメルがないです)を、悩んで悩んで決めてきました。
(他の色もあったので・・・)

毎回革選びは悩みます。

結構長い時間かけて見ているので、革屋さんにはもしかしたら迷惑がられてるような気さえ・・・



こちらは、モカシンの飾り。



ビットモカシンというタイプのローファーを作るときに、おすすめ。

って、私は付けてみたことがないですが。(笑)

すみません。

だれかやってみてほしいなあ。

過度に装飾されている金具が多いので、シンプルなものを選んだつもり。



買付け中、唯一楽しい?お昼ごはん。



今回はタイ料理です。こちらには何回目かですが、ちょいと迷ってしまいました。
雑誌にも取り上げられてるお店。
ランチメニューも豊富ですが、この日はみんなこれ(パッタイ:タイ風焼きそば)を食べてたみたい。


さて、次の買付けは真冬を回避できるかな・・・




ルームシューズとnさんパン     sonoko

2012-09-13 00:22:19 | クツ完成!
sさん、フィッティング(試着用のシューズ)を兼ねながらの、ルームシューズ完成。

フィッティングは、だいたい両足のサイズが同じ場合は片足だけ作ります。
心配な場合はもちろん両足共。
自分のではなく、どなたかへの靴の場合は両足作ることをお勧めしてます。

試着しておさらば、、、ではなく、ルームシューズとしてまた活躍できるならいいですよね。




染色・塗装のお試しもしていたので、左右で色が違います。
ピンクの方は、色が入らないように薬剤を付けて、文字を浮き立たせています。



ポップでかわいらしい仕上がりですね。おもしろいです。




そしてこちらは、もうみんなご存知nさんのパン。

今回も、辛い甘いの選び放題。
お味はお墨付き。
本当に、nico.cafe出来ると思う・・・
ありがとうございます!