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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録(138)TPP、飛んで火に入る夏の虫

2011年11月14日 | 浜矩子語録

同志社大学大学院教授・浜矩子は、13日放映のTBS・時事放談に招かれた。

2年前の11月には、お茶受に供されたとらやの季節の羊羹「照紅葉」を「甘いものは、実はとても、苦手なのでございます」と手をつけなかった浜矩子、今回も同社の季節限定「栗ようかん」を勧められたが「実は、もっとも苦手な・・・」と辞退した。

これは、『私の特技は、多品種大量飲酒』と言う浜矩子のマイサイドである。

 

そして以下は番組で、浜矩子が野田佳彦首相のノーサイドを斬った語録である。(Qは御厨貢、Aは浜矩子)

●TPPで、民主また迷走

Q~・~ 野田首相のTPPに関する迷い方をどう観る?

A~・~ 迷った結果に、ご本人の情熱とか決意や思いがどこにあるかわからないですね。「人に演出されて台本を覚えるのに一日かかった」という雰囲気で、なにも伝わってくることがない気がいたします。

 

Q~・~ 野田首相のTPP協議参加会見は?

A~・~ 「あくまでも国益の視点に立って」というふうに言っておりますが、これが結構姑息、レベルが低い。

TPPというものが持っている性格は「貿易を不自由にする、地域限定囲い込み大作戦」だと思いますので、そういうものに加担してよいのか?ということについて政治家としての姿勢を示すというところが微塵も感じられないことに苛立ちや怒りを感じます。

 

●これで「交渉」大丈夫?

Q~・~ アメリカを取るか中国を取るかを前提に、日本のメリット・デメリットを野田さんは言いません。

A~・~ 野田さんがTPP問題をどう受け止めるかをもっとちゃんと考えるべきだと思うのですが、それはやはり「ノーサイド」というところを語っている感じがいたします。

「自分は立場を取らない、サイドをとらない」ということでは説得力を持たないし、「問題を自分で勉強してみよう」ということにはならないのです。

結局、踏み込んだ勉強もしないで自分の熱意とか決意とかを語らないまま、ずるずるいってしまうことは非常に恐ろしいことです。

特に、世界的にいろいろな問題がある中で、こういうかたちで「私のサイドはどっちなの?」教えて!」という感じでは、先行きが心配で仕方がないという気持ちです。

 

●TPP参加でGDPが農水省は-8・4兆円、経産省は+10・5兆円と言い張ります。また、国会議員のTPP反対署名者は10日現在で232名、また市川防衛大臣は「国際交渉で一番致命的なのは国論の二分だ」と。

民主党は最後まで混乱か?

A~・~ こんな混乱ぶりで、アメリカと交渉できるか?

Q~・~ 無理ですね

そもそも、何をどう交渉するのかということが分かっていません。何を勝ち取ろうとするのか?どこについて何を提起するのか?全く足もとが固まっていませんから、この状況で行くというのは交渉とは言わないのではないでしょうか。

「飛んで火に入る夏の虫」というのではないでしょうか。

 

そして、「役所によって全然違う数字が表に出てくるとは何事であるか!」と、総括責任を持っている人が言わないといけないのに、それさえも言わずに数字が出てくることを許したのであれば、交渉も何もないのです。

役所も、実に漫画チックな幼児性を感じます。

世界に冠たる債権大国の中で行われることではなく、もっと大人になってもらわなければ困ります。(以下、次編)


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