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黛信彦の時事ブログ

「ファンダメンタルズは健全」のウラ

2016年01月12日 | 浜矩子語録

●麻生太郎財務・金融相は8日、株式市場を中心とする世界的なリスクオフが強くなっていることについて、「日本経済自体のファンダメンタルズ(基礎的条件)はそれほど悪いわけではない」「おたおたすることでない」と語った。

更に12日、前日の上海市場の総合指数が5%超える大幅安となったことでは、「日本企業のファンダメンタルズは全然悪くない」「上海株の話題は前からの話し、騒ぎすぎではないか」とも語った。

●ファンダメンダルズについて妖艶なエコノミスト・浜矩子が次のように語っている。

~・~ 「ファンダメンダルズは至って健全」という言葉は歴史の中で繰り返し出てくる。一番最初は1929年。 同年9月のニューヨーク株価大暴落では、フーヴァー米大統領が「もう、アメリカのファンダメンタルズは一点の曇りなし」と言った唇の乾くまもなくドボン。

直近では1987年。 父ブッシュ大統領が「ファンダメンタルズは極めて良好」と言ったとたんにブラックマンデー。

そして1989年。 宮沢喜一首相が「ファンダメンタルズは至って健全でございます」と言ったとたんに日本のバブルが破たん。

こういう説明が出た時というのは、相当に厳しいところに来ていると思うべき。

為政者風責任者たちが、「大丈夫!大丈夫!」的なことを言った時は「王さまは裸だ!」と思った方がいい。 ~・~

●「王様は裸」という言葉は徳川幕府の流れをみるとよくわかる。 また、小欄は中国や韓国の歴史ドラマを観るが、建国の皇帝や王でさえ、その地位に上り詰めるや奸臣に身ぐるみ剥がされ、素っ裸にされて国を失うこと頻繁である。 浜矩子の言によればこういう王様は素っ裸になっても、「ぼくちゃん、十二単(じゅうにひとえ)着ているもん!」と言うのだそうだ。

●さて、昨年9月9日、中国国家発展改革委員会の徐紹史委員長が夏季ダボス会議で、「中国の経済ファンダメンタルズは健全」との見解を示したにもかかわらず、現在の株式市場は中国発で国際的な大混乱に陥っている。

繰り返しになるが、麻生財務・金融相が日本経済のファンダメンタルズについて、8日に「それほど悪いわけではない」と、12日には「全然悪くない」と続けて語った。

次に「健全」「良好」となどと語る時には危ないのだろうか。

浜矩子は「王様は常に裸なのです」と言う。

現在、安倍晋三首相の舵取りはきわどい時だ。 小欄は安倍晋三首相に、「十二単は着ていないぞ」「パンツまでは剥がされるな」と声高に言いたい。


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