シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

ジーザス・クライスト=スーパースター

2009-06-13 | 映画、本、劇など
今日は劇団四季のジーザス・クライスト=スーパースターを観てきました。
http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/introduction.html

実は日本でミュージカルを見るというのは初めての体験でした。考えればNYとロンドンでしか見ていない。

それを本当に実感したのは、始まってすぐ。みんなが日本語で歌っている・・・。今までは英語でしか聞いたことがなかったので、実はちょっと気恥ずかしい感じが慣れるまでの10分ほど続きました。

そして、今までなんて贅沢だったのだろう・・と気づいたこと。私は今まで生バンド、生オーケストラのミュージカルしか見たことがなかったのです。今日劇場に入り「えらい小さいなあ」と思っていたのですが、始まって音楽が流れ出して「そっか、オーケストラが無いから客席とステージがこんなに近いんだ」と理解できました。

ストーリーはキリスト最後の7日間について。サブタイトルは「エルサレムバージョン」。今日もその言葉につられて見に行ったわけですが、この「エルサレム」という言葉の響きにつられ私は去年春イスラエルに行き、そしてエルサレムの丘で号泣したのでした。今だに「あれは何だったんだろうね?」と旅の仲間と話題にでるけど、私にも分からない。ただ「エルサレム」という音の響きは私の内にある何かを刺激することは確かです。

まあ、あの町は地球の臍というか、人間の色んな感情が何千年にも渡ってたまっているところ。あそこが平和になれば世界中平和になるだろうなと思う場所です。

さて、このミュージカル、イスラエル旅行のお陰でイエスの人生がとっても身近になったのでよく分かりましたが、イスラエルへ行っていなかったら私の常識だけではよく分かってなかっただろうなと思いました。

「あれは神殿の中で悪徳商売をしていた人たちをイエスが怒って投げ飛ばしたりした場所だなあ」とか「おお、ゲッセマネ行ったなあ」と思い出したりしていました。懐かしい。

どうしても生オーケストラに今まで慣れていた分、今回私には音楽の面で感動があまりなかったのですが、踊りというか彼らの体の動きに圧倒されました。体の動きで人の心を動かすっていうのはすごいことだなあって。

自分が体のことをやったり、感覚が開いてきたから前には感じられなかった人間の体の動き、ダンスでエネルギーが伝わるよになり、感動することができるようになったと思うと本当にうれしいし面白い。

20歳の時に聞いた音楽、見た絵画、劇、同じものを今見たり聞いたりすると感動というか感じるものが1万倍くらいになっている。それは要するに聞こえる音、見えるものだけでなく、その奥にあるエネルギーが感じられるようになったからだろうなあ。色々な体験をし、心の蓋を開け、感覚が精妙になってきたから、感じる力がアップしたんだろうと思う。

だから、年をとるごとにどんどん面白くなっていくのです。
これからもっともっと面白くなっていきます。