52 Crescent Street

東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

知に働けば蔵が建つ(内田樹)

2008年12月17日 | 本のこと
知に働けば蔵が建つ (文春文庫)知に働けば蔵が建つ (文春文庫)
内田 樹

文藝春秋 2008-11-07
売り上げランキング : 3886
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


なんだか小難しい話が満載だけど、そういうのが好きな人にはいいかも。
政治や哲学や社会学の話など身近な話題も多い。

この本を読んでいて思うのは、著者はすっごく頭のいい人なんだなということ。
考えるのが好きなんだ。趣味なんだ。きっと。どんな些細なことでも疑問を持って
いろんな角度から眺めて、自分が考えたことを自分の言葉で説明するのが好きなんだな。

ただ思うにこれは独り言だ。著者の結論が述べられるまでにいろんなところに
考察が及ぶし、それを全部説明しようとするから、話の流れがストーンストーンと
入ってこなくて、結局途中で飽きちゃうの。わたしの理解力の問題でもあると思うけどね。

それでもいくつもある項目のうち、ちょっと読むスピードを落として
じっくり眺めた結果、次の2つの項目はおもしろかったな(いずれも短め)。
「宿命とは何か」というのと「嫌いな人との付き合い方について」。

著者曰く「強い想像力を備えた人は構造的に幸福な人」だそうです。
想像力豊かな人はいろいろ想像しすぎた結果何かが起きたとき
これって前にもあった・・・運命だ!って感動・感激できるメカニズムを持ち
死ぬときに「思い通りの人生だった」って満足できるから幸せなんだって。

本当かどうかはわからないけど、いいことに関しては運命だ!宿命だ!って
めいいっぱい自分を騙して信じ込んだ方がいいことあるかもね。