52 Crescent Street

東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

蒼穹の昴 (浅田次郎)

2007年12月26日 | 本のこと
蒼穹の昴(1) (講談社文庫)蒼穹の昴(2) (講談社文庫)蒼穹の昴(3) (講談社文庫)蒼穹の昴(4) (講談社文庫)

いま読み終えました。
浅田次郎の「蒼穹の昴」。
最後の展開はあまりすっきりしない。
続編があることを考えれば、このもやもや感は納得だけど。

ストーリーそのものは希望のある話だし含蓄が多いです。

舞台は中国清朝末期。

西太后、李鴻章、栄禄、袁世凱、伊藤博文などなど
歴史の教科書でもおなじみの人物が多数登場。
史実をもとに紡ぎあげられた大河物語です。

主人公の春児(チュンル)は、糞拾いで生計を立てていましたが
天下の財宝のすべてを手中に収めるだろうという予言を受けて
赤貧から逃れるべく自ら宦官となり都へ赴きます。

密かに占い好きのわたしとしては、本書の「宿命」という言葉には
強烈なトキメキを感じるのですが、ふっと疑問に思ったのは
「宿命」って何?ってこと。

調べてみれば、「宿命」とは前世から決められている運命
または生まれ持った運命とある。
ものによっては、宿命とは変えることができない運命とも書いてあるけど
著者は宿命は変えられる、運命は切り開けるものと思っているようで
それは本書のあちこちにちりばめられた台詞から窺い知ることができます。

「人間の力をもってしても変えられぬ宿命など、あってたまるものか」
「天命に逆らう人間の力というものも、まんざら捨てたものではないのう」
「運命なんて、頑張りゃいくらだって変えられるんだ」

老いも若きも、男も女も、高貴も下賤も、希望を胸に努力を怠らず邁進すれば
宿命と思い込んでいるもの、思い込まされているものから解き放たれ
思いもかけない結果が生まれることがあるんだと励まされる一方、
もちろん立場によってその重責は異なれども、自らの行動の責任は
重く重くその肩にのしかかっているんだよという諭も。

わたし自身は、程度の差こそあれ、どちらかというと
ラッキーな人生をこれまでは歩んでこられた。

とにかく出会う人に恵まれている。
周りの人たちや状況から何か必ず学ぶことがある。

わたし自身にどんな天命があるのかとか
どんな宿命があるのかということはよくわからないけど
これから益々重くなる社会的責任を全うするために粛々と自己研鑽するのみ。
そうやっていく中で、いい影響のスパイラルが続いていけばいいと思う。

誕生日の朝に思ったことさ。

羽子板市@浅草

2007年12月25日 | 徒然のこと
先週はじめ、仕事帰りに歳の市に行ってきました。
浅草寺境内で開かれている羽子板市です。



初めてのことなので、まずは雷門でパチリ。



久しぶりの仲見世。
ちょっとうきうきしながらそぞろ歩き・・・



市の立つエリアへ到着。







羽子板だけでなく、お正月につきものの遊び道具なんかもある。





お寺が閉まる直前に一応お参りを済ませ、月を眺めながら帰路に着く。




水滸伝 (12) (北方謙三)

2007年12月24日 | 本のこと
水滸伝 12 (12)  炳乎の章 (集英社文庫 き 3-55) (集英社文庫 き 3-55)水滸伝 12 (12) 炳乎の章 (集英社文庫 き 3-55) (集英社文庫 き 3-55)北方 謙三 集英社 2007-09-20売り上げランキング : 2597おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools


2度目に読んだ記録。

漢(おとこ)たちの闘いは、まだまだ続いています。

梁山泊では晃蓋の死を引きずってだれもが悲しみに沈んでいる。
そんな中での慮俊義拿捕のニュース。
燕青が命をかけて助けに向かう。

これまでは第三者の目から見た燕青像でしかなかったものが
やっと本人の言葉で、その考えや思いが語られるようになる。

現在この水滸伝の続編である「楊令伝」が出ているが
先日ちらっと立ち読みしたら、燕青が登場していた。

悲劇的な結末を予感させる水滸伝で、生き残ったらしい。

燕青とは長いお付き合いになりそうです。


ティファニー展@東京都庭園美術館

2007年12月23日 | 徒然のこと
Girlsのメンバーから教えてもらったティファニー展。
やっと行ってきました。



近所なのにここ庭園美術館にやってくるのは2回目。

1回目に訪れたのは、とっても静かな展覧会。
ゆったりとまわることができたので、同じような静けさを予想していたら
とおんでもないことに。

すばらしい作品が収められたショーケースの周りは黒山の人だかり。

気の弱いわたしは、人を押しのけ自分が前に出ることもできず
後方からちょっと背伸びして、キラキラと輝いている宝石たちを
遠目に拝んでまいりました。

あんなに堂々とした宝石は、やはりつける人を選ぶよなあ。
ああいうのが似合う人になりたいけど、無理だよなあ。


Napule@東京ミッドタウン

2007年12月18日 | 食べ物のこと
休日のお昼に東京ミッドタウンで友達とランチ。

どんなお店があるのかまったくリサーチなしで行ったのですが
たまたまナプレがあったので挑戦することに。



表参道のナプレは、2週間前から予約しないとだめと
何度かふられっぱなしだったので、ちょうど良かった。

10分ぐらい待ってすぐに通された店内は、白壁に黄色のテーブルクロスで
さわやかな内装。大きく窓がとってあるのでたっぷり採光できる。



注文したのは、パスタセットとピザセット。
2人でシェアすることに。

サラダは余計な油分はいっさいなし。
バルサミコ酢がかかっているだけ。

パスタもビザもサラダ同様、余計なものはいっさいなし。
シンプルなものばかり。最近ゴテゴテしたものばかり
食べていたので体も喜ぶ。






ピザのおこげは、釜からテーブルに直行してきた証拠・・・
とはいえ、ちょっと焦げすぎでは?

ソースは実にシンプルですが、シンプルすぎるきらいも。
トッピングが選べたのでけど、ルッコラを注文しておけばよかったな。

デザートにパンナコッタを注文し、ランチタイムというのに
約2時間居座ってしまった。

次回はディナータイムに、表参道のナプレに挑戦したいぞ。

米原万里の「愛の法則」 (米原万理)

2007年12月16日 | 本のこと
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本書では、米原さんの講演4本をまとめて紹介しています。
1本目の講演は、米原さんの永遠のテーマ「愛の法則」。
米原さんの場合、通訳の仕事についてさまざまな著書があるけれど
男女の関係についての考察も面白くてわたしは好き。

 世の中、こんなにたくさんの男と女がいるのに
 どうしてこの人じゃなきゃだめと思ってしまうの?

 文学作品の中心的話題は、やはり男女のことで、
 なぜ主人公の恋愛対象は、いつもでも「美女」と決まっているの?

 オスが求めるものは「数」、メスが求めるものは「質」。
 なのに、それぞれが担う役割は、オスが「質」でメスが「数」になるのはなぜ?

 進化の先取りは「オス」で、メスは「進化の担い手」。その根拠は?

 優秀な子をとるためには、オス・メスの割合が「99対1」がよいのはなぜ?

などなど、たくさんの問いかけと例と解答と盛りだくさんの講演。
「愛の法則」について、ひとかたならぬ興味を抱き続け
生物学的見地などから本を読み漁り、自分なりの仮説を立て
それを面白おかしく話して聞かせる米原さんの講演、ぜひ参加したかった。

ちなみに、残りの3つは国際化や通訳などの話題です。

女の顔 (平岩弓枝)

2007年12月14日 | 本のこと
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ランチタイムにちょっと抜け出し
紀伊国屋をうろついているときに
目に入った本書。

新装版とか。

最近歴史小説ばっかり読んでいたけど
たまには、こういうのも読まないと
ブログネタに事欠くからね。

「女の顔は男で変わる」そうで
確かにいっしょにいる人からは多少なりとも影響を受ける。
これは男でも女でも大人でも子どもでも変わりない。

主人公の津奈木まさきは、3歳のころからサンフランシスコで
母と共に暮らしていたが、母の死をきっかけに単身帰国。
突然のまさきの登場に父方はもちろん母方の親族も戸惑いを隠せず、
けっきょく親族以外の親切で落ち着いた生活と一生に一度と思うような
愛を手に入れたはずが、それも長くは続かず・・・というお話。

一見暗い内容ですが、著者の書き方には救いがある。

ただ、主人公まさきが現代では考えられないくらい清々しい女性なのが
ちょっと白々しさにつながりがち。また、まさきを取り巻く人間関係に
ここまでの偶然はあり得ないだろうというぐらい偶然に偶然が重なる展開は
やっぱりちょっと白けます。

物語全体としては、昭和の人々の心に根強く残る戦争の傷跡と
日本人としての誇りみたいなものが文章のそこここに見え隠れし
そこそこ楽しめる作品でした。

破軍の星 (北方謙三)

2007年12月13日 | 本のこと
破軍の星 (集英社文庫)破軍の星 (集英社文庫)北方 謙三 集英社 1993-11売り上げランキング : 26384おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

北方水滸伝にはまって以来、北方さんの歴史物を読み漁る日々。
本書はそのうちの1冊です。

ときは南北朝。建武の親政で後醍醐天皇から
16歳で陸奥守に任じられた公家の北畠顕家。
麒麟児と呼ばれた顕家が、陸奥平定において見せる
類稀な政治的手腕と軍事的センス。

読み始めは16歳の主人公かあ、若すぎて恋できない・・・
なんて思っていたら、顕家はそこいらの30男たちよりも
ずっと頭も心も働く男子でした。

話の中核は、国とは、国家とはどういうものかということ。
帝という軸を中心に武士や公家が政事を行う形がよいのか
常に覇者が国の中心となり国を治めるべきなのか。
三国志でも劉備と曹操が対立した国家感を持っていましたが
ここでもやはりこの対立はあった。

本書では、公家の北畠顕家は、その父親房からの影響もあり
天皇を中心とした国家のありようにはじめは疑問はなかった。
が、朝廷と足利尊氏を棟梁とする武士たちの抗争に陸奥から参戦したこと
またなぞの山の民、安家一族と関わりを持ったことで、少しずつ少しずつ
その国家感が変わっていく途中、短き生涯を閉じることとなってしまった。
彼があのまま生きていたら、陸奥は、日本は、また違った道を歩んだのだろうに。

歴史に「もし」はないといえども、もし・・・と考えずにはいられない。

自作アップルパイ♪

2007年12月12日 | 食べ物のこと
同じ時期に両方の実家からりんごが送られてきた。
果物好きのだんなさんでも、さすがに食べきれない。
なんとか消化すべく、ほんとうに久しぶりに
必殺アップルパイを焼くことに。



このきれいなりんご君たちをざっくり切って
厚手のお鍋で炒めて、砂糖とレモン汁を適当に加える。
さらに炒めると・・・こんがり狐色になりました。



2枚の冷凍パイシートの間にシナモンを加えた
フィリングをつめて焼いた結果がこちら(↓)。



ああっ、お皿失敗したああああああ。
まるで、イモムシのよう・・・

気を取り直して、一切れいただく。
我ながら、う・ま・い。

だんなさんもおいしいと言いながら完食、ふふっ。



今日はフィリングのとろっと感が足りなかったので
近いうちにまた焼いてみよっと。

神宮外苑銀杏並木

2007年12月11日 | 徒然のこと
毎年恒例の紅葉狩り、ならぬ銀杏狩り。
銀杏が色づくころは、必ず訪れ散歩する神宮外苑。

並木道沿いのカフェに入り、銀杏を眺めながらお茶をする。
いつもはキハチのイタリアン・レストラン「セラン」に行くのだけど
今年はカフェ・スぺーラへ。



仕事帰りの薄暗い時間帯にやってきたからなのか平日だからなのか
テラスにも店内にもほとんど人影がなく、静かに銀杏を眺める。



ちょっと早く来すぎて、落ち葉の絨毯はまだまだありませんでした。