蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

2017年を振り返って―②

2017年12月27日 23時52分01秒 | 日記

昨日の続き―

堀直虎没後150年記念公演の稽古をしつつ
3月から、前年12月に大町市観光協会様からご依頼いただいた
佐々成政おもてなし武将隊演舞の台本・演出プランを製作。
音楽は4月から詳細なプランを考案し
メンターさんに依頼したけれど
記念公演本番が4月末だったのと
八十二文化財団様からご依頼いただいた
講演会のパワポ資料製作に時間がかかり
楽曲が完成したのは5月初旬。

無事盛況のうちに記念公演を終え
連休明けからオープンエアの執筆作業と
武将隊演舞の稽古に突入。

更に!

4月に2018信州総文祭の総合開会式
総合プロデューサーの任命をいただき
4月は推進室との打ち合わせを3回
5/7に始めて実行委員会に出席。
この日は、生徒さんたちの開会式案のプレゼン日。
高校生の皆さんの熱い思いに触れて
気を引き締めたことは今も脳裏に焼き付いている。

総文祭推進室、先生方との会議で
生徒案をもとに私が台本を起こすことになり
1週間でコンセプトを決め3日ほどで書き上げて・・・

もう少し時間に余裕があれば…と思ったけど
お引き受けした以上、やるのがプロの役割。

その後、様々な意味で
貴重な体験をさせていただくことになる。

6月は、富山県室堂&黒部ダムにて2週間
「佐々成政おもてなし武将隊」演舞を上演。
出演は、劇団員3人。

このおもてなし武将隊、野外での演舞のため
ヘッドセットがなければセリフは聞こえない。
ご担当者にご相談したところ
ヘッドセットは予算の都合上、厳しいとのこと。
ならば、セリフをすべて録音して
身体で見せる演出で行こう!と決め
メンターさんに10分間の変化に飛んだ音楽を
作曲していただき、セリフは全て録音。
録音は長野三光の西澤さんにお願いして
5月中旬の稽古後にレコーディング。

キレッキレのダンスと殺陣。
セリフに合わせた身体表現。

イメージは人形浄瑠璃と歌舞伎
それとアクション映画。

私が衝撃を受けた劇団の一つ
宮城聡氏が率いる「ク・ナウカ」は
この人形浄瑠璃の手法を使っている。

私は記憶力が悪いので・・・
あ、短期的な記憶力はいいほうかな。
一応役者もやってるので。

けど、過去の記憶は・・・

衝撃的な記憶の断片だけは
クリアに覚えているが
それ以外はどんどん忘れる(汗)

まあ、年齢のせいもあるか・・・

観劇の記憶も衝撃を受けた作品以外は
どんどん忘れる。

なので、ミックスするには
ちょうど良い脳みそなんじゃないかと。

記憶力の良い人は、鮮明に覚えてい過ぎて
元作品から離れることが難しいらしい。

で、武将隊演舞も色々な表現をミックスした作品となった。

想像とは、記憶のミックスが織りなすシロモノではないかと。

時々突如、見たことがない光景が脳に浮かぶことがある。

夢の記憶か前世の記憶か、ミックスされた記憶か・・・

人間という動物の面白さの一つが想像力。

演劇には、この想像力が必要で
想像力を養う力があると思っている。

何かを想像して、あれこれ試行錯誤して
ようやく形になるのが創造作品であり
芸術と呼ばれるもの。

他者が認めようが認めなかろうが
本人が芸術だと言って提出すれば
それは芸術作品なのだ。

私は自分のことを長らく芸術家というより
クリエーターだと思っていた。

自分の思いだけに突っ走れないうちは
芸術家とは言えない、と思っていたが
それは言い訳だよねぇ~

いつだってこだわりを持って創作して来た。
人が何と言おうとね。
だから、やっぱり芸術家のはしくれ。

さて、おもてなし武将隊の話に戻ろう。

黒部ダム、本当に美しかった!

休暇ではなく、仕事だったけど
黒部ダムで過ごしたひと時は
私の疲れを癒してくれた。

6月はオープンエアの台本に沿った稽古が始まるため
週末に劇団員3人が不在というのは厳しい。
そのため、平日のみの演舞。
こんな条件でOKをいただけたことに感謝!

この演舞、お客様の反応が皮膚感覚で伝わってくる。
劇団員3人にとって、貴重な経験となった。

あ、そうそう!

1月~2月にかけて、もう一つお仕事をいただき
製作したことを思い出した!

某着ぐるみキャラクターのダンスパフォーマンス。

まゆりんとサリアのコンビで
非常に好評をいただきました。

またもや長くなってしまった・・・

ということで、この続きはまた明日(^-^;


2017年を振り返って―①

2017年12月26日 23時55分17秒 | 日記

2017年も残り僅か・・・

Blogの更新ができないまま年末になってしまった(^-^;

書きたいことはいっぱいあったのに・・・

後回しにした結果です。。。

猛省中・・・

Blogを書くと頭の整理ができるし
振り返りもできる。

来年はできるだけ更新できるようにガンバロウ♪

さて、2017年を振り返ってみよう。

まずは、昨年12月に始動した
堀直虎没後150年祭実行委員会主催
『Straight Tiger 直虎』

最初の1ヶ月は、演劇基礎訓練ワークショップ。

須坂市と実行委員の皆様のご尽力で
大勢の市民の皆さんが集ってくださった。

ストレッチ、発声、滑舌、筋トレ、リズム練習
スロー、エチュードなどなど

演劇初体験というメンバーが多かったけど
みんな気力に満ち溢れていて
稽古場の活気が凄かった。

1月初旬に台本配布、キャスト発表。

中旬まで、がっつり時代背景のレクチャー。

下旬から台本に沿った稽古に突入。

オープンエア経験者やここみゅメンバーが
初舞台のメンバーを引っ張ってくれてたね。
感謝!

初舞台のメンバーも素直で真摯で前向きで
本当に良きメンバーに恵まれた。

研修生も小道具・大道具製作、衣装製作など
積極的に手伝ってくれて本当に助かったし
役者としての成長が見えた舞台。

劇団員は、主役級を演じながら
制作面、基礎訓練、演技指導などなど
多方面にわたり支えてくれた。

実行委員の皆さんもキャストして出演してくださり
スケジュール調整をしながら稽古に参加。

 演劇って、こんなに大変なのか・・・

と後悔した瞬間もあったかもしれない。

小学生でもあって、初舞台の人であっても
お客様の前に立つ以上、しっかりと稽古を重ね
自信を培ってもらいたい・・・

過信と自信は違う。

自分の実力を過信している人は成長が止まる。

自分の実力を過小評価している人も成長できない。

自分が努力したこと、できるようになったことを
きちんと自分自身が評価する!

これ大事♪

小さな積み重ねが大切。

あ! 惰性はNG!

惰性に陥らないために必要なのは
明確な目標を定めること。

その目標をクリアするための
練習方法を考え、行動し
だめなら別の手法を取り入れる。

目標がないと、マンネリ化に陥り
稽古をしているのに上手くならないとか
何ができるようになったかわからないと思うようになり
しまいにはそれを他者に責任転嫁する羽目になる。

いつも目標を明確に!

なんでも良いんだよね。

声の大きさ、声色、滑舌
体の柔軟性、腹筋やスクワットの回数
大声で笑う、笑いの種類を増やす
スローがブレないように体幹を鍛える
切れの良い身体の獲得
リズム感を鍛える
体の軸がぶれない身体を目指す

などなど

考えればいくらでも出てくる。

演技力というのは、身体と心に比例する。


自信がないうちは羞恥心や自尊心が邪魔をする。

感情表現は、出方こそ違うけれど
みんな日常行っているんだよね。

役によって表出ポイントや表現手法が異なるけど
媒体は自分の身体と感情なので
まずは自分が日常動かしている感情を
人前で出せることが、役者への第一歩。

そのために必要なのは
何度も言うけれど「過信」ではなく「自信」

だから稽古をしよう!
だから練習しよう!

自分の自信を培うために!!

ダンスあり、歌あり、身体表現あり、走る場面もあり
普段運動していない人にとっては
過酷な舞台だったと思うが
みんな挫折することなく
最後までやり抜いてくれた。

そして、演奏隊・声楽隊の皆さんも
毎年のオープンエア以上に稽古に参加してくださり
完成度がどんどん上昇。

ダンス振り付けの淳クンは
何度も東京から長野へ足を運んでくれた。

ダンサーの千佳ちゃんは
参加回数は少なかったが
東京のスタジオで自主練を重ねてくれて・・・

周知活動は、夢幻の応援団N氏とSさんが
大量にチケットを販売してくださり
実行員会の皆さんも周知に力を入れてくださり
キャスト陣も

 この舞台、大勢の人に観ていただきたい!

という思いで、友人・知人を誘ってくれて
本番2日間の動員数はナント!

1600人を超えました!!

夢幻のオープンエアは16年間のうち
1000人を超えたのは一度だけ(^-^;

実行委員会形式だからこそ出来たワザ。

これまで夢幻独自のやり方で取り組んできたけれど
今後もっと演劇を波及していこうと思うならば
別の体制を考えたほうが良いかもしれない・・・

以前からオープンエアを実行員会形式で・・・
と考え、支援者の方にご相談させていただくも
なかなか実現には至らず・・・

2015年のオープンエア15周年記念作品を
『Straight Tiger 直虎』に決め行動したことが
今回のご依頼に繋がり、新たな素敵な出会いを
たくさんいただく機会となりました。

本番は、市民劇として考えれば
相当なクオリティに達していたと思う。

皆さんの頑張りのおかげ♪
思い出しただけでも、目頭が熱くなってくる( ;∀;)

忘れてはならないのが、長野三光スタッフさん
裏方として協力してくれた大工の棟梁・酒井さん
衣装担当として携わってくださったお二人
当日子どもたちを見てくださった保育士さんとお母さま方
子どもたちの送迎をしてくださった保護者の皆さん
影アナを担当してくださったTさん・・・
当日ボランティアスタッフとしてご協力いただいた皆さん
そしてメセナホールのスタッフの皆さん・・・

この舞台の成功を信じてご協力いただいた大勢の皆様に
心より御礼申し上げます。

田中実行委員長始め実行員会の皆さん
本当にお疲れ様でした。

この度はお声がけをいただき
誠にありがとうございました。

この堀直虎没後150年祭記念公演は
夢幻工房が16年間継続してきた
オープンエアシアターの集大成でもあり
夢幻の転機となった舞台でもありました。

この舞台を作るだけでも相当なエネルギーを要したはず。

しかしながら、これと並行して私は
2つの大きな仕事を行っていました。

あまりにも長くなったので、この続きは明日ということで・・・