蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

ゴボ製作

2014年02月18日 23時41分45秒 | 日記
今回の舞台では、GOBO(ゴボ)という
フィルターを使用することに決めた。

当初、手法を色々と考えたが、最終的に選んだのがコレ。

長野舞台のY社長に相談したり
他の照明家の方の意見も伺って
自分たちの手で作成しようと思っていたが
アレコレ検討していく中で

 これは素人では難しいな…

と思うようになった。

で、半ば業者に発注に出そうと決め
調査したところ、予算的に難しく

 むぅ…どうしよう…
 諦めるか…

という後ろ向きな心も顔を出し始めた。

 いや…諦めないのが夢幻…そして、私…
 
と思い直し、ダメ元で、あたってみることに。
GOBO製作にはレーザーが必要だ。
そのレーザーを持っていそうな会社は…
そこで頭に浮かんだのが、賛助法人会員である某社の社長さん。

早速レーザーで製作していただくことが可能かどうか伺ってみた。

ダメ元だったにも拘わらず、即お返事を下さり
詳細を聞いた上で、制作して下さることになった。
周知にも多大なご協力をいただいているため
こんなことまでお願いして良いものか悩んだが

 もしお役に立って、協力したゴボちゃんが
 出演させてもらったら、うれしいです。

という嬉しいメールをいただき
今回はお言葉に甘えさせていただくことに。

誠にありがとうございます!

先週から、研修生シンヤ君が作成してくれた
イラストを元に製作に入ってくれている。

ありがとう~っ!

ダメ元…と言えば―

私はスタッフ用の駐車場をどうするかも悩んでいた。
仕込みを入れて三日間、一日14時間程度の駐車料金が必要だ。
キャストだけでも7台、乗り合わせにするとしても
最低5台は必要で、その他に研修生や
ボランティアスタッフさんの車を駐車することを考えるとね…

近隣で三日間だけ貸していただけそうな場所はないかな?

と思い、H社に伺ってみたが、中央通り付近で
貸して下さるところはないでしょう、とのこと。

 うーむ…

で、あたってくだけろ!ってな感じで
文芸座直近のK社様に事情をお伝えして
ご相談してみたところ

 いいですよ、使って下さい。

と…

ありがとうございます!

ダメかもしれないと思っても
まずはご相談してみるという姿勢があれば
何かが開ける可能性があるんだよね。
相手に支障のない範囲で…ということも
忘れてはなりませんけど。

何でもそうだけど、あきらめるということは
自らが己の手で可能性を
摘み取ってしまうことなんだよね。

舞台製作は、上記のようなプロデュース面でも
営業面でも非常に学ぶことが多い。

プロデューサーや敏腕営業マンを目指す人には
うってつけの訓練になるんじゃないかと思ったり。

大勢の方々のご協力があって成立している夢幻の舞台…
ご支援いただいている皆様に
納得していただける舞台を目指し
残りの日数を大切に使っていこう。

小布施WS発表会リハーサル♪

2014年02月16日 23時39分54秒 | 日記
週末は、朝から晩まで稽古!

今月から中野職業訓練センターでの講師の仕事が始まったことと
3月2日に小布施WS発表会もひかえていることなど
いくつか仕事が重なり、寸暇を惜しむ日々が続いている。

今回の舞台は和風のため、衣装点数が多く
衣装部の皆さんには、これまで以上に時間を割いていただいてる。
特に衣装リーダーの北村さんは
他の衣装部のメンバーが都合で出来なくなった分も
一手に引き受け、稽古場に足を運び
片隅でチクチクチクチク衣装縫製をして下さっている。

 体調は大丈夫ですか?
 無理をさせて、ごめんなさい…

というと

 今回は皆さんがお手伝いしてくれて
 2週間前には大体完成しそうだし、大丈夫ですよ。

と愚痴一つ言わずに取り組んでくれて
頭が下がります。

私がここ数週間、頭を悩ませて来たのが“髪型”

一人一役なら問題ない。

が、今回は皆、2役~3役を演じる。

昨年の本公演は、シンプルな衣装に
簡単な小道具で変化をつけたが
今年は、和風な仕上がりにしたいため
衣装も髪型も変えることにした。

わずか2分程度の早替えを、サポートなしで行うためには…

と、考えながら衣装製作をして頂いて来たが
髪型のほうは、なかなか定まらない。

イメージがあるから余計に難しい一面も。

かつらや付け毛を利用することにしたが
値段やデザイン、髪の色などを照らし合わせると
都合の良い商品が見当たらないのが現状。

とは言え、何とか今週中に決定しなければ…

世界観は純和風ではなく、和風と現代風のミックスバージョン。
足袋も草履も履きませんし。

さて、どんな感じになるか…

公演パンフレットデータは、つっきーが前倒しで
頑張ってくれたおかげで仕上がりが早い。
ありがとうございます。

小布施WS発表会の演出プランは粗方出来たが
前日にリハーサルが出来ないため
当日に音響・照明さんが台本を見て
一目でわかるようにしておく必要がある。

今日の午後は、前日リハが出来ない関係もあり
発表会会場の北斎ホールさんをお借りして
リハーサルを行わせていただいた。

ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました!
また、お付き合いいただきましたKさん
主催者のYさん、ありがとうございました。

リハを見た主催者が

 青木さんの世界観になりましたね~
 これは是非、教育委員会の皆さんにご覧いただきたいです
 案内状を作成して、宣伝しますね

と仰ってくれて…
有難いことですね。

元気いっぱい楽しそうに演じている出演者のパワーだと思います。
本番は、みんな何倍もテンションが上がって
何倍も素敵なステージになることでしょう。

楽しみですね~

ポドテキスト&ミザンスツェーナ

2014年02月14日 15時18分32秒 | 日記
昨日の昼間は、賛助会員さんの会社とお宅へ公演のご案内へ。
賛助会員さんには既に郵送でご優待席券が届いているが
更にプラスして前売券をご購入いただき、感謝です。

夕方は、舞台に使用する声の録音。

長野舞台の音響部Kさんに機材ご持参で
稽古場にて録音をしていただいた。

全部で4シーン分。

キッズのユウキ君に、登場人物の幼少期の台詞を
練習してもらい録音した。

19:20頃、録音終了。
効果音製作は、来週昼間にKさんと一緒に行う予定。
Kさん、ありがとうございました。
ユウキ君、お疲れさま!

なっちゃんが製作した小道具を届けに来てくれた。
きれいに出来ている~♪
ありがとう!

その後、稽古開始。

役者陣は当然「ポドテキスト」を洗い出しているはず…

ポドテキストとは…

簡単に言うと、台本の行間を埋めるためのテキスト
登場人物の行為や台詞を発する理由
考え、感情、目的を表現するヴィジョンである。
役者はこのポドテキストを自分で創造する必要がある。

案外陥りやすいのが、台詞から見える表層だけで結論づけて演じてしまうこと。

台本上に書かれている台詞とポドテキストは
矛盾してくることが多いのに。
言葉は、本当の思惑や志向を隠したり
カモフラージュするために発せられることが少なくないのに。

この矛盾を内包して表出した台詞や行動は
秀逸な演技になり得るのに…

もう一つ大切なのが、舞台上でのグループわけと
登場人物たちの行動軌跡。
これを「ミザンスツェーナ」と言うが
私は行動線、立ち位置、グループ、距離、対立等
そのシーンに必要な具体的な言葉に変えて
役者陣に伝えているので
うちの団員は、この言葉を認識していなかも…

気になったら自分で調べてね。

舞台上で起こることはすべて観客に見える必要があるし
かつ、理解される必要がある。
役者は集中していても、同時に客席とのつながりを感じ続け
自分の創造を客観的に(第三の目;はたの目)で観察し
コントロールする必要がある。

ミザンスツェーナとは配置だけではなく
舞台空間内の登場人物の移動(行動の軌跡)も含む。

このミザンスツェーナを捉え違えする人がいる。

演出は、観客目線で舞台空間全体から見た
役同士の関係性(融合や対立)が見える構図を考える。
役者は演じることに夢中になりがち。
第三者的目線や客観性を持って
自分の演技を俯瞰して見れるようになると良いのだが
一朝一夕にできることではない。
演出は、一番の観客だということを忘れないで欲しい。

つまり、位置取りの指示は
相手との距離や舞台空間における位置を考えたものであって
多少ずれたとしても、役者同士が適切な距離感や
お客様から見えるか否かを察知できれば
必ずしも指示通りでなくて良いのだ。

が、ポドテキストをきちんと創造していない役者は
当然演技に不安がある。
その不安から抜け出すために
行動を拠り所にしてしまう。

 こう動けばいいんだ。

ってね。

これは全くの誤りであることを理解してほしい

なぜ行動するのか?
目的は?感情は?
観客に何を伝えたいのか?

この登場人物は
今、何を思い
今、何を感じ
今、何をしたいのか?

これを洗い出すことが一番重要なのに
多忙さを理由に、曖昧なまま稽古に臨んでいるのではないか…
と、ちょっとだけ振り返ってもらいたい。

ただいくら一生懸命ポドテキストを考え洗い出しても
表出した表情や台詞や行動が、そのように見えなければ
観客に、せっかく考えたポドテキストは伝わらない。

どう見えているのかを検証し
内面の情動の変化を一つ一つ丁寧に演じて欲しい。

長くなりました…

そうそう!

今回の舞台挿入曲は、某音楽ユニットさんの
演奏曲を使わせ頂く予定でいる。
その関係で、現在JASRACさんとやり取りをしながら
著作権使用料に関する申請をしているところ。

これまで舞台音楽は、作曲していただいた曲か
著作権フリーの曲を購入して使ったり
著作権が切れた曲を生で演奏していただいたりして来た。

今回も牧さんと波田野さんに演奏していただくことになっている。
それとは別に、雅楽系楽器の音色が欲しくて
フリー音楽で探したけど、しっくり来る曲がなく…
そんな時に出会ったのが○○○○さんの音楽だった。
一目惚れならぬ一耳惚れ!
著作権料について、早速調査。
使用料は高価!というイメージがあったけど
音楽の予算内でおさまりそうな金額で、ホッ!

手続きは、以前より便利になった感じ。
登録が完了すれば、ネットで申し込めるしね。

登録は面倒だけどね。

ステージで使用する音楽と
DVD化で使用する音楽では
申請先が違うのです。
なので、登録を別々に行わなければならず
やっと先程、両方の登録が済んだところ。

もっと手続きが簡単になれば
利用する人や団体が増えるんじゃないかな。
イメージに合う楽曲と出会えれば…だけど。

今回は偶然にも出会えてラッキーでした!
皆さん、生演奏はもちろんのこと
挿入曲も楽しみにしていてください。

弱みと強み

2014年02月12日 23時36分37秒 | 日記
昨日は建国記念の日。
祝日のため、午後から稽古を入れることに。

稽古前に倉庫へ行き、必要な衣装・布類探し。
もっちゃんとケンジ君が一緒に来てくれて助かった。
ご苦労さまでした。

昨日の稽古は、本役の稽古を中心に行った。

何を指して「本役」というのか…

捉え方によって変わりそうだが
全員が二役以上演じるため、都合上
くノ一以外を本役と呼んでいる。

夕方、衣装のKitamuraさんと
縫製を手伝ってくれているちーさんが
縫い終えた衣装を稽古場へ持って来て下さった。
縫い方がとてもきれいです♪
ありがとうございました。

Kitamuraさんは、稽古の終了時間まで
チクチク縫製作業をしてくれて・・・
時々稽古を見て笑ってました~
連日、ありがとうございます!

公演パンフレットデータは月曜日にほぼ完了。
残すは、このブログ「蜜柑のつぶやき」と
裏表紙用のデータが一つ。
まとめてくれている劇団員に感謝!

このブログ、長文だからカットが大変。
短く記載してあれば、どんだけ楽か…
お手数かけます。。


今日は、お昼から職業訓練センターさんの仕事。
今回の受講生は、私より年上の方が半数以上だけど
皆さん前向きで、体操も発声もエチュードも
楽しそうに取り組んでくれている。

今日のグループワークは
「Let's Challenge! 弱みを強みに転換しよう!」
弱みと強みは裏表なんですよね~

目からウロコのようなことだけど
日常考える機会がないので案外気づかなかったりする。
毎回このグループワークは、かなりの成果を上げている。

今日も帰り際、ある方が

 今夜はよく眠れそう。
 ありがとうございました。

と。

私こそ感謝です。
皆さんとディスカッションをしながら
様々な価値観に触れ、色々な対処方法を
見い出す機会をいただいていますし
アシスタントのケンジ君も
良い経験をさせていただいています。

センターからの帰路、公演チラシをお届けしに
N社さんへ立ち寄った。
先日、社長さんから
「チラシがなくなったので送って下さい」
とメールをいただいたのでした。
大勢の方に公演のご案内をしていただき
たくさんのチケットを販売していただき
更に演出効果に使用予定の○○○○製作も
ご協力くださるという…
御礼を何度申し上げても足らないくらいです。

そうそう!
長野舞台さんのご協力で
仕込みを一日早めることになりました。
ありがとうございます!
これで安心して本番に臨めます。

感謝を感じると心がほっこり♪
あったか~い心になりますね♪

さて明日は、午前中にI社さんに公演のご案内へ。
その後、何件か周知活動の予定。
夜は声の録音だ。
音響のKさんが稽古場に来て
録音してくださることになっている。

音楽は全て決まったけど
まだ音響製作を完了していない。

今週中には、何とか完了させたい…

ようやくラストシーン♪

2014年02月10日 20時35分29秒 | 日記
一昨日から長男が友人の結婚式の関係で帰省していた。
私は連日連夜稽古で殆ど家にいられず
せめて食事ぐらいは作ってあげねば…と
久しぶりに(?)主婦業をして…

昨日の朝、長男は東京へ戻る予定だったが
帰り際にアクシデント発生!
が、大事にならずに済み無事東京へ。

前日から雪は降り続き、さらさらの雪が
ひざ下ぐらいまで積もっている。

 なんか腕が痛いな…
 そうか…原因は昨夜の雪かきだ…

FBを見ると全国的に筋肉痛の人が急増!

 雪かきって、相当筋力がいるんだね。

などと思いながら、稽古場へ。

遂にラストシーンの創作に入った。

本当は午前中に終わらせたかったが
そんな簡単には行きませぬ…
15:00過ぎまでかかってしまったが
いい感じで仕上がった。
後は繰り返し稽古を実行するのみ。

昨日はお昼から衣装のKitamuraさんも稽古場に来て
21:00近くまで、ひたすらミシンを踏んでくれました。
衣装担当者として、他のお手伝いの皆さんに
連絡も取って下さっている。

Kitamuraさんは、いつも

 私って変わりモノよね~

と、笑いながら嫌な顔一つせず
衣装製作に取り組んでくれて…
ありがとうございます!

昨夜のMA表現の時間は、小布施WS発表会で行う
身体表現部門のエチュード創作。

みんな楽しそうに取り組んでくれてました。

発表会は、本公演一週間前の3月2日(日)
僅か20分ほどの作品だけど
きっと楽しんでいただけると思います。

ご都合のつきそうな方は、是非お越しください!
発表会は小布施演劇フェスティバルの一環として行われます。

下記がフェスティバルのチラシです♪

 

さて…
今日こそ、公演パンフレットデータを仕上げるぞ!