蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

主観と客観

2016年03月28日 14時39分30秒 | 日記
私は演出家であるー

ただ今は、演出家としての客観的視点を離れ
役者として主観的イメージを膨らませ
舞台の世界の中に入り込めるように―
心情と感情が皮膚の毛穴を通って
外へ表出するように―

心の信号が脳へ
脳の信号が筋肉へ
心~脳~筋肉が直結して
自在に動くように―

そんなことをイメージしながら
役作りをしているところ。

一人一人信号の受信発信の速度・質量が異なるんだよね。
故に感情の振れ幅も表現の出方も異なる。

当然自分と役のギャップもあるわけで
そのギャップを知り、理解し
自分の中に落とし込む作業が必要だ。

そのために必要なのは

①役が置かれた環境と状況と人間関係の情報収集
②その情報から推測できることをリアルに想像する想像力
③想像した世界に自分を入れ込む
④想像した人物イメージと自分とのギャップを縮める

①は、自分の足で動くことが重要で
フィールドワークと呼ばれる現地調査をすることで
イメージを明確に抱くことが可能となる。

②③④は、気分だけでは行きつけない。
だからこそ、日常からの訓練が必要なんだよね。

感情・声・肉体の電気信号の通りを良くするための訓練。

まずは、自分の癖や習慣を知ることが始めの一歩。

媒体が自分自身であるからこそ
そうした訓練が必要なのだ。


演出は観客の目線が必要だが
自分のイメージが強ければ強いほど
先入観というフィルターが災いし
ニュートラルな目線になることが困難だ。

しかしながら、芸術というものは
非常に強いイメージと
ある種の強い思い込みと
強い魂の叫びがあって生まれるものである。

大体にして何をニュートラルと言うのか―
も定かではないわけで
結局のところ自分が信じる世界を提出するしかない。

後は、観客の心や感性に委ねる―

だからこそ、演出は最後まで諦めてはならない。
決して妥協してはならない。
自分が信じる世界を提出するために―

現在、主観と客観について考察中―

今回は、演出と言う立場を見直すにも
大変良い機会となっている。

このような機会を与えていただけたことに
つくづく感謝する毎日である.。o○

役者として、どこまで役に近づけるか…

本番まで残り2週間弱―

想像力を総動員して取り組んでいこう!


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