蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

芝居etc…

2010年06月13日 23時45分02秒 | 日記
今日は、Tさんに誘われて2本の芝居を観劇。

ほぼ毎日稽古が入っているため
時間を作るには稽古を休むしかない。
で、今日は劇団員にお願いして
カン太の稽古を休ませてもらった。

1本目の会場は、善光寺下にある「日和カフェ」
天井が高く、落ち着いた雰囲気で
ステージになった場所は、床がくすんだ赤
小さなスポットに照らされているのは
高さのあるテーブルと足の長い椅子が二つ
テーブルの上には小さな花瓶と赤い小花…

普段はシャッターがしまり隠れている空間のようだ。

静かな芝居…というジャンルになるのかな?
日常を切り取った芝居という感じだった。
時々、役者が発する一風変わった詩的表現の台詞…
好みが分かれるところかもしれないが
私は嫌ではなかった。

出来ることなら、役者陣の動きが
もっと自然だと良かったかなぁ…

舞台で自然に動くのって非常に難しい。
これが出来るようになったら一人前、かも。

2本目の会場は、ネオンホール。
前回、ここに来たのは確か昨年の夏頃?

現在、東京・関東で演劇活動をしている若者たちが
久しぶりに長野に集合して舞台を上演。
今回は、演出をやっているH氏が出演すると聞き

  ぜひ観てみたい!

と思い会場に足を運んだ…

作品は鴻上尚史さんの「リレイヤー」
内容が内容なだけに、少々胸が痛くなり…
みんな色々な思いを抱いて
それでも演劇を続けている…んだろうな…
などと、勝手な妄想?が膨らんで…

長野市内で上演された2本の芝居は
全く趣の異なるものだった。
夢幻の芝居も、また異質のものであり
多様な芝居が上演されていることを考えると
長野の演劇界も捨てたもんじゃないか…
そして、全体のレベルがもっと上がっていけば
観客の人数も増えていくだろう。

コアな観客が喜んで観に行く芝居
老若男女みんなが楽しめ、多くの観客が足を運ぶ芝居

今日、感激した芝居は前者、かな?
私は、どちらも好きだし、どちらもやってみたい。
気が多いんだよねぇ~

思いっきりマニアックな芝居もやってみたいけど
夢幻の路線は、どちらかというと後者。

「百々眼~カオス~」は、前者の要素を入れつつも
後者を目指した舞台である。

が、続編である「百々眼~スパイラル~」が目指すのは
完全なるエンターテイメント。

同じテーマの二つの作品を
全く異なる演出手法と台本で上演するわけだ。
ある意味、恐い…
けど、ある意味、楽しい…
相反する感情に揺さぶられながら
創作していくのも、また楽し

夜のMAは、参加者が舞台に出演するメンバーだったこともあり
発声を徹底的にやってみた。
横隔膜を下げる、という技術を身につけると
役者として格段に上達する。

技術なんて関係ない、という人もいるが
私はそうは思わない。
お客様にきちんと届く声、活舌
自在に動く身体、どれも役者には欠かせないスキル。
それが舞台に上がることが許される最低条件。

もちろん技術だけじゃ、人を感動させることはできない。
役者の心が震えなければ、観客に伝播するわけもなく…

いやぁ~役者って大変だわ~~


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