
まず7日の妻女山展望台からの戸隠連峰と飯縄山。最高気温が8.6度で風もなく穏やかな日でした。仲間とうちの山でやっている椎茸の原木栽培の森へ行き、椎茸を40本ほど採取しました。半分に割って天日干しします。椎茸の放射能汚染が酷いので初めたものですが、2年前に40本ほどコナラに2000駒打ち込んだものが次々続々出始めました。採りながら脳内をアンジュルムの『次々続々』が流れていました(笑)。アマゾンもボリビアもロンドンも香港も行ったのに九州には行ったことがないのです。アンジュルム「糸島Distance」2016春【九位一体】ごぼ天うどんとモツ鍋食べたいですね。

(左)週末は、仲間と一反の畑で栽培した大豆の脱粒作業でした。K氏が農協で脱粒機を借りてきました。トラックから慎重に降ろします。(中)右から入れると殻や枝と分けられて袋に大豆がたまるはずなんですが、何かおかしい。豆が袋に出てこなくなりました。(右)なんかおかしいなとあちこち見ています。分かりました。枝が大豆が送られるところに詰まっていました。結構アバウトな機械です。

(左)出が悪いので機械の傾斜を変えました。これで作業は捗り始めました。しかし、実にやかましい機械です。(中)根っこを切っていなかったものを押し切りで切ります。うちにもありますが、古い農家にはどこにでもある道具です。(右)今回は使いませんでしたが、これが昔の足踏み式脱粒機。これでやっていたら一日じゃ終わりません。昔はこの機械で稲や麦の脱穀もしたのです。

(左)時折、北陸新幹線も通ります。ガンガンぶち込んで大豆がたまっていきますが、ほぼ有機栽培に近い方法で育てたので虫がたくさんいました。(中)私は麻ひもで束ねてある大豆を紐を切って受け皿に乗せます。N氏が脱粒機にどんどん突っ込んで行きます。(右)その間にS氏は鯛飯の火の番とけんちん汁も作ります。気温は4度ぐらいですが北風が吹くと体感気温は0度ぐらい。時々小雪も舞いました。寒いのですが動くのでさほど寒さは感じません。

新幹線の向こうに見えるのは、西山の長野市西部の陣馬平山ですが、雪雲に覆われています。この機械は樹木の枝を粉砕するチップマシーンと同じぐらい喧しいです。近所迷惑ですが、幸いすぐ近くに民家はありません。時々通る北陸新幹線の轟音の方が、一瞬とはいえ煩いかも。他にJR東日本のワイドビューや普通列車、しなの鉄道の列車が通ります。

(左)捗って1時前に作業は終了。私が持ってきた天然キノコ、ジコウボウ(ハナイグチ)、ムキタケ、ヒラタケ入りのけんちん汁。熱々で馬鹿旨です。(中)K氏が作ってきた鯛飯。旨いです。鯛一匹を焼いて酒蒸しして彼の自家製米にのせて現場で炊きました。炊き上がったらほぐして骨を除去してご飯と混ぜます。お焦げがまた美味しい。(右)この大豆でまずは味噌を作りますが、豆腐、豆乳、湯葉、油揚げ、厚揚げ、きな粉と夢は広がります。今回は152キロほど採れました。これから唐箕にかけて選別が大変なのです。昔は味噌も醤油も全て自家製でした。お醤油豆という郷土料理もあります。

(左)大豆の殻が山になりました。(中)ブルーシートに乗せて脱粒機で畑の真ん中に持っていきます。(右)どうするかというと燃やして肥料にします。このまま耕運機ですき込むと来年、大豆がたくさん出てきてしまうのです。大豆は日本国内の大豆消費量は年間約434万トン。このうち国産大豆は約23万トン。300万トンぐらいがサラダ油などに。今回作って分かったのですが、いやうちでも父が亡くなるまでは作っていましたが、大量に作ると本当に大変なのです。なので大豆栽培は今回で一旦終わり(笑)。次に何を作るかというとワイン用葡萄と料理用トマトです。県から補助金も出るそうで。明治時代に我が家はワイナリーでした。その夢よもう一度ではないのですが、おじさん達の妄想は膨らむ一方なのです。やれやれ。帰りは温泉に入って温まって帰宅しました。S氏と長芋とねずみ大根を物々交換しました。これで信州埴科更科の郷土料理「おしぼりうどん」を作ります。もちろんうどんも地粉で手打ちです。これを食べずしてうどん通を名乗るなかれ。タオルのおしぼりではないですよ。冬の北信に来たら甘もっくらの旨味を一度ぜひ味わってください。
◉信州地大根の酢辛子漬け。塩分も少なくご飯が進む絶品の漬物。亡き父の発明です。塩漬けした大根が、酢と辛子に漬けると入れ替わるのです。青首では物足りないかも。
◉信州のスローフード、切り干し大根と野沢菜のおやき。切り干し大根は地大根(辛味大根)の天日干し、野沢菜は本漬けでないとだめです。

その前日にまた椎茸を採りに行ってみつけた座頭虫。日本には80種類ぐらいいます。アメリカでは足長伯父さんと呼ばれます。森の掃除屋さん。これは大波座頭虫でしょうか。寒いので動きが緩慢で長い時間じっとしていてくれました。

(左)椎茸が大量に出ています。菌がこぼれたのか地面から出ているものもありました。なかなか晴天が続かないので椎茸が乾かなくて困っています。やはり天日干しがひと味もふた味も違います。(右)柿酢もほぼ出来上がりました。白いのは酵母のコロニーで、この下に透明な柿酢が出来ています。搾ってもいいのですが、コロニーをどけて上澄みを掬って瓶に詰め替えて行きます。これがもう一樽あり、息子にやる小さな樽がひとつと、広口瓶がふたつ。そのうちのひとつは、柿酢になる前の柿サワーの状態で飲んでいます。多少アルコール分もあり美味です。次は年末に千曲川の河川敷でハリエンジュの伐採作業が待っていますが、今日は冷たい粉雪が舞っている善光寺平です。
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