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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

セツブンソウの花言葉は、気品・ほほえみ・光輝・人間嫌い(妻女山里山通信)

2013-03-13 | アウトドア・ネイチャーフォト
 千曲市倉科の杉山にあるセツブンソウの群生地で開花が始まったとの情報を得たので、ちょうど帰省中の次男と行ってみました。まだ、林道が冬期閉鎖中なので、1キロほどまだ凍結のある林道を登ります。三滝への道を分け、落葉して明るい雑木林の道を登って行くと、20分ぐらいで群生地に着きます。千曲市の群生地は、ここと戸倉にあり、戸倉の方交通の便がよく、面積も広いので人が多く訪れますが、こちらは人が少ない分ゆっくりと撮影できます。

 セツブンソウは、キンポウゲ科セツブンソウ属で、本州の関東地方以西に分布する、高さ10センチほどの小さな多年生草本。花の直径は約2センチ。花びらに見えるのは萼です。先が黄色く見えるのが退化して蜜腺になった花びらです。山地の落葉広葉樹林の林床に生え、石灰岩地を好む傾向があります。関東では節分の頃に咲くのでこの名がありますが、東京では暖冬には1月に咲くこともあります。信州では、3月になごり雪がよく降るので、雪中のセツブンソウも見られます。

 セツブンソウの種は、黄色い蜜と一緒にアリが巣に運んで発芽するアリ散布植物。カタクリと同じです。アリ散布植物は、セツブンソウ属やカタクリ属以外にスミレ属、イチリンソウ属、フクジュソウ属、ミスミソウ属、キケマン属、クサノオウ属、エンレイソウ属などがあり、自然界におけるアリの働きの重要さが分かります。日本には、アリが絶滅すると絶えてしまう植物が200種以上あるのです。

 昔は木山や芝刈りのために山に入り、下草や灌木を刈ったので、明るい林床にセツブンソウやカタクリがたくさん咲いたのです。セツブンソウやカタクリのように早春に咲き、2、3ヵ月でその年の生活サイクルを終え消えてしまう植物は、スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral、春の妖精、春のはかない命)と呼ばれます。節分草は、万葉集には詠われていませんが、平安時代の「本草和名」や「倭名類聚鈔」に「以倍仁礼(いえにれ)」という古名で登場します。

 野生か養蜂場から来たのかは分かりませんが、ニホンミツバチが何匹も来て盛んに吸蜜していました。世界的に蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder、CCD)が問題となっています。当地でもミツバチやハナアブが激減していて、よく話題になります。豆類等、花が咲いても受粉しないため実がならないのです。蜂群崩壊症候群の原因は、ネオニコチノイド系やグリホサート系の除草剤であることが分かってきました。モンサントが製造しているラウンドアップなどです。この会社は、ベトナム戦争で使った毒ガス兵器、枯れ葉剤を製造したメーカーで、ラウンドアップはまさにそれなのです。猛毒であり、絶対に使ってはならないものです。TPPに参加すると、遺伝子組み換え作物とラウンドアップがセットで強制的に使わされる様になり、日本の自然と農業は壊滅します。

 セツブンソウの花言葉は、気品・ほほえみ・光輝・人間嫌い。やはり、孤高で高貴な花という感じがします。やはり野に置けセツブンソウ。山で見るのが一番です。

 帰りに倉科の集落をぬけて千曲市の健康プラザへ。ここは小さいけれど入浴料が150円が魅力。今、東京の銭湯が450円ですからね。大変お安い。大広間も使えます。私たちは、妻女山での山仕事の後に皆でよく利用します。

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