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モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

センチメンタルジャーニー in 湘南・・・(湘南デジャビュ通信)

2011-06-16 | BABYMETAL・LOVEBITES・XG・宮本佳林・ジャズ・クラシック
 何年ぶりかすぐには思い出せないほど久しぶりの湘南でした。といっても学生時代から何度も通い詰め、息子達が小さな頃は釣り竿を持って腰越漁港や江の島の周りを歩き回ったので、裏道もよく知っています。渋滞する134号線を避けて鎌倉山の裏から海を目指すとアニメ『スラムダンク』のオープニングに出て来るあの踏切。坂の上からは江ノ電の踏切越しに白波の立つ相模湾が見えます。朝方の雨も上がった高曇りの空の下では、たくさんのサーファーが浮かんでいました。それにしても、七里ヶ浜は昔に比べると狭くなったような気がします。

 ところで信州と江の島は結構深い関係にあるのです。江ノ電江ノ島駅のすぐ近くにある龍口寺の大書院は、明治初年、信州松代で蚕糸業で財をなした窪田家が造った壮麗な蚕糸御殿で、昭和10年に移築されたものです。また、江の島のサムエル・コッキング苑は、明治15年(1882年)からアイルランド人の貿易商サムエル・コッキングがこの場所に私財を使って大庭園を造ったことに由来していますが、ここには松本広場と松本館があります。これは藤沢市の姉妹都市「長野県松本市」の観光PR館で、館内でそば打ち体験教室を実施しています。 教室のない日には手打ち蕎麦などが味わえます。

 江の島の手前に見える小さな岬は小動岬(こゆるぎみさき・八王子山)で、向こう側に腰越漁港があります。息子が小さい頃、ここで釣をしました。小動岬から稲村ヶ崎までの約3キロの浜が七里ヶ浜で、砂浜が黒いのは砂鉄が多く含まれるから。お昼は車で出かけて江の島大橋の少し東にある「しらすと伊勢海老の忠兵衛」へ。息子達もよく行くお店です。次男なんぞは、調布から自転車でここまで生しらす丼を食べに来たほど。なんでも7月から江ノ島駅から大橋への商店街へ移転するそうです。

 朝方時化ていたので、ひょっとしたら生しらすは無理かなと思いましたが、なんとか舟を出してはみたもののこれっぽちしか獲れなくてと店主が両手で作ったのは丼一杯の量。生しらす丼は無理だけどしらすずくし定食になら少し付けられますとのことで、それを注文。釜揚げしらす丼に、生しらす、畳鰯、アカモク(新名産の海藻、しゃきしゃきねばねばして美味)、切り干し大根、漬け物、海藻の味噌汁。生しらすは少量ではありましたが、臭みは全くなく美味しゅうございました。味は釜揚げしらすの方が甘みがあって、これも美味です。大満足でした。しかし、福一の汚染水がここまで来たら、食べられなくなるでしょう。

 

 暮れなずむ淡い夕日を見ながら一路藤沢街道を北へ。藤沢街道と16号の渋滞には参りましたが、それより神奈川県は東京方面へ向かう道路は充実しているのですが、南北に縦断しようとすると、とてもやっかいなのです。江の島の夕日に後ろ髪を引かれながら地上の星が瞬き始めたハイウェイを一路信州へ。短いセンチメンタルジャーニーでした。

 藤沢の夜、夕食と買い物に出たら雨が降ってきました。するとなんだか塩素のような臭いがして目がヒリヒリするのです。すぐに持っていた傘をさしましたが、街行く人はほとんどが濡れ鼠。カップルも傘もささずに濡れていました。放射能の心配がなければ『恋人も濡れる街角』というロマンティックな夕暮れなんですが・・。そういえば、車で来る時も蒸し暑いのでエアコンをつけましたが、車外換気はしませんでした。でも地元の車は窓を開け放っているものも。諦めているのか、感覚が麻痺しているのか、情報弱者なのか分かりませんが・・。それでも室内に入ると止みました。放射線量や放射性物質の被曝にしきい値はありません。直ちに影響はなくても、どんなに少なくても必ず影響はあります。

 放射線量比較だけで安全だと報道されていますが,問題は体内被曝なのです。プルトニウムが出すα線、そして、セシウム・ヨウ素・ストロンチウムが出すβ線の破壊力が、どれほど大きいか全く報道されていません。α線β線が体内でγ線(高エネルギの電磁波)を発生させ周囲のDNAを断裂します。新規の正常な細胞が作られなくなるわけです。何世代に渡って奇形児が生まれる可能性もあるのです。たとえガンにならなくても、色々な症状が出て一生苦しまなければならないのです。

 「人間というものは、知ることよりも、信ずることを選びたがるものだ。」(エドワード・O ウィルソン『人間の本性について』より)しかし、信じた瞬間に思考は止まります。大切なのは信じる事よりも知ろうと絶えず努力することであると思うのです。思考を止めてはいけない。真実の探求を諦めてはいけない。あなたの大切な人のために。子供達の未来のために。

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