風に吹かれて アンマン

日々の想いを記録に残せたらと願っている
内容は「ヨルダン事情・風物詩・気質」「中欧旅行記」「シリア旅行記」などからなる

ラマダン

2008-09-01 | ヨルダン風物詩
31日の夜, モスクよりの轟音とTVニュースにより明日(9月1日)からの
ラマダン(断食月)の開始が宣言されたことを確認した。

ラマダンの開始と終了は長老らによる目視による新月の確認によってなされる。
雲などで新月が確認できない場合は1日ずれることとなる。
そのため天文学的な新月とは異なり事前に開始日が分かってるわけではない。
同様に終了日もわからない。
その日になって長老達によって宣言されるまで誰もわからない。

ラマダンのような重要行事が事前に分からないとゆうのは我々には理解できない。
やはりヨルダンというか、イスラム圏は不思議なところだ。

余談だがリビアでは一足早く8月31日からカダフィ大佐の号令なのかラマダンに入ったそうな。
ラマダンの決定、新月の確認には個人差があるらしい、
あるいは緯度、経度などによる微妙な差があるのだろうか・・・
このあたりの詳細は専門家に任せたい。

ラマダンはムスリムの義務の一つでこの月の日の出から日没までのあいだ飲食を絶つ。
タバコもだめである。
1ヶ月間完全に絶食するわけではない。
日没から日の出までは食事を摂ってよく、ふだんより水分多めの大麦粥とか
山羊のミルクを飲むことが多いそうだ。

またラマダン中、スーパーやお店は閉じられるものもあり、日中に人の影は少なく閑散としており、
それと逆に日没になると人が待ってたかのようにあふれ出してくるそうだ。
職場においても始業時間が遅らされ、終業時間は早まるところが多い。
わが社でも通常5時の終業時間が2時半となる。

面白いのはラマダンはちょっとしたお祭り気分もあることだ。
家によっては、欧米や日本のクリスマス・シーズンに見られるようなイルミネーションで
飾っているのも見られる。
日没後の夕食は親類縁者が集まってにぎやかに夜遅くまで食事を楽しむことも多いそうだ。


(イルミネーション 1 我アパートの階下である)


(イルミネーション 2)


(イルミネーション 3)

ラマダン期間中は断食のせいであろう、人々の気性も荒くなるようだ。
交通事故や犯罪も増えるらしい。

イスラム暦は太陰暦で閏月による補正がないため、毎年11日ほどずれていくらしい。
そのため33年ほどで年の365日を一巡する計算になる。
ムスリムは人生において同じ季節のラマダンを2度経験すると言われている。

来年のラマダンは8月20日くらいであろうか。
これからの10年近く盛夏の中のラマダンの厳しさを思いやる。

我々はこのラマダンを多少でも避けるべく12日より中欧旅行に出る予定だ。

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