風に吹かれて アンマン

日々の想いを記録に残せたらと願っている
内容は「ヨルダン事情・風物詩・気質」「中欧旅行記」「シリア旅行記」などからなる

水事情

2008-09-06 | ヨルダン事情・暮らし・気質
8月の末日、「四国の水がめ」早明浦ダム(高知県)の水が枯渇したとのニュースを
TVのNHKワールドおよびインターネットにより知る。
遠くアンマンより水不足に悩む人たちを想う。

こちらにきて不思議に思っていることがある。
当地に来て5ヶ月あまり、その間雨が降ったのは2日だけである。
それもほんのわずかで、顔に2,3の粉末のような水がかかっただけであった。
そんな状態なのにこちらでは、人々だれも水不足を心配しているふうではない。

アメリカ在住のころ、夏に晴天が続き水不足になったことがあるが、その時は
庭のスプリンクラーで散水することはもちろん、洗車などもはばかられた。
ところがこちらでは市の職員であろうか街路樹に散水している姿や、
道路を水で清掃している姿をよく見かける。
いつか突然に水不足が宣言されるのではとひやひやしている。

どうもヨルダンの人は環境問題とか、エコとかには関心が薄いようである。
これについては、いつか稿をあらためて記したい。


(街路樹に散水する職員)


(道路の清掃をするオレンジ・マン)

水源がヨルダン川,あるいはかすかな地下水しか期待できないこの国、
水があり余ってるとも思えない。
乾燥した中東地域では「水一滴は血の一滴に匹敵する」ともいわれ、
古代から争いの原因となってきた。
なのにである、無駄使いともいえるこの水の使い方はなんだろう。
もちろん緑にあこがれ植木を想う気持ちは理解できるが。

こんなにからから天気が続くのにもかかわらず水不足にならないヨルダンは不思議な国である。
少ない人口、一人当たりの水消費量の少なさなどが考えられるがどうだろう。
あるいはアンマンなどの一部の都市においてのみ水が潤沢なのだろうか。
このなぞは暫らく解けそうにない。

最後にこちらでは、ときおり家のコーナーに水がめが置かれているのを見かける。
これは街行く人のために供されているらしい。
須恵器でできており熱が外に発散されて中の水は冷たいそうだ。


(街角に置かれた水がめ 上にコップがある)

これは昔から伝わる知恵で人々ののどの渇きを癒してることを、
水事情の稿にちなんで蛇足ながらあわせて記しておきたい。
またこの水がめ、ラマダンに入った1日には片付けられていた。
ラマダン中、日中は水を飲むことも許されていない。

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