風に吹かれて アンマン

日々の想いを記録に残せたらと願っている
内容は「ヨルダン事情・風物詩・気質」「中欧旅行記」「シリア旅行記」などからなる

遊牧の民 べドウィン

2008-07-29 | ヨルダン事情・暮らし・気質
われわれのアパートの裏側に空き地があり山羊が時々散歩にくることは前述した。

その空き地に6月の半ばから遊牧の民べドウィンがやってきて生活している。
その風景が書斎からおよそ300メートル先に小さく見える。
毎年この季節になると避暑のためかやってきてテントを建てるらしい。


(書斎からズームで望むベドウィンのテント その右手は山羊用の柵)

妻と夕暮れ時に食後の散歩でその前の道路を歩いていると、ベドウィンの子供達に話しかけられた。
我々がが珍しいのであろう無邪気に盛んに話しかけてくるがアラビア語と片言の英語、
おまけに辞書を持っていなかった、
なにを言ってるのかわからない。
しかし喜んでいて興奮しているのはわかる、空手の真似をして見せたり盛んに愛嬌を振りまく。
ほうほうの体で振り切って立ち去る。

数日後、妻にベドウィンのテントに入ってお茶でもよばれようと提案。
こちらでは見知らぬ人にでもお茶をふるまう習慣があるようだ。
いやがる妻を連れて、今度は英語ーアラビア語の辞書を片手に同じ道路を歩く。

案の定子供たちが目ざとく見つけ寄ってくる。
運よく山羊とともに親父が散歩からもどってきた。
期待したとおりテントに入ってシャイ(お茶)を飲んでいけと言ってくれる。
作戦成功!

子供達は大はしゃぎ、電気のない生活、珍客は最高の娯楽かもしれない。
カメラを取り出すと大喜びでポーズをとる。


(はしゃぎまくるベドウィンの子供たち)

半畳ほどのカーペットと長い枕のようなクッションを2つ持ってきて、そこに座ることを促される。
しかし子供たちにまとわりつかれおちおち座ってる時間はなかった。
母親は買い物で留守らしい。
親父が何回も声高に子供たちに仕事をするよう怒鳴っているようだが、
子供たちは我々に興奮して一向に仕事を手伝う様子がない。
そのうち親父が「Money」と言ってくるので「No Money」と答えると後が続かなかった。
お菓子でも持ってくればよかったかなとちょっと反省。

そんな親父をおいて子供たちと遊ぶ。
山羊を連れ出して写真を撮れとせがんだり、挙句の果ては赤ん坊やロバまでひっぱり出してくる始末だ。


(子供たちと山羊 背景の真ん中が我々の住むアパート)


(赤ん坊 年齢は1歳とか)


(ロバに乗る子供たち)

かなり日も暮れてきた、長居をして仕事の邪魔をしてもいけないと思い去ることとした。
結局シャイは飲めなかった。

後日、知人にこのことを話すとベドウィンはぎりぎりの生活をしてる者も多いため、
金銭を狙われるケースもあり不用意に近づかぬようにとの忠告を受ける。

以来、近づかぬようにしているがなかなか得られない楽しい貴重な経験であった。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インターネット

2008-07-24 | ヨルダン事情・暮らし・気質
先日従兄からうれしいメールをもらった。

私のブログ開設のメールに対しての返信であったが、
うれしかったのは私のブログのコピーをとり病床の従兄の姉に
届けてもらったことである。

従姉は昨年来入院したままでいる。
非常にお世話になり当地でも気にかけていたが、ブログのコピーという形で
こちらの近況を伝えることができるのはうれしい。
病床での多少の気分転換になればと願っている。
従姉の少しでも早い快復を祈念し、また従兄の機転、配慮に感謝している。

こちらでもインターネットの普及は広がっているようだ。
回線と携帯サービス販売を目的とした営業店が急増している。
店内は日本と同様、自動で順番をとるようになっているがお客が座る椅子はない、
客を立たせたままでの応対である。


(店内の様子)

回線のスピードは日本ほどではなく最高で2,048KBで、512KBあたりが主流のようだ。
我家も512KBのADSLを導入しており、利用料は電話基本料、プロバイダ料込みの契約で
ー月あたり38JD(5,700円)である。


(ADSL利用料 1JD=150円)

海外に住むとネットの普及により、生活の便利さが向上してるのをより実感する。
私が約20年前に米国に駐在してたころはインターネットがなく、今は亡き母との
連絡は電話かFax,それと郵便ぐらいであったが今は違う。

ネットの利用により銀行の残高照会はもちろん、振込み処理もでき
日本にいる子供達などを煩わすであろう回数はかなり減った。
株式や投信の売買もその気になればできるようだ。
Skypeに代表されるインターネット電話も子供達との会話のためよく利用させてもらっている。
画像が見れるのも親近感があり距離を感じさせない。
しかもこのサービスが無料である、国際電話の高価なことを体験している私にとっては
夢のようである。

もし米国駐在時が今のようなネット時代であれば母を煩わすことも少なく、
Skypeなどで子供たちの元気な姿を見せたり、またブログなどをとおして近況も伝えることができ、
単身で生活していた母親を少しでも慰められたのではと思うと残念である。

また最近、日本のTV、ラジオ番組を有志のご好意によりネットを通して
リアルタイムで配信しているシステムの存在を知った。
以来、サッカー、野球中継、ラジオ番組を楽しませてもらっている。
当システムはこれから始まる高校野球や北京オリンピックにおいて
絶大な威力を発揮してくれるものと期待している。

このような利用でわかるように、我家においてインターネットは従兄の好意による
従姉との間接的会話や金融取引などの実用面のみならず
我々の海外での情報格差およびストレス解消になくてはならない存在となっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

我が家のショッピング

2008-07-19 | ヨルダン事情・暮らし・気質
ここで我が家の買い物状況について触れたい。

アンマンには映画館を含む大型モールやショッピング・センター、スーパーなど沢山ある。
我々が日々よく利用するのは歩いて10分ほどの現地資本の外人向けスーパー「Cozmo」と
米国資本の「Safeway」である。


(夕暮れ時のCozmo 3階電化製品、2階食器など日用品 
1階衣類、化粧品、本屋、地下は食料品、薬局、酒屋など)

Cozmoでは外人向けの各種の食材が手に入り、モスラムにとって禁忌である
豚肉よりなるハムも手に入る。
また、外国人目当てであろうか月替わりで車の展示も行っている。


(Cozmoの地下 右手はベーカリー、車展示の奥は
総菜屋でアラビア料理、中華料理、お寿司などを売っている)

週一回ほどは車で10分の2つの大型モール「Mecca Mall」か「City Mall」に出かける。


(City Mallの内観)

「Mecca Mall」のほうが規模は大きい、しかし「City Mall」には仏系スーパーの「カルフール」が
出店しており品数も豊富なことから、我々は後者に行くことのほうが多い。


(カルフールの店内)

「City Mall」にはシネコン(複合の映画施設)もある。
施設内には10の劇場があり、同時に放映している。
先日、妻が久しぶりに新作の「インディアナ・ジョーンズ」を観たいというので
出かけたが、座席も広く日本の劇場より快適であった。


(シネコンのブローシャー)

封切りも5月21日と日本よりも1ヶ月早かった計算だ(日本は6月21日)
ちょっと得した気分。

ヨルダンに来て3ヶ月あまり、こんな感じで私たちはこちらの生活を楽しみ始めている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンマンの街並み散歩

2008-07-14 | ヨルダン事情・暮らし・気質
アンマンの住宅街を歩いてすぐに気付くことがある。

アパートや邸宅の前に歩道はあるのだが歩き辛い。
歩道の真ん中に木が植わっているのだ、時には3メートルを超えるのもあり
歩道をさえぎっている。

またそれらは、日本では見かけないようなスタイルに剪定されている。
その形には庭師のこだわりがあるようでさまざまな型がああり、
いろんな形を探しながらの散歩も楽しみの一つである。


(植木 トルネード)


(植木 団子三兄弟)


(植木 三重塔とトルネード)

こちらでは歩道管理の責任は歩道に面した敷地オーナーの責任となっている。
そのため歩道の敷石はオーナーごとに異なり、木々のスタイルも
オーナーの好みを反映し競い合ってるようだ。

街を歩いているとハッと驚くような鮮やかな色彩の花壇に出くわすこともある。
色彩は日本のそれより概して強く、濃いようだ。


(赤の原色がまぶしい花壇)

そんな草花を見ていると、よくぞこの熱射のカラカラの大地に咲いているなと
感激する。
しかもこちらの花の寿命は日本より長いようである。
あらためて草花の生命力の強さに驚く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医療事情(1) MRI検査

2008-07-09 | ヨルダン事情・暮らし・気質
妻がここ最近左臀部に痛みがあるという。

早速、会社関係の医療担当者に連絡しドクターの予約を取ってもらう。
学会中とかで4人目で予約がとれた。
ドクターはイギリスの大学で学んだ整形外科医とのこと。
こちらではまず専門医が診察し、必要に応じて検査を別の施設で行うらしい。
診察の結果MRIを撮るように言われる。
診察費は20JD(約3,000円)である。

早速近くのArab Medical Centreに行きMRIの予約を取る。


(左手大きなビルがArab Medical Centre)

この病院、ヨルダンでは有数の病院で設備も整ってるそうだ。
特に心臓外科手術が有名と聞く。
幸いにして翌日の予約が取れた。
費用は220JD(約33,000円)と予約の担当者から告げられる、
すかさず同行してくれた会社の担当者が値切ってくれる、
とたんに180JD(約27,000円)になる。
さらに値切るがこれ以上は無理らしい。

驚いた!病院で検査費を値切れるなんて!それも一流病院、しかも予約担当者の一存で!
やはりヨルダンは不思議な国だ!

ここでヨルダンの病院について触れたい。
公営、私営の両方ともあるが会社のヨルダン人に聞くと、
公営病院の医者は未熟で時間もかかり設備も充分でないらしい。
そのためお金に余裕のある人は私営の病院にしか行かない。

Arab Medical Centreはもちろん私営である。
病院内は身なりのきちんとした人が多い。
また湾岸諸国から治療に訪れてる金持ちとおぼしき人たちも多い。
こちらでは患者一人に対して多くの家族がついてくることも特徴だ。
多い場合は7、8人の家族を引き連れてやってくる。

MRIの結果腰椎と骨盤の間が押しつぶされてきているのが原因と判明。
要するに病名「ヘルニア」だ。
老化が原因らしい、妻は認めたがらないが我々老化は避けられない。

薬を6週間飲むことと、3週間後からの理学療法を勧められる。

暫らく薬を飲んで様子を見ることとする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする