髪を切る。

2006-12-14 14:16:14 | Shop

…っていうと何故かみんな、バッサリとすごく短く!?っていうリアクションなんだけど。
何でそんなに切らせたいのさ。
じゃ、みんな伸ばしなよ(笑)

1年以上ぶりに美容室に行ってきましたよ。
年に1回4千円とちょっと。
非常にお安いのであります。
いや、安上がりを自慢したいのでは決して無くて。

牛はもう美容室的流浪の民ではないという自慢だ!
(あ、やっぱり自慢になってない;)
そしてちょっと感動したので記録として。

えぇと、去年も行った美容室です。
仙台は定禅寺通り、メディアテークの向かい、「UnderGroundFilm」。
友人たんぽぽのお姉さんに紹介してもらった所です。
予約よりちょっと早い時間に入ったら、以前おにいさんだったであろう、長髪(ロン毛とはあえて言わない)の男性が迎えてくれました。

落ち着いた雰囲気。
洗髪台の上の照明が、牛の嫌いなアレの巣のデザインなのを除けば、内装がシンプルで牛好み。
「あ、今壁直してるんですよ。廃墟みたいですけど;」
ホントだ。ひび入ったところ埋めてある…そのままでもいいような気もするけど。
そしてちょうど外は「仙台 光のページェント」開催中。
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光のページェントは、牛はたいして興味無いものの、窓際にある洗髪台の椅子の、あまりのポジションの良さに「ここってある意味すごく良い席ですよねぇ」って言ったら、「うーん、そうですねぇ、もう珍しくも何ともないですけどねぇ」とそっけない返事。
なんだ、気が合うなぁ。この「以前おにいさんだった人」が、嬉しそうに盛り上がっちゃったらどう話合わせようかと思ってたんだけど。

さらに、牛の事なんて当然覚えちゃいないだろうと思ってたら、
「あれ、バイク乗ってるんでしたっけね?最近は乗ってます?」…はぁ、よく覚えてますね~!1年以上前の、1時間程度の会話のほんの一部だったのに。

そんなわけでなんとなく話しやすかったので、「いつもバイク用のごついジャケット着てるんだけど、今日はここに来るから普通のコートで朝バイクに乗ってきたら、むちゃくちゃ寒かった」という話をしたんですが。
彼はふと牛のお気に入りコートに目をやって、一瞬停止してから、
「ええぇ?!これは寒いですよ~、無謀じゃないですかw」
…と非常にウケてくださいました。

なんでしょうね、牛が客で相手が店員でっていう関係だと、笑ってくれるとなんとなく安心するんですよ牛。
だからよく、一生懸命笑わせたりとかするのね。
自分が笑いたいからでしょうか。

そして、シャンプーとカット。
一連の作業を見ていて思ったのは、

・押し付けがましくない。
・余計なことしない、言わない。
・手際が良い。

この3つ。これだ。
このヒト、うまいんだ。
牛は髪が無駄にダダ長いので、美容室で髪を洗ってもらうと、たいていむちゃくちゃにもつれて大変な事になります。
けど彼は、コンディショナーつける段階でちゃんと水中で髪をさばいてくれるので、大惨事にはならない。
さすがに全然もつれないわけではないし、梳くのは大変だけど、櫛を上から入れるわりにそれほど手間がかからない。
そして一連の作業中、無駄に力が入らないので全然ひっぱられない。
最初は頭の中で、何て言おうとか、どうお願いしようかとか、やっぱりこんな長さだと迷惑なのかなぁとか、いろんな事考えてたんですが、何も言わなくても大丈夫なのだと思えてきてからはぼんやりして眠くなってきたほどでした。

最初のおおまかなカットは、しゃがみこんで作業してました。
途中で牛が立ち上がって長さを確認します。
その後は座って切ります。

ちょっと表現が難しいんですが、牛は、髪を切られるとき、切り落とされた髪が別の世界へと落ちて行くような感覚があります。
それはたぶん過去に対する喪失感に少し似ていて、かつ輪廻に対する恐怖のようなもので、昔から髪を切るときはとても警戒心が強くなるんですが。
ああ、だからあんまり髪切らないのか。

カットの間、そんな事を考えつつ。
時折電話が鳴って作業が中断するのもなぜかあまり気になりません。
居心地が悪くないから、時間がかかる事の嫌悪感も無いんだろうな。

ここまで安心して任せられるのも稀有な事だな、と。
牛は、それはそれはいたく感動したのでありました。

で、お尻に届くくらいまであった髪を、肘の高さにそろえた牛ではありますが、ハタから見るとやっぱり大して変わらないのでした。。。