Bar FU-TEN

もじっとの瘋癲的なブログ
メニューなんぞ、ございません
記事もお酒も、その日の気分次第でございます

お薬とお酒のオイシイ関係

2009年02月18日 | お酒
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(カクテルグラスを用意します)

お酒とお薬が一緒になったものを薬酒といいます。
今ではやっぱり養命酒が有名ですよね
でもこの薬酒の歴史が古く、起源は紀元前の古代ギリシャにまでさかのぼります。
当時はワインに薬草を溶かし込んで飲んでいたそうです

★コト コト コトッ(シェイカーを用意します)

それから時代はだいぶ過ぎ…
11世紀になり、錬金術の発達により、アルコール(蒸留酒)を使って、薬草などから薬効成分を抽出がされるようになりました。
リキュールの誕生です

リキュールの中にはエリクシル(エリクサー)として、錬金術や薬酒の材料として、また不老不死の秘薬と呼ばれたものもあります。

★トクトク(ウィスキーを20ml入れます)

実はお酒と薬は意外に仲がいいんです
薬草などに含まれる薬効成分や香り成分は水に溶けやすいものもありますが、アルコールや油など水以外に溶けやすいものも、かなりあります。

★トクトク(ブランデーを20ml入れます)

現代ではこの原理を応用して、栄養素や大豆油、香り成分、色素の抽出にメタノール(飲めるアルコールはエタノールだけ)やヘキサン(ガソリンの親戚)が使われることがあります。
(もちろんメタノールやヘキサンは完全に蒸発させるのでご安心を。)

★トクトク(ジンを20ml入れます)

昔の人はアルコールで薬効成分などが抽出されることを、経験的に知っていたのかもしれませんね。
ちなみに日本のお酒である梅酒も梅の成分をホワイトリカー(蒸留酒)と砂糖の浸透圧で抽出するので薬酒といえます。

★カランカラン カポ カポッ(シェイカーに氷を入れ、ストレーナーとトップをかぶせます)

しかし薬学が進んだ現代では、薬酒に頼ることがなくなり、リキュールをはじめとする薬酒のほとんどは嗜好品として扱われるようになりました。

また認可を受けたリキュール類以外で、販売に際して効能を謳うと、薬事法などにも違反しちゃいます

★シャカシャカ(シェイクします)

もう薬として薬酒が活躍する時代ではなくなってきましたが、香り、色、味がいいものはいっぱいあります

★カパッ トクトク(カクテルグラスに注ぎます)

これからもお酒とお薬のオイシイ関係は続きそうです

★お待たせしました、サンダークラップです。
サンダー・クラップとは「雷鳴」のこと
ご想像通り、とても強いカクテルです。
ウィスキーとブランデーを混ぜる意外性、飲んでみるとジンが意外と強く出てる意外性。
いろんな意味で衝撃的なカクテルです。
シェイクをしながら「実はステアで作るんじゃないか?」と疑問に思って、調べてみるとステアで作る人もいるようですね。
飲みやすさはシェイクでしょうけど、ステアも香りがよさそうです
ウィスキー、ジン、アブサンで作る「アースクエイク」と似たようなレシピですが、サンダークラップも負けず劣らず強烈!
オーダーの際はご注意を。