マーラー・ブルックナー・ショスタコーヴィチは交響曲作家の「新御三家」と
言われるらしい。知らなかった。
マーラーを初めて聴いたのは20代だった。交響曲全部を一度に聞くと
あまりいいことがない。この時代の作曲家はゆうに1時間を超える作品が
当たり前で、楽章単位でも20分を超えるものがあるので、容赦ない。
故山本直純氏は緩徐楽章から聴けといっていた。
たぶんマーラーは5番の4楽章。弦楽合奏のみのロマンティシズム満載の
楽章を初めて聴いた覚えがある。
マーラー体験は「ユートピアノ」という、詩的なテレビ作品で、
4番の断片が使われていた。それが厳密に言えば初めてかもしれなかった。
それでも、深入りは5番からで歌唱の入ってない作品から聴き始めた。
5番・1番それから大地の歌と9番にいって、合唱などの入ったものに移って
行けなかった。マーラーはそこどまりだ。
なぜ「大地の歌」かというと、当時サントリーか何かのCMで使われていて
耳に残り、朝比奈/大阪フィルのアルバムを買って聴いていた。
マーラーの曲には、あらゆるところに豊かな『うた』がある」ブルーノ・ワルター(指揮者)
マーラーの作品と仲良くなるためには、旋律を覚えるというかメロディーを歌えるように
なるまで聴き込むと、違和感がなくなるらしい。
たぶん何回か聴いていると、聴き覚えのある旋律が立ち上がってくるとき、おぉ、これこれと
なってきたらしめたものかもしれない。
割と実演の回数も多い、人気曲の第一番。3楽章は、民謡の旋律が使われている。
そういわれてみると、メロディーメーカーらしさがうかがえたりする。
久しぶりに聴いた。「巨人」というタイトルがつけらている。
わりと目まぐるしく曲想が変わり、交響曲作家と言われるだけあって、
聴いていて飽きない部分はあるが、やはり1曲聴きとおすとなると、
知ったかのメロディーがあった方がいい。
マーラーの特質した凝った作りは慣れるまで、なかなか大変なものがある。
やっと、終楽章に来た。爆発的なファンファーレがあったりしての大団円。
聴く方も大変だけれど演奏者もまたしかりだ。マーラーの世界は
一筋縄では行かない。
マーラー交響曲第1番 小澤・ボストン
https://www.youtube.com/watch?v=0tcWco_zc9c
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