小澤征爾・ボストン響で2曲。
バイエルン放送協会提供のクラシック・スター
という番組で「ボストン交響楽団」が取り上げられていた。
多分、CDを音源で流していると思う。
70年代にボストン響の指揮者になって、録音した1枚。
精緻なラヴェルを聞かせている。短い曲だけれど、録音もよく
なにかするする入ってくる。曲を選ぶのか曲が選ばれるのか、
相性でもあるというように曲が流れた。
Maurice Ravel: "Menuet antique" (Seiji Ozawa);
ラヴェル:古風なメヌエット
ボストン交響楽団 小澤征爾(指揮)
録音時期:1974年4月、10月
録音場所:ボストン・シンフォニー・ホール
1970年代のドイツ・グラモフォン音源。
Gustav Mahler: "Kindertotenlieder"
(Jessye Norman, Sopran: Seiji Ozawa);
マーラー:なき子をしのぶ歌
ボストン交響楽団 小澤征爾(指揮)
録音時期:1988年
録音場所:フランクフルト
マーラー:亡き子をしのぶ歌
第1曲: いま太陽は明るく昇る
第2曲: なぜあんなに暗い炎を
第3曲: おまえのお母さんが部屋に入ってくるとき
第4曲: 子供たちは外に出かけただけなのだ
第5曲: こんな天気、こんな嵐の日には
「なき子をしのぶ歌」として、マーラーは
リュッケルトの詩に曲をつけた。
ここでのノーマンと小沢さんのコンビネーションは
微に入り細に入り、いい連携をしている感じがする。
歌ものも若いころから、確か成城でコーラスをやってた
こともあるのか、歌心というところでは、やはり一日の長が
あるように思う。
しっとりと悲しみあるいは絶望の淵から顔をのぞかせるような
歌も感じられるが、ぎりぎりのところでバランスをとどめてる
ような気もする。何かに走ることはない。
この歳になって、マーラーのこの曲を聴くとは思わなかったけれど、
私たちはこのような演奏を聴ける、ある意味芸術の怖さと
喜びを共有できる世界にいることを認識した。