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木星探査計画 ヨーロッパ宇宙機関 “JUICE”

2012年05月28日 | 宇宙 space
ヨーロッパ宇宙機関の次世代探査計画が発表されました。

The Jupiter Icy mons Explorer“JUICE”と名付けられた新しいミッションは、
木星やその氷衛星の磁気圏と生命環境を調査するものです。
木星に接近した“JUICE”(イメージ図)左下は衛星イオ。

“JUICE”は、
ヨーロッパ宇宙機関が実施するコズミックビジョン2015-2025に選ばれた、
初めての大型プロジェクトです。

2022年に南米のギアナから打ち上げられ、
木星に到着するのが2030年になるんですねー

到着後には、3年以上かけて詳細な観測が行われることになります。

木星の4大衛星であるイオ・エウロパ・ガニメデ・カリストは、
ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で発見したので“ガリレオ衛星”とも呼ばれています。

この発見は一つの天体の周りを別の天体が回っているという、
地動説で考えられていた、太陽系のミニチュア版の発見にあたるんですねー

当時は地動説と天動説のどちらが正しいのかが分かっていなかったので、
ガリレオの発見は、地動説を支持する重要な発見となりました。


生命探査と木星系形成について

“ガリレオ衛星”の中でもエウロパとガニメデ、カリストは、
内部に海を持っていると考えられています。

そうです。 海といえば地球外生命ですよねー
“JUICE”では、これらの衛星が生命が存在可能な環境なのかを調べます。

また、木星の大気や磁気圏、
そして木星とガリレオ衛星との関連性も継続的に調査するそうです。

カリストやエウロパへの接近はエウロパの氷表面の厚さを測るためで、
これは将来の着陸探査の場所を検討する材料になります。

そして、2032年にはガニメデの周回軌道に入り、
氷の表面や内部構造を調査します。

ガニメデは磁場を持つ太陽系唯一の衛星なんですねー
この特殊な磁場とプラズマが、
木星の磁気圏とどのように相互作用するのかも調べる予定です。

太陽系以外で見つかっている多くの惑星は、
“ホットジュピータ”と呼ばれる巨大ガス惑星です。

木星は巨大ガス惑星の典型的な例といえるので、
“JUICE”の調査は系外惑星と衛星系の形成過程、
そして生命の可能性について参考になるかもしれませんね。


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