宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

はじめて系外惑星の色を初測定

2013年08月02日 | 宇宙 space
ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、
こぎつね座の方向63光年先にある系外惑星“HD 189733b”が、
地球に似た深い青色であることがわかりました。
太陽系外惑星の色が、はっきりと判明したのは今回が初めてのことなんですねー






青い惑星“HD 189733b”
(イメージ図)




この惑星はホットジュピターと呼ばれる系外惑星の一種で、
主星から極端に近いところをたった2.2日で公転している、木星よりもさらに巨大なガス惑星です。

主星の手前を横切る“トランジット”が観測される系外惑星の中でも、かなり近距離にあるのでひんぱんに研究されていて、昼夜の温度差が大きいので、激しい気流が吹き荒れているようです。

深い青色が、系外惑星“HD 189733b”と地球との唯一の共通点です。
これを初めて測定したエクセター大学では、
この惑星系でのトランジットの経過を、ハッブル宇宙望遠鏡の映像分光器で追っていました。

すると、惑星が主星の向こう側に隠れたときに、青い光成分が減るんですねー
これにより、この惑星が青いということが分かりました。

宇宙から見た地球が青いのは、海が赤や緑の光を吸収するからです。
でも、“HD 189733b”に海は無いはずなので、
大気に含まれるケイ酸塩の粒子が、青い光を散乱させていることが理由とみられています。










太陽系の天体と
“HD 189733b”の
色比較









木星や金星のような太陽系内の惑星でさえ、
なぜ、そのような色をしているのか確実な事は分かっていません。

なので、“HD 189733b”が青色である理由も現段階では推測になります…
でも今回の観測結果は、“HD 189733b”の大気や性質を解明する新たな手がかりにはなるんですねー


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