最近のニュースより。

ここ数日、世間を賑わせているニュースについての、所感。

■京都小6殺人事件について。
　最近、幼女が殺害されるというあまりにも痛ましい事件が
　連続してしまっているという異常事態ですが、この事件は
　特にひどい。
　生徒の味方、生徒の仲間であるべき「先生」が加害者だなんて・・。

　バイト講師なんて雇うからだ、という方もいるでしょうが、
　私自身学生時代バイトで塾で教えていた経験からすると、
　当たり前ながらこんなヤツはいなかったし、バイトとは言え
　教えることに責任と情熱を感じている人もかなりいた。
　この一件が、バイト講師全般に対する変な偏見を生まないことを
　切に祈る。　
　正社員講師が及ばないくらい、いいバイトだっている。絶対に。

　最近の世論が怖いのは、結構極端な方向に走りがちな点だ。
　「もう、子供をどこに任せたらいいのか・・・」という
　コメントをされていたお母様方がいらしたが、
　それが世の“塾”というものに対する不信感になっていないことを
　願うばかりだ。（恐らくは、この殺伐とした世の中に対する
　漠とした恐怖と不安を表したコメントなのだとは思うが・・・。）

　と、いうのは、今回の事件を機に、この塾の株価が大暴落したと
　知ったから・・・。　ストップ安になったそうです。
　無論、株が上がる要素は皆無だが、「殺人者が勤めていた会社」
　ということでマスコミに取り上げられた結果、株がストップ安
　ってのは、あまりにも短絡的じゃあるまいか？
　そんなものなんだろうか、世の会社への評価ってのは・・・。
　だって、ヒトを殺してる会社なんて、いっぱいあるわけですよ。
　社員を過労死させたり、精神的に追い込んで自ら死を選ばせちゃったり
　してる会社・・・。少なくとも私は3社知ってる。


■みずほ証券による東証発注ミスについて。
　「株価」つながりで、こちらの話題にも、少し触れる。
　ただ、株のことはよく分からないので、社員の心境として・・・。

　約400億とも言われる損害を生み出したのは、ちょっとした
　不注意に起因する発注ミスだった。
　このミスをした人ってのは、どういう方だったんだろう？？
　そして今、どうしていらっしゃるんだろう・・・・？

　入社2年目のとき、仕事でミスって課の方々に多大なご迷惑を
　おかけした私は、当時若かったこともあり、おおいにメゲた。
　「こんな私は、会社員に向いてないのではないか」と考え、
　辞めたほうがいいのかも、とすら思った。（じゃあ何が
　向いてると思ったのか、と問われるとその答えもナイ。）
　あのときでも非常に苦しかったが、ミスの程度としては
　今回のみずほ案件の比にはならないくらい小さいものだった。
　あのときの苦しみを思うと、今回の件の「当事者」だった方の
　苦しみというのは、どんなものになるのだろう、と思えてならない。
　後悔、自責の念、そんなものたちに押しつぶされそうになっている
　のではないか。
　ちょっと、可哀想に思う・・・。

　この話、二転三転してついには富士通社の責任って話も浮上してる。
　前回のシステムダウンからあまり日も経っていないだけに、
　私もうっすらF社のことは思い浮かべていた。
　システム不具合がなければ、みずほ証券の損失も10億程度で済んだ、
　との試算まで聞いちゃうと、「オマエがしっかりしたシステムを
　作っとけば・・・」と思ってしまうのは無理もないだろう。
　システム構築って簡単じゃないけど、それを生業としてるんだから、
　そこはしっかりしてくれないと、会社の評価は落ちてしまいますよね。
　

　
　フト気付けば、「企業の評価」ってのに対して、企業の味方的なコメントと
　アンチ企業的なコメントの両方を書いてますね、ワタシ・・。
　でも、決して自己矛盾はしていないと思います。
　要は、本来その企業がやるべきことをまっとうしているかどうか、
　ってのが、企業を評価するポイントではないでしょうか？、ってこと。
　塾の本分は、決して講師に「人を殺すなよ」と指導することではないハズ。
　かたや、システム会社の本分は、便利で安心して使えるシステムを
　作ることであるハズ。
　そう考えると、前者の株がストップ安になり、後者の株価が大きな変化が
　ない（少なくとも今の時点では）のは、どうにも納得できない。
　（無論、方や殺人事件で方やシステムの事故、という、そもそもの差が
　あるので一概に比較すること自体がおかしな話なのかも知れないが・・。）