社会人になるまで、私はあまり全然読書が好きではなく、
図書館で本を借りては読まずに食べずにそのまま返す、
残念なお子さんでありました。
大学に入って1年ばかりが過ぎたある日、
興味があって外国人留学生さんのクラスに混ぜていただいて、
授業を受けたことが何度かあったのですが、
わざわざ海外からニッポンにいらした彼らは私なんかとは
志が全然異なり、日本の代表的な文学に、ひととおり触れられていた。
留学生同士で、村上春樹氏『ノルウェーの森』の世界観を語ったり、
ユキナリカワバタとかミシマの話をされたりしていたんですが、
話題に挙がる作品をひとつも読んだことがない自分を恥じたものです。
・・・で、現在に至るまでひとつも読んでいない、
恥ずかしい自分です。。
そういうわけで、突然行けなくなった先輩からチケットを譲り受けて
観に行くことができた宮本亜門さん演出『金閣寺』についても、
「ミシマユキオのキンカクジ」という、受験対応Q&Aくらいの情報しかなく、
コリャ作品の面白みも半減してしまうかもなぁ・・、と、情けないなと
思いながら臨むこととなりました。
が・・・、
大変興味深い作品でございました。
というか、
パンフレットの解説にかいてあるように、
この作品にミシマの考えが反映されていたのだとしたら、
私はかなり彼の考えに共感ができてしまう考え方ということが分かった。
あんまりいい意味ではないと思うけどね~(苦笑)。
なんか、暗さとか、重さとか、狭量さとか、弱さとか、
そういうネガティブなものが取り揃えられて降り注いできいそうな物語を、
亜門さんの演出によって刺さり方を軽傷にしてくださっている、、
そんな風に思えた作品でした。
舞台装置の演出は、なかなか圧巻でしたよ。
椅子やテーブルを使いこなす演出は、
作風は異なれど『マーマン』の演出に通じるようなものがあり、
この2作品を、近いタイミングで観られたことに縁すら感じたりしました。
まぁ、あんまり詳しいことはネタバレにもなるし、評論家みたいになっちゃうので
書かないけど、とりあえず、上演後の軽い疲労感と充足感は、独特なものがありました。
演者で気になったのは、爽やか青年役の大東俊介さん
(いまは「駿介」と改名されてるとか)のカッコよさと、
足に障害を持った青年役の高岡蒼甫くんの演技の素晴らしさ。
ソウスケくんの演技はこれまで観たことなかったのだが、
彼、いいね(笑)。
声も美しいし、セリフ回しがとっても滑らか且ついい抑揚があって、
大変心地よかったです。
ちょっとこれから注目だな、ワタシ的に。
普段、HAPPYな映画や演劇を観ることを好んでいる私が久々に観た、
考えさせられる、面倒くさい(笑)作品。
こういうのも、いいね。
図書館で本を借りては読まずに食べずにそのまま返す、
残念なお子さんでありました。
大学に入って1年ばかりが過ぎたある日、
興味があって外国人留学生さんのクラスに混ぜていただいて、
授業を受けたことが何度かあったのですが、
わざわざ海外からニッポンにいらした彼らは私なんかとは
志が全然異なり、日本の代表的な文学に、ひととおり触れられていた。
留学生同士で、村上春樹氏『ノルウェーの森』の世界観を語ったり、
ユキナリカワバタとかミシマの話をされたりしていたんですが、
話題に挙がる作品をひとつも読んだことがない自分を恥じたものです。
・・・で、現在に至るまでひとつも読んでいない、
恥ずかしい自分です。。
そういうわけで、突然行けなくなった先輩からチケットを譲り受けて
観に行くことができた宮本亜門さん演出『金閣寺』についても、
「ミシマユキオのキンカクジ」という、受験対応Q&Aくらいの情報しかなく、
コリャ作品の面白みも半減してしまうかもなぁ・・、と、情けないなと
思いながら臨むこととなりました。
が・・・、
大変興味深い作品でございました。
というか、
パンフレットの解説にかいてあるように、
この作品にミシマの考えが反映されていたのだとしたら、
私はかなり彼の考えに共感ができてしまう考え方ということが分かった。
あんまりいい意味ではないと思うけどね~(苦笑)。
なんか、暗さとか、重さとか、狭量さとか、弱さとか、
そういうネガティブなものが取り揃えられて降り注いできいそうな物語を、
亜門さんの演出によって刺さり方を軽傷にしてくださっている、、
そんな風に思えた作品でした。
舞台装置の演出は、なかなか圧巻でしたよ。
椅子やテーブルを使いこなす演出は、
作風は異なれど『マーマン』の演出に通じるようなものがあり、
この2作品を、近いタイミングで観られたことに縁すら感じたりしました。
まぁ、あんまり詳しいことはネタバレにもなるし、評論家みたいになっちゃうので
書かないけど、とりあえず、上演後の軽い疲労感と充足感は、独特なものがありました。
演者で気になったのは、爽やか青年役の大東俊介さん
(いまは「駿介」と改名されてるとか)のカッコよさと、
足に障害を持った青年役の高岡蒼甫くんの演技の素晴らしさ。
ソウスケくんの演技はこれまで観たことなかったのだが、
彼、いいね(笑)。
声も美しいし、セリフ回しがとっても滑らか且ついい抑揚があって、
大変心地よかったです。
ちょっとこれから注目だな、ワタシ的に。
普段、HAPPYな映画や演劇を観ることを好んでいる私が久々に観た、
考えさせられる、面倒くさい(笑)作品。
こういうのも、いいね。
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