「知の巨人」と言われる立花隆さんも意外にご存じないことがあるようだ
「知の巨人」と言われる立花隆さんが、この4月30日に亡くなられ、それが6月23日に報道された。享年80。そして6月30日にNHKクローズアップ現代で「知ることに終わりはない~立花隆さんからのメッセージ」と題して放映され、これを見た。
彼は幾つになっても実に好奇心旺盛で、文系出身でありながら理系にも精通し、その蔵書は数万冊もあるとは驚いた。これだけの蔵書があれば、オールラウンダーとして何でも知っておられる、きっとそうに違いない、そう思わせられた。
ご自身も大腸ポリープ(良性か悪性か不明)を切除され、膀胱がんも患われ、身内にもがんがん患者がいて、それが元になって、がんについてもさぞや精通しておられよう。テレビの中で「がんになったら生き方を変えなきゃいかん」といった旨のことを言っておられた。まさにそのとおりで、小生と同意見だ。
ところで、テレビの中で「高血圧とコレステロールと痛風の薬、その他幾つも薬を飲んでいる」旨、言っておられた。“あれっ!?”である。
そこで、放映の翌日、彼の健康状態をネット検索してみると、長年、心臓病(心筋梗塞)、糖尿病を患っておられたようである。それに痛風も、ということになる。そして、ここ1年は「回復を積極的な治療で目指すのではなく、少しでも全身状態を平穏で、苦痛がない毎日であるように維持していく」という方針の病院(入院か通院か不明)に移っていたとのこと。なお、死因は急性冠症候群とのことであるが、冠状動脈の詰まりによる心筋梗塞であろう。
糖尿病を抱えた心臓疾患となると、治療マニュアルでは「血管拡張薬、血小板凝集抑制薬、降圧剤、コレステロール降下剤、血糖降下薬」といったところだ。
これらの薬は、本当にいる薬、飲む必要のない薬に分けられよう。治療方針の「平穏で苦痛がない毎日を維持」となると、降圧剤とコレステロール降下剤はまずもって不要である。もっとも、テレビ放映のインタビューはたぶん1年以上前のものだろうから、一般の病院が必ず出すこれらの薬を飲んでおられたのであろう。
ここで大きな疑問が生じた。蔵書を数万冊も抱えた「知の巨人」ならば、降圧剤とコレステロール降下剤は、よほどのことがないかぎり飲んではならないものであることを、どうしてご存じなかったのだろうかと。あのインタビュー時はけっこうお元気そうであったから、この2つの薬は飲む必要がないと思われたのである。
他の薬についても、実はそれらよりもっといい漢方薬や健康食品がある。これらのほうが体調もグーンと良くなり、副作用も全くないから、これらに切り替えるべき性質のものだ。
自分がそうした疾患を患えば、がんがそうであるように、漢方薬や健康食品についても知的好奇心が湧き、直ぐに見つけられたものを。
まあ、自然科学分野にあってはいくら科学が発達したとは言え、分からないことのほうが多すぎるし、正しいと言われていることの8割は間違っているのだから、さすがの「知の巨人」であっても、よう見つけられなかったというところか。
ところで、立花隆さんは臨死体験の精力的な取材を通して「死ぬのは怖くなくなった」と言っておられ、これはさすがである。また、彼は、葬儀にも墓にも関心がなく、死後は「生命の大いなる環」に入ることを志向し、文字通り土に返る「コンポスト葬」を理想とされたようだが、「妥協点」として樹木を墓標とする自然葬を希望し、家族がそのようにされたとのこと。ご冥福を祈りたい。小生も同様な思いであるが、樹木葬ではなく山の中への散骨だ。
立花隆さんはテレビでみただけで、彼が執筆された本は持っていない。これを機会に1冊買うことにしよう。そこで早速に最新の著『サピエンスの未来』を発注。
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