食後すぐに力仕事をしてはならない理由とは
佐伯誠一著「からだの雑学事典」(1984年)からの引用記事を先日書いたところであるが、読み終わってみて、けっこう面白い記事が何本かあった。今日も、その一つを紹介。(2019-07-11 薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記 で紹介したものです。)
食後の運動に要注意
食後すぐに運動すると、よく左側上腹部が痛むが、これは脾臓が痛むのである。
脾臓は、みぞおちの左側、胃や肝臓よりも深部にあり、…老朽血球の破壊を行なったりしている。
ふだんは血液を貯蔵していて、からだのどこかで大出血して、体内の血液が少なくなったときや、激し運動をして、からだのある部分に多量の血液を送る必要が生じたときなどに、脾臓は縮んで、たくわえていた血液を送り出して補う役目をする。
こんな場合に、脾臓は2分の1から3分の1、ひどいときには6分の1にも収縮する。
食事をすると、食物をこなすために胃や腸など、消化器に血液がよけいに集まるので、脾臓は懸命に働いている。(つまり、縮こまる。)ところが、このとき、急激な運動をすると、筋肉へも急いで多量の血液を送らねばならない。
そのため、脾臓はいつも以上に縮まろうとする。つまり、脾臓がひきつるようになるので、左腹のあたりに痛みを感じるのである。
(引用ここまで)
「昼飯を食ったら食休め」と、先日この日記に書いたのだが、その理由の一つに以上のものがあるのだ。ヒトのからだは一度にあれもこれもできるようには作られていない。
食後は消化器系に血液が巡るのであり、運動しているときには筋肉系に血液がよく回るのである。そして、頭を使うときは脳血流が良くなるというものだ。
なお、病気したときは、これら3系統への血流を絞り込み、からだ全体に存在する免疫系に血液を回すために、「食わず、動かず、脳を休ませる」に限る。
動物は病気したとき、自然治癒力を最大限に発揮せんとして、皆、そうしているのであるからして、ヒトも動物を見習わねばいかんのである。
(本ブログでの追記)
今般のコロナ騒動で、「らしき症状が出たからといって医者に来るな、3日(4日?)間は自宅で安静にしておれ」と、医師会は「コロナはクルナ」と、当初は(今も?)受診を拒否していました。
ここは、旧型コロナ(普通の風邪)であっても新型コロナであっても、今般のお医者様がおっしゃることに素直に従い、症状が出たら家でじっとし、動物を見習って「食わず、動かず、脳を休ませる」の“3無”生活をするのが一番です。
旧型コロナにしろ新型コロナにしろ治療薬は医者は持っておらず、唯一頼りにできるのは自分が持ち備えた自然治癒力しかないのですから、この力を最大限に発揮できる状況を作り出す以外に治療法は存在しないのです。
よって、インフルエンザを含め風邪一般は、今回の教訓「コロナはクルナ」を大原則として、医者にかからないのが最善の道となります。
(注)抗インフルエンザ薬があるじゃないか、という反論がありましょうが、この薬にはウイルスを殺す力はなく、あくまで増殖を抑えるだけのことで、罹患初期に効果的なだけです。ウイルスを殺すのは、やはり自分が持ち備えた自然治癒力しかないです。