雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

女子バレーボールチームに感謝 ・ 小さな小さな物語 ( 424 )

2013-02-06 19:16:32 | 小さな小さな物語 第五部~第八部
ロンドンオリンピック大会、女子バレーボールチームが見事銅メダルを獲得しました。
オリンピック出場をかけた予選大会や、オリンピックに入ってからも予選リーグは苦戦が続いていただけに、この銅メダルは全く見事なものでした。また、試合内容も素晴らしく、大きな大きな感動を頂戴しました。心より感謝申し上げます。


女子バレーボール競技は、東京オリンピックにおける東洋の魔女以来、わが国のお家芸のように思われている面がありますが、他国のレベルアップが激しく、最近は苦しい状況が続いていました。
バレーボールという競技は、基本的に身長の高い選手が有利な面があるスポーツの一つといえます。その面では、やはりわが国には若干のハンディーが見られ、今大会においても、一般的な日本人女性からすれば遥かに背の高い人の集団だと思うのですが、対戦する相手チームに対して身長面では劣勢でした。
さらに、これはバレーボールに限らないのですが、わが国のスポーツの多くが実業団チームによって支えられてきましたが、平成に入ってこの方、企業の業績悪化が数多くみられ、実業団のスポーツチームにとって厳冬の時代が続いています。
女子バレーボールチームとて例外ではなく、選手や関係者の方々のご苦労は、経済的な面からでも大変だったろうと推察いたします。


団体スポーツにおいて、チームワークの大切さがよく言われます。
バレーボールもそうでしょうが、サッカーであれ、野球であれ、ホッケーであれ同様だと思いますし、今回のオリンピック出場競技でいえば、基本的には個人競技と思われる水泳陣が、チームワークを強調する場面が再々見られ、感動を受けるとともに、もしかすると重要な要素なのかもしれないと認識を新たにしました。
チームワークの大切さは、レベルの如何を問わず、あらゆるスポーツに必要でしょうし、スポーツばかりでなく、文化活動や、実業活動においても小さくない比重を占めているようです。
しかし、各選手の奥の奥にある本音でいえば、チームメートはイコール、ライバルであり、ライバルの活躍は自分の活躍場面を奪っていくものです。そんな心の葛藤と、チームへの真の貢献へのあり方に、苦しむことも人間である限り避けられないはずです。


そんな私の確固たる考えは、女子バレーボールチームの三位決定戦を見ているうちに、かなり揺らぎ始めました。
もしかすると、このチームは、選手、スタッフともども確固たるチームワークを築き上げているのではないかと感じられたからなのです。己を殺すということではなく、ひたすら辛抱するということでもなく、たとえ出場機会がないとしても、チーム全体が最大の力を発揮できるように全員が尽力する・・、もしかすると、そういうチームワークを作り上げることが可能なのかもしれない・・・。
そんな思いでこのゲームを観戦させていただきました。
女子バレーボールチームの皆さん、感動をありがとうございました。

( 2012.08.13 )

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