積雪

2016-12-29 05:23:42 | 日記

寒い寝床で静かな早朝テレビの天気情報を見ながら何時もよりゆっくり起床する。この頃天気が悪く剪定も捗らない。まだ若い時分は果樹面積は少なく酪農もやっていた。冬期間は余所に臨時に働くに出かけて小遣い稼ぎをしていた。酪農をやっていると餌やりや搾乳で毎日休む事無く働きずくめだった。

朝晩の搾乳時間も定時で日の短い今頃はまだ暗い内からの作業だった。牛乳生産は余乳対策で生産調整に入り割り当て出荷数量より多い分は畑に捨てたり、子牛に飲ませたりして調整をしていた。海外から安い牛肉が入って来て国産価格も安くなって来た。果樹栽培に転換するにも苗木を植えてから収入を得るまでは長い期間がかかり簡単には出来ない。

大部分の畑は牛の飼料畑、毎日の餌やりで頭数分の飼料畑が必要だが今とは違い貸してくれる畑は少ない。それでも一念発起して米の生産調整の減反した水田や飼料作物の畑にリンゴ、サクランボの苗木を植えた。飼料作物が減った分は稲藁を多くやりや河川敷きや堤防の草を刈ったりして粗飼料分の餌を繋いでいた。購入飼料は多くなり病気が増えたり乳質が落ちたりして収入が落ち、果樹はまだ未成木で大変な時期だった。

数年かかり有畜農業から果樹農業に切り替えた最初の日起床時間は何時でも自由、朝晩の搾乳や給餌等から解放され天国のようだった。時代の変遷に合わせてリンゴ、稲作、酪農の3本柱の有畜複合経営から果樹主力の農業経営に転換してから20年の歳月が経った。毎日早朝から起床して搾乳して来た癖は今でも体内時計はそのまま残っている。