屋敷続きの王林畑、市道と押し切り川に挟まれている。押し切り川幅30mくらいで南側には急勾配の崖で里山沿に蛇行しながら流れている。子供の頃はまだ頑丈な堤防は無く石積みの簡単な堤防だった。天井川のように川底が高くちょっとの雨でも川底から堤防の下を水が畑に漏れてきて流れていた。痩せ地で砂利が多い畑でこの辺の畑作物は養蚕で立木の桑の木があった。化学繊維に押され養蚕から酪農経営に変わり飼料作物のデンコン畑だったがそれも止めて今では果樹園になった。途中半世紀以上の年月でも時代の厳しい変遷に耐えて来た。
洪水の常襲地帯で住んでいる場所も通称川原が略語の「から組」になっている。組の部落会員は雨は8戸程の平均数の隣組人数だった。それがここの場所の環境が良い為か転入者の家屋が増え今では18戸の大所帯になった。市街や県外からの転入者もいてたぶんにこの場所にも転入者が来る噂。通称「から組」前は住居だったが転出して今は空き地になって手頃は面積の宅地として売り出りの立て看板で募集している。
何処の地区も少子化が問題になっているが幼児の人数は結構いて賑やかだ。今の住宅は狭く人寄せするに準備が大変な若者達なので隣組の集まりは公民館を使用している。班長さんには出来るだけ飲食物は控えて貰い会議室の冷暖房の準備は楽で会議は用件だけで内容の濃い話合いで短時間で終わり転入者にも好評。輪番制の班長さんの選考も楽に出来て暫くはこの大所帯の隣組は変わらないだろう。
昨日の抜根、整地まだ残っているので寒い師走の空模様だがユーボの運転手に邪魔にならないように気を付けなら手伝う。一昔前のいろんな思い出をほじくりだして家内と語りながらリンゴ栽培からラ・フランスの改稙の準備をする。あんなに混雑していた王林畑整地が完了して素晴らしい更地になった。市道を通行する知り合いの人横見しながら笑顔で徐行して行く。