熟し柿」

2016-12-19 05:18:48 | 日記

 

 ここ1週間程天気が悪く仕事を休んでいた。朝から明るい日差しで青空が出て来た。天気予報でも降水確率は低く20%程度で気温も10度越す暖かさ。家周辺の除雪する程の積雪は無く退屈で運動を兼ねて剪定に出かける。農道は人や車両の通行した跡は無く所処雪が消え枯れた雑草が出ている。園地の下は野鳥が少ない積雪の上から餌探しに落果リンゴ掘り下がした跡で青草が出ている。

湿気の多い雪だったので消えるのも早く日中の気温も上がる予報で忽ち無くなってしまうようだ。周辺のリンゴ園地に混植されて渋柿の平核無し柿、豊作で余り安い価格で収穫を諦めた柿がいっぱい成っている。リンゴの防除で病害虫の被害はなく熟した橙色になっている。

数年前まで我が家でも忙しいリンゴのふじ収穫の合間を見て収穫してアルコール浸けや干し柿をやった。秋は秋果物が豊富で渋抜きした美味しい柿だが誰も食べなくなりやめてしまった。贈り物としてしばらく続けた干し柿も美味しい々と顧客からは好評だった。

日中収穫した柿夜なべに炬燵に入り干し柿用に枝を鋏で切り包丁で皮を剥き軒下にぶら下げて干した。地球温暖化の影響なのか気温が高く乾燥に大切な寒風が吹かく2~3年心配の連続だった。皮剥きした柿を紐に掛け吊るす前に湯に浸けて殺菌してカビ防止をしながら干し柿を作った。

様々試行錯誤を繰り返しして干し柿をしたが青かびで食べられない。そのうちリンゴの収穫作業が忙しくなり干し柿作りは見向きもしなくなった。熟し柿も渋が抜けかける頃野鳥の集団が飛んで来て短時間に全部食べ尽くしてしまう。剪定している側の熟し柿に2~3羽のカケスが啄んで鳴き騒いでいる。

気になって俺も美味しそうな熟した赤身ががった表皮、傷のない柿をもいで食べて見る。渋さを確かめる為、皮を剥き恐る々中の実だけ少しずつ慎重に口の中に入れる。全然渋みはなくまだ凍結してシャーペット状の食感で甘く美味しい柿だった。

まだ若い時分はどこの家でも屋敷畑に植えた平核無し渋柿。例大祭、秋祭りの来客の料理代金の足しになった貴重な収入代金だった。今は豊富な美味しい果物や食材で手間にもならない安物果物になってしまう。産地の特産物として生産している所は別だがこの辺の熟し柿収穫もしないで師走の季節に野鳥の餌になって食べ尽くされてしまう。