一燈照隅

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桃の節句

2006年03月03日 | 今日は何の日
三月三日ひな祭りです。

ひな人形を飾って女の子の健やかな成長と幸せを祈る行事を行う日で、上巳の節句、桃の節句と言います。

上巳とは、十二支の中の巳のことで、始めの巳の日という意味で、三月は本来辰ですが辰に縁の深い巳の日を忌日として、災厄からまぬがれ、不浄を除くための祓えを行いました。

人形や撫で物に体の穢れを移して海や川に流すようになりました。これは今でも各地にある雛流しの習慣です。

祓えのものとしていた人形は、だんだん装飾的な物になりやがて観賞用となって、現在のような雛飾りになりました。

幼児の穢れを祓い、さらに美しく着飾って幼児と遊びを共にした雛が、現在のように雛段の上に鎮座するようになったのは、徳川家康の孫、東福門院が子供のために作った座り雛がそのはじめであろうといわれています。

現在ほとんどの地域で、内裏雛は右(向かって左)、女雛は左(向かって右)ですが、京都では古式にならって内裏雛が左(向かって右)、女雛が右(向かって左)に飾ります。

日本では平安時代に確立した制度は左が優先となっています。左大臣は右大臣より上席であり、舞台のかみては左(客席から向かって右)、しもては右(舞台に向かって左)となっています。

では現在の雛飾りが逆になったのは、昭和天皇が京都御所で即位の御大礼をあげられたときの新聞に掲載された写真が、天皇が右(向かって左)、皇后が左(向かって右)に立たれていました。それ以来男子が右(向かって左)、女子が左(向かって右)という形が広まったようです。

三月三日が桃の節句と言われるのは、桃には古来より邪気を払い百鬼を制すという魔除けの信仰があった。

また、桃は春早く花を開き多くの実を結ぶ、多産な木です。二つに割った桃の実は女陰に似て、聖なる呪いの要素を持っている。 聖なる多産な桃が凶を払い魔を防ぐことによって、女の子の末長い幸を祈る行事が桃の節句だといえよう。

「年中行事を科学する」永田久著 から引用

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