NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

再生 (4月30日~5月8日)

2011年05月12日 | 遊び
皆さん、連休中は野山で自然の息吹を堪能したでしょうか。
日本のこの4月から5月にかけての連休は、実に絶妙なタイミングの連休です。
場所によっては冬から春への移り変わり、また他の場所では春から初夏にかけての移り変わりを短い間に体感出来る貴重な期間です。
もしこの時期にまとまった休日がなければ、一年中で一番目を見張る自然の営みを見過ごしてしまうかもしれません。
この時期に大型連休があるのは、もっと自然を味わえ学べという我々への天の采配でしょうか。

私事ですが、私の連休はこんな具合でした。
4月30日 恵那山登山。

黒井沢登山口が林道閉鎖のため11月まで使えない事を迂闊にも当日まで知らず、急遽富士見台登山口に変更。
ここですでに前途に暗雲。
それでも最初は元気一杯。

しばらく進むと徐々に雪も増えて来て、途中で引き返す幾人もの先行登山者とすれ違う。

そしてとうとう8合目付近からは雪がアイスバーンに変わり始め、ついに登山をあきらめ引き返す。
この直後から雷雨になり、霰も混じる。
遭難一歩手前の準備不足を反省。

5月3日 根ノ上高原散策
安部家族が恒例の喫茶店を開業。


しかし、予想外の寒さと曇天で人出はいま一つ。
ツツジも開花が遅れ気味。

水芭蕉やアセビは満開。




5月4日 支障木伐倒
住宅隣接ヒノキ支障木を頼まれ伐倒。
午後から3年前の間伐地に入り、追加で間伐。
ゆっくりではあるけれど下層植生の回復が見られ、少し胸をなで下ろす。

5月5日 畑に出かける
ジャガイモが芽を出し、先月あわてて蒔いたエンドウも葉を広げる。





枝豆の半分は鳥に食われてしまう。
ヤマブキが満開。


5月8日 鍋山で集材の手伝い
一人林業をしている加藤さんの現場で伐倒、集材の手伝い
生産性は大型機械を使う森林組合の林業には及ばないけれど、山を荒らさないという誇りと意地を見る。
この方法での林業の実際を見極めたい。


大胆に伐倒した8年ほど前の加藤さんの現場。

下層植生の回復が顕著。

森の環境に配慮した林業の利点は、優勢木を切る事が可能だという点でしょう。
倒した木の利用が前提にあるからです。
人工林の環境整備を進めるには、伐倒した木の搬出を抜きにしては語れないようです。

自然は1年という短い間に死と生を繰り返し、限りなく変化し続けます。
そしてどんな事があっても再生という希望が待っています。
今まではそうでした。
しかし、放射能はこの再生という希望を遺伝子レベルで根本から簡単に打ち砕きました。
原子力制御可能というのは、希望であって事実ではありませんでした。
今こそ根拠のない夢想やほしい答えだけを求め続けるのでは無く、苦い現実に向きあう勇気が必要です。
再生の希望を取り戻さなくてはなりません。

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