NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

森造り (9月19日)

2020年09月25日 | 間伐
少し涼しくなって来て、森林活動がし易くなりました。
自然の中で体を動かす活動は、気温や湿度、晴雨の影響を大きく受け、我々はある意味自然環境にコントロールされながら動かされているとも言えます。
今回は、森の入り口脇を通る林道の上流で以前から行って来た間伐作業で散らばった間伐材の片付けです。
特に、川に落ちた材や、川にまたがって倒れている材を片付けました。

川に落ちた材は絡まりあって湿って重く、引き上げにはポータブルウインチを使いました。


滑車を使って引く方向や高さを変えてみました。
面倒がらずにちょっとし工夫を加えると、作業効率が格段に上がります。


地道な活動にも沢山の人出が必要です。


作業を進めていくと視界が広がり、新しく間伐が必要な立木が見つかったりします。
そんな立木を、くさびを使って伐倒方向をコントロールし、倒しました。


午後も引き続き森の片付け作業を行いました。
こうしてゆっくり少しづつこの森での活動が続きます。
我々の活動目的は、人の生活圏に近い人工林を間伐し、下層植生と植物動物の多様性を回復し、細菌から人も含めた全ての生物が利用出来る森林の再生です。
この森での間伐作業はそろそろ終わり、次は伐倒木を片付け、光が入るようになった場所への落葉広葉樹の導入です。
広葉樹の導入には潘種ではなく植栽が現実的ですが、苗木作りや繁茂する草や笹との折り合いのつけ方に悩みます。
入れるようになった森の人の利用も考えれば、簡単な施設の構築も考えなくてはなりません。
新たに育つ樹木や間伐後の森林の成長には10年、20年、50年、100年といった時間が必要でしょう。
森での活動では遠い未来の理想の森の姿を想像しながら、今の活動の内容を決める必要があります。
そして活動の結果、未来のこの森は理想通りの姿になっているのか、それとも全く予想もしなかった姿を見せるのか。

まだまだ活動のゴールは見えません。
こんな活動を、我々は森造りと呼んでいます。



コメント
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