NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

ヘボ取人に出会う(8月8日)

2009年08月10日 | 間伐
夕立山に近い新しい間伐地に着くと車が止まっていました。
運転手さんに声を掛けると、夏の暑さを避けるため標高の高い山中にミツバチの巣箱を置いていて、様子を見に来たそうです。
幸い我々の現場とは道を挟んで反対側に巣箱はあるようで、問題は無さそうです。
車が去ってからゆっくり準備して現場に向いました。
現場に着いて荷を降ろし、作業の段取りを相談したりチェンソーの目立てをしていると一人の若者が近づいてきました。
先程の運転手さんの知人だそうです。
この若者はヘボ取人で、我々の行く先に巣があって我々が知らずに踏み荒らしてしまわないか心配で告げに来との事でした。
巣まで案内してもらうと幸い間伐地から離れていて、こちらも心配ありませんでした。
若者によればここら当たりはヘボの巣がまだありそうで探しているというので、早速ヘボ取の技を見せてもらいました。


写真は既に蛙の肉に寄って来たヘボに鳥の肉片を掴ませようとしているところです。
地面を少し窪ませ、枝を組んで皮を剥いた蛙が吊り下げられています。
その向こうに同じようにして鶏肉が吊り下げられています。
蛙の肉に寄って来たヘボを枝先に止まらせ、予め先を紙縒り状にした綿で印をつけた鳥肉片を掴ませようとしています。
鶏肉片を掴んだヘボは一旦近くの枝に飛び移り、体制を整えて一気に巣へと戻って行きます。
その素早さは想像以上で、あっという間ヘボの姿をに見失ってしまいました。
しかし、ヘボ取人はその後を追ってどんな山の中でも駆け抜けなくてはなりません。
簡単には出来る技ではないようです。

ヘボ取人になるのは諦めて、間伐に戻りました。
今日も松を中心に伐倒しました。

松の切り株です。
切ってから30分もしない内に松脂がたっぷり染み出して来ました。
今盛んに成長しているようです。
少し心が痛みます。
こんな木を切ってしまっていいものだろうかと疑問が頭をよぎりました。

今日の蒸し暑さはかなりのものです。
少し身体を動かすと直ぐ休みたくなります。
どうやら動いている時間の倍以上の時間を休憩しているようです。
2ℓのペットボトルに持って来た水が午前中で2/3無くなりました。
そんな訳で今日もおしゃべりしている時間が長くなりました。
山でのこんな時間の過ごし方も楽しいものです。
コメント
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