夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』

2022年06月18日 | 映画(た行)
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』
監督:児玉徹郎
声の出演:野沢雅子,古川登志夫,久川綾,堀川りょう,田中真弓,草尾毅,
     入野自由,神谷浩史,宮野真守,ボルケーノ太田,竹内良太他
 
4回目の『トップガン マーヴェリック』を観た翌日も、
実家で両親と晩ごはんを食べた後、映画映画♪
イオンシネマ茨木に寄って、よりによって話について行けそうにない本作を選択。
 
いったい何作目の“ドラゴンボール”劇場版なんだろうと思ったら、
ドラゴンボールはドラゴンボールでも“ドラゴンボール超”なんですね。
そして「超」は「スーパー」と読む。読めるかいっ。そのシリーズ2作目。
 
こんなに人気のシリーズなのに、私は原作も未読、TVアニメ版も未見だから、
劇場版は観ているというものの、3年以上前のこと。
孫悟空にそっくりだけど孫悟空じゃないのは誰やねんというところからのスタートです。
そうですか、彼は孫悟空の息子で孫悟飯というのか。で、幼い娘がパン。
悟空、悟飯、パンというセンスがよくわからん。すみません。(^^;
 
わからないなりにわかったことは、レッドリボン軍という世界最悪の組織が存在していて、
そのボスがチビデブの天才博士ヘドをだまくらかし、孫悟飯たちは悪い奴だと刷り込みます。
天才だけど純粋なヘドはそれを信じ、悟飯たちを抹殺するために、
最強の人造人間“ガンマ1号&ガンマ2号”を製造。
 
日頃パンの世話をピッコロに任せっきりの悟飯を引きずり出そうと、
レッドリボン軍はパンの誘拐を目論みますが、
そんなレッドリボン軍に上手く潜入したのがピッコロ。
変装したピッコロのことをパンはすぐに見抜き、見事に話を合わせます。
パンってまだ幼い女の子なのに、ピッコロが日々稽古をつけているから、めちゃ強い。
 
体が緑色のピッコロって誰やねんということすらわかっていない私ですが、
なんとなくついて行けるし、面白いんですよねぇ。
最後に一致団結して戦うところなんか、大迫力で興奮。
 
悪のために製造された人造人間も、彼らを製造したヘドも本当は善人で、
レッドリボン軍の言い分を信じ込まされていただけ。
科学は使う人次第で良い道へも悪い道へも進むのだとしみじみ思う。
戦争にかり出されている人たちも、自国のボスの言い分を信じているだけ。
 
前日は『トップガン マーヴェリック』のIMAXレーザーGT版を堪能しましたが、
本作も同版を上映中。観に行ってしまうかもしれません。

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4回目の『トップガン マーヴェリック』

2022年06月17日 | 映画(た行)
4回目の『トップガン マーヴェリック』はIMAXレーザーGT版を。

が亡くなってからというもの、 こんなに実家に寄ることあったかなというぐらい、毎日実家通い。
弟に癌になんてなってほしくなかったし、死んでほしくなんてなかったけれど、
もしもこうなることが天命だったのだとしたら、このタイミングが最良だったと思えます。
 
義両親が亡くなったのもそう思えるタイミングでした。
一昨年の11月、まず義母が突然亡くなり、翌12月に義父も急逝。
ダンナのタイ赴任が決まりそうな頃だったけど、
義両親をふたりとも送り出してからダンナはタイに行くことができました。
 
もしも同じ頃に弟の闘病生活が始まっていたとしたら、私のアタマがどうにかなっていたでしょう。
そして弟が亡くなった今、ダンナはタイにいるから、
私はダンナのことを気にせずに実家に寄ることができます。
ダンナがいたら実家に寄れないというわけじゃないですよ(笑)。
でも、自分の家のこともせなあかん、実家の両親のことも気になるじゃあ、しんどいじゃないですか。
 
実家に寄って両親と晩ごはんを食べた後に映画を観に行こうかなと思えるようになり、
さて、次は何を観ようか。すでに3回観たこれをまた観たくなっちゃって。
 
弟と病院にだけ知らせていた番号のスマホを抱きしめて劇場に行っていたときは、
いつ連絡があっても退場できるように、入り口に最も近い席にしか座れませんでした
本作のIMAX版を109シネマズ箕面では観たものの、
傾斜もあるので入り口近くの席だと観るのがしんどそうで、今は無理と避けていました。
 
弟から電話がかかることもなくなったから、今こそ行ってやると一昨日参上。
せっかくどこの席で観ても大丈夫な心境だというのに、めっちゃ混んでるやん!
エグゼクティブシートとそれより後方の席はいっぱいで、結局前方の席しか開いてへんっちゅうの。
 
それでもよかったな~、やっぱり。
オープニングで“Top Gun Anthem”が流れはじめる瞬間に「ああ、いいなぁ」ともうどっぷり。
出番が少なくも憎まれ役で笑わせてくれるケイン少将役のエド・ハリス
シンプソン中将役のジョン・ハムは、これで一気に日本での知名度が増したのでは。
彼を見るなら私は『ベイビー・ドライバー』(2017)を推します。これがあの中将!?という役どころですから。
ルースター役のマイルズ・テラーを見るなら絶対『セッション』(2014)。
 
ビーチでアメフトのシーンも観ていてすごく幸せ。
コロナのせいで公開が嫌ほど延期されて、ええ加減にせぇよと思っていましたが、
今こうして公開してくれてよかったのかも。
私にとっては、タイミング的に弟のことを必ず思い出す作品となりました。
 
弟の闘病をきっかけに2カ月前から持ちはじめたスマホ。
QWERTYでしか入力しかできない私は、もう少し落ち着いたらフリック入力の達人を目指すつもりでしたが、
マーヴェリックがアイスマンとLINEするさいのキーボード画面を見て、
やっぱりこのままでええかなと思っています。

たぶんあと何回か観に行く。

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『極主夫道 ザ・シネマ』

2022年06月14日 | 映画(か行)
『極主夫道 ザ・シネマ』
監督:瑠東東一郎
出演:玉木宏,川口春奈,志尊淳,古川雄大,玉城ティナ,MEGUMI,白鳥玉季,藤田朋子,
   安達祐実,橋本じゅん,松本まりか,滝藤賢一,吉田鋼太郎,稲森いずみ,竹中直人他
 
『はい、泳げません』を観て帰った前日同様に、
実家とその3軒隣のの部屋に寄った後、109シネマズ箕面でレイトショーを観て帰る。
 
原作はおおのこうすけの同名コミックで、ウェブコミックサイトで連載。
2020年に本作と同キャストでTVドラマ化されました。未見だけど。
アニメ化もされているとは知らなんだ。Netflixで観られるらしいから観なくては。
 
読んでないし、観ていないので、細かい設定はまったく知りません。
なぜ主人公が主夫になったのかも知らんし、絶望的に家事が苦手な妻の職業も知らん。
知らないけど、この劇場版を観るのになんら問題はありません。
 
“不死身の龍(たつ)”の異名を持つ伝説の極道、龍(玉木宏)。
今は足を洗って主夫となり、家事のスキルに磨きをかけ続けている。
妻の美久(川口春奈)とラブラブなのはもちろんのこと、
美久の連れ子で血は繋がらない向日葵(白鳥玉季)との関係も実に良好。
 
そんなある日、龍宅の玄関に乳母車ごと男児が置き去りにされる。
早速警察に届けるが、男児の身元がわからない。
このままでは施設に預けられてしまうと知り、しばらく龍一家が預かることに。
 
その頃、近所のビルに怪しげな奴らが入居する。
それは、近藤(吉田鋼太郎)を組長とするヤクザで、付近の地上げを目論んでいた。
地上げの標的としている保育園に悪質な嫌がらせをおこなうようになり、
見かねた龍と元舎弟の雅(志尊淳)は園長の白石(安達祐実)を助けようとするのだが……。
 
普通に楽しかったです。
監督が『劇場版 おっさんずラブ LOVE or DEAD』(2019)の瑠東東一郎ということで、
志尊淳だったり吉田鋼太郎だったりのキャストがかぶるから、同じ雰囲気も感じます。
 
舌を巻いたのは安達祐実。彼女、やっぱり只者ではないですよね(笑)。
ヤクザを逆に恫喝した後「怖かったぁ」と可愛く言うシーンなど、笑ってしまいました。
 
龍が協力を求める元ヤクザの虎二郎に滝藤賢一
玉木宏のカラダが凄過ぎて、これホンマにここまで作り込んだん?と驚きましたが、
それに引けを取るとはいうものの、滝藤賢一もなかなか凄い。
その虎二郎の妹・虎春役の松本まりかの啖呵もカッコイイ。

わざわざ劇場で観るほどのものだろうかという気はするけれど、
キャストが楽しかったから良いのだ!

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『はい、泳げません』

2022年06月13日 | 映画(は行)
『はい、泳げません』
監督:渡辺謙作
出演:長谷川博己,綾瀬はるか,伊佐山ひろ子,広岡由里子,
   占部房子,上原奈美,小林薫,阿部純子,麻生久美子他
 
『劇場版 ブルーバースデー』を観て以降、1本も映画を観ていません。
の病室で本を読む時間はあるだろうと、文庫本を何冊も携えて行ったのに、
字なんてまったく目に入って来ないから、1冊も読めず。
 
まだまだ映画を観る気にも本を読む気にもなれないし、
物理的にもそういう時間を取ることは難しいけれど、
もう緊急の電話がかかって来ることはないから、劇場に行けないこともない。
 
徐々に日常を取り戻したいなぁと思い、
弟の部屋と3軒隣の実家に寄った後、レイトショーを観に行くことにしました。
6月に入って初めて観る映画がこれ。109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
原作はノンフィクション作家である高橋秀実の同名エッセイなのだそうです。
監督は『舟を編む』(2013)の脚本を担当した渡辺謙作
 
大学で哲学の教鞭を執る小鳥遊(たかなし)雄司(長谷川博己)は正真正銘のカナヅチ。
顔に水を付けることはできても、水に顔を浸けることはできず、
水面に顔を近づけるだけでバタバタ暴れ出すほどほど水が苦手。
 
そんな雄司がふと目にした水泳教室のポスター。
泳げるようになりたいとなんとなく思って申し込みに行ったものの、受付で怯む。
そんな彼にコーチの薄原静香(綾瀬はるか)は「必ず泳げるようにする」と断言。
初心者コースに入会した雄司は、賑やかな主婦たちに囲まれて静香の指導を受けるのだが……。
 
雄司はバツイチで、離婚の原因になったと言えるのは、
妻の美弥子(麻生久美子)との間の一人息子を溺死させてしまったから。
それがトラウマで泳げないのかと思ったら、もともとカナヅチだったせいで、
息子を助けようとして自分が溺れて頭を打ってしまったんですね。
 
こういう話にこういうツッコミは駄目だろうと思いますが、
美弥子が関西弁である必要はなかったように思えて仕方ありません。
麻生久美子は比較的がんばってしゃべっていたとは思うけど、
それでも妙なイントネーションのときがいくつかあって、そっちに気を取られてしまうのです。
映画化に当たっては標準語でしゃべってもよかったような気が。
 
泳げない雄司を叱咤する静香ですが、彼女は彼女で道路を歩くことに恐怖を感じています。
お互いのトラウマを克服する展開かと思いきや、静香のそれはそのままで、
この設定も別に要らないのではと思いましたが、
パッタリ音信の途絶えた雄司に決死の覚悟で静香が会いに行くシーンがあったから、有効ですね。
 
哲学の教授らしく、人はなぜ生きるのかなんて話もあり、今は特に考え込む。
日々のちょっとした楽しさを感じたいという学生の話を聞けば、
弟にももっと長生きしてほしかったなぁと思わずにはいられません。
 
初心者コースにかようおばちゃんたちが強烈。
伊佐山ひろ子日活ロマンポルノの人気女優だったとか、みんな知ってる〜?と言いたくなる。
今年70歳なんですね。いつまでも活躍してほしい。
 
子どもを死なせてしまった雄司が、子持ちの女性(阿部純子)との新しい恋を見つけ、
果たして自分はこの親子を守れるだろうかと葛藤する。長谷川博己演じる雄司がとてもよかったです。
 
水の中なら「無」の気持ちでいられるかも。そんなことも思います。
優しい作品でした。

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弟のこと。その4。

2022年06月09日 | まるっきり非映画
弟が大きくひとつ息を吐く前、もういつ息がなくなっても不思議ではない頃、
私のダンナがタイから日本に向かう途中でした。
今までならコロナで容易には帰国できないところ、
ちょうど6月1日から規制緩和されたおかげで、ダンナは弟にお別れを言えそうだと搭乗。
 
弟はダンナが駆けつけるのを待っているのかなと思いました。
 
30年ぐらい前、あるTV番組で「王将で全品食べるといくらになるか」を検証していて、8千円と言っていた。
そんなに安いってホンマか!?と、ダンナと私と弟で王将にチャレンジしに行ったことがあります。
3人で3千円分頼んだだけなのに、もう動けんというぐらいの量で、
ゲンナリしつつ、王将はやっぱり安いと納得。
 
私が作った激辛カレーをダンナは滝のような汗を流しながら、
弟は「めっちゃ辛いやん」と言いながら鉢巻して食べていたこととか。
だから辛いでって言うたやん!
 
私が車の免許を取ったとき、ダンナと弟が同乗して震え上がっていたこととか、
私は翌日の仕事に備えて早く寝たいのに、まだ学生のダンナと弟が延々しゃべってダンナが帰らない。
「もうええ加減帰って!私ははよ寝たい」とイライラしたのも懐かしい。
 
結局ダンナの帰国寸前に弟は息を引き取ってしまったけれど、
弟にお別れを言ったらタイへとんぼ返りしてお葬式に再帰国するつもりだったダンナだから、
きっと弟が「そないに何遍も帰ってきてくれんでええよ」と言ってくれたのだと思います。
 
亡くなる前日の6月2日、弟がスマホを取ってほしいと言いました。
まずロックを解除するパターンを教えてくれて、
その後、指紋認証に私の指紋を追加登録すると言いました。
しかし弟の指はすでに上手く動かず、自分の指紋認証を解除してくれていいとのこと。
どんだけ私に全部さらすつもりやねんと思う。
 
お通夜にはたくさんの人が参列してくださいました。
高校時代にラグビー部で一緒だった人たちは、前回の私のブログを読んでくださっていて、
「一緒にチョコパ食べた者です」とか声をかけてくれたりして。
夜中に同窓会の写真を持ってかけつけてくれた同級生もいました。
泣きじゃくりながら缶ビールとおつまみが入ったコンビニ袋を差し出してくれた会社の女性も。嬉しい。
「お姉さん、阪神ファンですよね」って、すごい浸透率です、私の虎バカ。
  
今は何を見ても弟のことが思い出されて泣いてしまいます。
この7カ月の間に弟と何度も車で往復した道を走れば涙が出る。
スーパーに行けば、病状が進んだ弟が食べたがったもの、飲みたがったものを目にして涙が出る。
駐車場の解約に行ったときは、本人ではない事由に「本人死亡のため」と書いていて嗚咽してしまう。
はたから見るとかなり怪しい。大丈夫かこいつと思われていそうです。(^^;
 
弟と過ごしてくださった方々、ひとりひとりに感謝したい。
今までどうもありがとうございました。
 
生まれ変わっても、この弟と姉弟で居たいです。

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