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『おとなの事情 スマホをのぞいたら』

2021年02月02日 | 映画(あ行)
『おとなの事情 スマホをのぞいたら』
監督:光野道夫
出演:東山紀之,常盤貴子,益岡徹,田口浩正,木南晴夏,
   淵上泰史,鈴木保奈美,室龍太,桜田ひより他

成人の日、梅田と十三をハシゴ。
まずはTOHOシネマズ梅田にて本作を。

オリジナルのイタリア版『おとなの事情』(2016)はそりゃもう面白かった。
スマホの見せ合いっこをすればどこの国でも修羅場になるのか、
あちこちの国でリメイクされ、その数はギネス世界記録に認定されたほど。

どの国のリメイク版にも興味はありますが、
全部が全部、日本で劇場公開されたわけでもない。
私が観たのは韓国版リメイクの『完璧な他人』(2018)だけ。
フランス/ベルギー版リメイクの『ザ・ゲーム 赤裸々な宴』(2018)は
日本でも観られるようなので観てみたいですねぇ。

さて、韓国版リメイクはイマイチだった印象があります。
日本版リメイクはどうなのかと思ったら、最初から設定が違う。
幼なじみという設定じゃないんだ。そこでまず驚く。

訳あって親しくなった7人の男女。
毎年1度集まってワイワイやるのが恒例となっている。
今回は内1人が雇われ店長を務めるカフェに集合。

7人の内訳は、3組の夫婦と1人の独身男性。
美容外科医の六甲隆(益岡徹)とその妻で精神科医の絵里(鈴木保奈美)。
法律事務所のパラリーガル・園山零士(田口浩正)とその妻でパート勤めの薫(常盤貴子)。
カフェの雇われ店長・向井幸治(淵上泰史)とその妻で獣医の杏(木南晴夏)。
そして唯一独身の塾講師・小山三平(東山紀之)。

和気藹々と始まったパーティだったが、杏がふと暗い表情を見せる。
メンバーの中ではいちばん若く、いちばん最近結婚した杏は、
どうやら幸治の女癖を疑っているらしい。
先輩夫婦である六甲や園山に夫婦とは何かを問い、
夫婦の間に秘密は存在しないのかを聞きたがる。
夫婦だからって何もかも話しているわけではないが、
バレて困るような秘密はないという六甲・園山両夫婦の答えを聞き、
杏は「ならばここにスマホを出して、みんなで見せ合いましょう」と言い……。

こんなことになったらどうしますか。
自分のスマホに着信があるたびにドキドキし、迷惑メールだったりするとホッと胸をなでおろす。
母親からの電話だと安心したら、母親が隣にいる嫁の悪口を言い始めたり。
会話はスピーカーにして皆も聞ける状態にするというルールです。
もちろん浮気相手からのメールも届くのよん。

ヒガシがダサくてモテない男という設定からしておかしいけれど(笑)、
なかなか楽しめるキャストで劇場内にも笑いが飛び交っていました。

ゲイであることをカミングアウトできずにいる三平が
その思いを吐露するシーンは演じるヒガシに泣かされます。
笑いと涙のバランスの良いエンタメ作品だと思います。

7人が親しくなった理由もこれまでのリメイク版と異なるし、
今後に希望を持たせる展開は日本ならでは。
でも、仲間内に浮気相手がいたり、愛人に子どもができていたり、
希望を持たせるとはいっても、実際にこんなことがあれば無理だと思うんですけど(笑)。

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