夜な夜なシネマ

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『オンリー・ザ・ブレイブ』

2018年07月04日 | 映画(あ行)
『オンリー・ザ・ブレイブ』(原題:Only the Brave)
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:ジョシュ・ブローリン,マイルズ・テラー,ジェフ・ブリッジス,
   ジェームズ・バッジ・デール,テイラー・キッチュ,ジェニファー・コネリー他

またまたダンナが海外出張中で終業後に映画三昧のチャンスだったはずが、あの地震。
わが家は本やDVD、LPレコード(あります(笑))がなだれたぐらい。
映画三昧に影響はなかろうと安心していたら、両実家がえらいことに。
後片付けに追われて、映画館になんて行くヒマもなければ、気力もなし。
それでも、私にできるのはこの程度までとだいたい片付いたとき、
ちょっとぐらいは行っておきたいよねぇ映画館ということで。

この近所ではイオンシネマ茨木でしか上映されない『世界でいちばん長い写真』を観たかったのに、
地震の影響でずっと休業中。作品の公式サイトからも茨木は外されたまま。
ついでにわが家からいちばん近い映画館109シネマズ箕面も休業中。
地震後数日休んでなんとか再開した109シネマズ大阪エキスポシティにて、本作を鑑賞。

実話が基だというのは知っていました。
だけど、消防士が活躍して森林火災を食い止める感動の実話だと思い込んでいました。
現場から少し離れた場所にいたひとりを残し、他はみんな焼死だなんて(泣)。
あ、ものすごくネタバレしていますね。すみません。
そんなわけで、感動の実話ではなくて悲劇の実話です。

アリゾナ州プレスコット市の森林消防隊員を率いるマーシュ。
いくつもの山林火災を見事に抑え込んできた実績があるが、
現場で最も権限を持つのは、米国農務省の“ホットショット”と呼ばれる精鋭部隊。
マーシュ率いる部隊のほうが正しい判断をする場合もあるのに、
ホットショットの判断が常にいちばんとされ、マーシュは引き下がるしかない。

マーシュはプレスコット市の消防署長デュエインに相談。
デュエインが市長にこの市もホットショットを持つべきだと口説いた結果、
次に起きた火災でマーシュたちの力が試されることに。
審査官としてやってきたベテラン消防士に大口を叩いたマーシュは、
それでもその大口どおりに火災を鎮火。“ホットショット”に昇格を果たす。
隊員たちが家族ともども喜んだのも束の間、大規模な火災が起き……。

生き残ったのは新入りのマクドナウで、
エンドロールを見るかぎり、彼の話を基に製作されたようです。
マイルズ・テラー演じるマクドナウは、救急救命士等の資格を持ちながらもヤクにハマり、
遊びでつきあっていた女性を妊娠させます。
母親から家を追い出されたのをきっかけにマーシュの面接を受け、
過去の自分の姿にマクドナウを重ねたマーシュが採用。
最初はほかの隊員から白い目で見られながらも、徐々に溶け込んでいく様子がよかった。

ハリウッド映画ならもっと大げさになりそうなところ、
悲劇に終わっているために淡々とした印象です。
歳を取ってから超売れっ子になったジョシュ・ブローリンがここでも主人公のマーシュ役。
デュエイン役のジェフ・ブリッジスと並ぶとまるで親子か兄弟のようにタイプが似ている。
ジョシュ・ブローリンの妻役にジェニファー・コネリー。美しい。
でも、これだけ男ばかりの話の中にあっては添え物的な役目でしかありません。

何か違和感があるなと思ったら、オール白人。
映画にもいろんな人種を登場させることが暗黙の了解になっているような時代に、
こんな作品も最近は珍しいのでは。
実際の隊員たちがそうだったのでしょうね。

ただ、火災の映画はやっぱり『バックドラフト』(1991)がいちばん。
フィクションとの差はあるけれど、あの面白さには敵わないなぁ。

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