夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ムーンライトマイル』

2004年01月27日 | 映画(ま行)
『ムーンライトマイル』(原題:Moonlight Mile)
監督:ブラッド・シルバーリング
出演:ジェイク・ギレンホール,ダスティン・ホフマン,スーザン・サランドン他

公開時、新聞の広告欄に綾戸智絵さん絶賛のコメントもありました。
主演のジョーを演じるジェイク・ギレンホールは、
現在公開中の『シービスケット』主演のトビー・マグワイアとともに、
かねてから注目している若手俳優です。

物語の舞台は1973年、マサチューセッツ州。
ベンとジョージョーのひとり娘、ダイアナは発砲事件に巻き込まれ、帰らぬ人となる。
ダイアナとの結婚をひかえていた婚約者ジョーは、
3週間前からダイアナの実家に同居していた。
結婚後はベンと不動産の共同経営を始めることになっていたジョーは、
ダイアナの葬儀後も家に残ることにする。

しかし、実はジョーにはベンとジョージョーに打ち明けられずにいる秘密があった。
ダイアナが事件に遭う3日前、親友以上になれないと思ったふたりは婚約を解消していたのだ。
それを言い出せないまま、日々が過ぎてゆく。

数日後、結婚式の招待状がまだ印刷屋にあることを思い出したベンは、
発送されるのを阻止するよう、ジョーに頼む。
印刷屋に出向いてみると、招待状はすでにそこにはなく、ジョーは町の郵便局に向かう。
郵便局員のバーティーという女性の助けを得て、招待状は無事回収される。

ある日、ベンは不動産大会にジョーを連れ出す。
不動産王から大型商業施設の建設計画を聞かされたベンは、周辺の地上げ役を買って出る。
地上げの対象となっている酒場、「キャルの店」を訪れるジョー。
店主のキャルはベトナム戦争に出兵したまま3年が経過。
そして、キャルの恋人だったバーティーが、
彼の帰国を信じて店を手伝っているのだった。

ダイアナに申し訳ないと思いつつ、バーティーと次第に心を通わせていくジョー。
やがて発砲事件の裁判で証言台に立ったジョーは……。

スーザン・サランドン演じるジョージョーは秀逸。
娘の葬儀のあと、参列者からの贈り物に目を通す彼女。
『悲しみに勝つ』『つらいことは起こる』といったタイトルの本を
次々と暖炉に投げ込むシーンや、
「お悔やみの電話をもらえば腹が立つ、もらわなくても腹が立つ」といったセリフで
遺族の気持ちをコミカルに表して、
だから余計に哀しみが伝わってくるようです。

タイトルの『ムーンライトマイル』は、ザ・ローリング・ストーンズの隠れた名曲。

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