出張から戻ってしばらく経つが、なかなか疲れが取れない。
以前は全く凝らなかった肩が凝り固まってなかなかほぐれなくなったのはやはり40を過ぎたせいか。
こういうときには美味しいワインを飲むしかない!ということで、一緒に出張に行った仲間たちとワイン会をやることになった。
といっても手持ちのワインはちょっと寂しいので、ジュネーブに隣接するフランスの街フェルネイのワイン屋Vinothequeに面白いワインがあるか探しに行ってみると、ちょうど店主がワイン・コレクターから手に入れた10-15年前のヴィンテージ・ワインを棚卸しているところだった。
見ると、非常に興味深いワインが良心的な値段付けで売られている。私より先に来た客が50本くらいのボルドーワインを買い占めていたが、この客はブルゴーニュワインには関心がなかったようで手が付いておらず、幸い昨年の春に訪問したMugneret-Gibourgのワイン等を手に入れることができた。
Mugneret-GibourgのVosne-Romanee97とEchezeaux98なんてなかなか手に入らないので、この際ブラインドで試してみた。
ワイン1
開けた直後は非常に控えめだったが、しばらくすると香りが立ち上がり、赤い果実のコンポートのような、それでいて熟成した香りがする。口に含むと軽い酸味と柔らかくなったタンニンが心地よい。
ワイン2
1に比べるとちょっと濁った感じで、香りは果実味とともにミネラルが感じられる。飲んでみると最初は軽い感じだが、時間とともに落ち着き、質感が感じられる。
皆の評価は1の方が美味しいというものだった。
これだからワインは面白い。私もだいぶ時間が経ってきて、2のミネラルな香りと質感がより感じられるようになるまで正直どちらが特級のエシェゾーかわからなかった。
結局、1がVosne-Romanee97、2がEchezeaux98。1は熟成がピークに達して最もいい状態で、2は飲むにはまだちょっと早く実力を秘めた状態だったということか。
もう一つは、Pavillon Rouge98年とClos du Marquis95年の有名ボルドー・セカンド対決。
ワイン3
開けた瞬間から甘いバニラ、キャラメルの香り。口に含んでも香りからの期待を裏切らない。十分な果実味もあり、酸味も心地よい。
ワイン4
香りは華やかではないが、熟れた赤や黒果実。口の中でも充実した果実味は見事だ。しかも時間とともに変化する様は飲んでいてとても楽しい。
この2つのワイン造りのスタイルは対照的で、3は新樽を効かせて誰が飲んでも美味しいと感じるようなワインに仕上げているのに対し、4はあくまで葡萄の味で勝負、樽はあくまで葡萄汁の味のアクセントに過ぎない、という造りだ。
いったいどっちがPavillon RougeでどっちがClos du Marquisなのか、目隠しをとるのが待ち遠しく感じられた。
結果は、3がPavillon Rougeで、4がClos du Marquis。
ワインの味の好みは好みとして、私個人としてはClos du Marquisの媚びないスタイルに感銘を受けた。このワインはおそらく新大陸のワインと比較したときにその偉大さが際立つワインだと思う。そして、ここの看板ワインであるChateau Leoville Las Casesへの憧憬がますます強くなった。
近年飲んでいないこのワインをなんとかまた飲んでみたい。そういう思いを残して今回のワイン会の幕が閉じた。(M)
以前は全く凝らなかった肩が凝り固まってなかなかほぐれなくなったのはやはり40を過ぎたせいか。
こういうときには美味しいワインを飲むしかない!ということで、一緒に出張に行った仲間たちとワイン会をやることになった。
といっても手持ちのワインはちょっと寂しいので、ジュネーブに隣接するフランスの街フェルネイのワイン屋Vinothequeに面白いワインがあるか探しに行ってみると、ちょうど店主がワイン・コレクターから手に入れた10-15年前のヴィンテージ・ワインを棚卸しているところだった。
見ると、非常に興味深いワインが良心的な値段付けで売られている。私より先に来た客が50本くらいのボルドーワインを買い占めていたが、この客はブルゴーニュワインには関心がなかったようで手が付いておらず、幸い昨年の春に訪問したMugneret-Gibourgのワイン等を手に入れることができた。
Mugneret-GibourgのVosne-Romanee97とEchezeaux98なんてなかなか手に入らないので、この際ブラインドで試してみた。
ワイン1
開けた直後は非常に控えめだったが、しばらくすると香りが立ち上がり、赤い果実のコンポートのような、それでいて熟成した香りがする。口に含むと軽い酸味と柔らかくなったタンニンが心地よい。
ワイン2
1に比べるとちょっと濁った感じで、香りは果実味とともにミネラルが感じられる。飲んでみると最初は軽い感じだが、時間とともに落ち着き、質感が感じられる。
皆の評価は1の方が美味しいというものだった。
これだからワインは面白い。私もだいぶ時間が経ってきて、2のミネラルな香りと質感がより感じられるようになるまで正直どちらが特級のエシェゾーかわからなかった。
結局、1がVosne-Romanee97、2がEchezeaux98。1は熟成がピークに達して最もいい状態で、2は飲むにはまだちょっと早く実力を秘めた状態だったということか。
もう一つは、Pavillon Rouge98年とClos du Marquis95年の有名ボルドー・セカンド対決。
ワイン3
開けた瞬間から甘いバニラ、キャラメルの香り。口に含んでも香りからの期待を裏切らない。十分な果実味もあり、酸味も心地よい。
ワイン4
香りは華やかではないが、熟れた赤や黒果実。口の中でも充実した果実味は見事だ。しかも時間とともに変化する様は飲んでいてとても楽しい。
この2つのワイン造りのスタイルは対照的で、3は新樽を効かせて誰が飲んでも美味しいと感じるようなワインに仕上げているのに対し、4はあくまで葡萄の味で勝負、樽はあくまで葡萄汁の味のアクセントに過ぎない、という造りだ。
いったいどっちがPavillon RougeでどっちがClos du Marquisなのか、目隠しをとるのが待ち遠しく感じられた。
結果は、3がPavillon Rougeで、4がClos du Marquis。
ワインの味の好みは好みとして、私個人としてはClos du Marquisの媚びないスタイルに感銘を受けた。このワインはおそらく新大陸のワインと比較したときにその偉大さが際立つワインだと思う。そして、ここの看板ワインであるChateau Leoville Las Casesへの憧憬がますます強くなった。
近年飲んでいないこのワインをなんとかまた飲んでみたい。そういう思いを残して今回のワイン会の幕が閉じた。(M)