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超犀門的日常身辺雑事控

from Musashino
since December 8, 2009

夜遊び

2022-03-03 | イベント


再始動!なんて言いながら、また間があいてしまいました😅。
さー、古い記録から順に遡り、朧げな『記憶』を呼び起こしつつ…

    ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..

これは昨年の9月8日の話。

いや、夜遊びと言っても、仕事帰りに新宿の飲み屋街で酒を飲んでた訳じゃないですよ、はい。
新宿ピカデリーで、映画『くじらびと』を観てきたのです。

これね。
どんな映画かと言うと…

インドネシア・ラマレラ村で、伝統の捕鯨を400年間続けながら暮らす人々を捉えたドキュメンタリー。
インドネシアの小さな島にある人口1500人のラマレラ村。
住民たちは互いの和を何よりも大切にし、自然の恵みに感謝の祈りを捧げ、言い伝えを守りながら生きている。
その中で、「ラマファ」と呼ばれるクジラの銛打ち漁師たちは最も尊敬される存在だ。
彼らは手造りの小さな舟と銛1本で、命を懸けて巨大なマッコウクジラに挑む。
2018年、ラマファのひとりであるベンジャミンが捕鯨中に命を落とした。
人々が深い悲しみに暮れる中、舟造りの名人である父イグナシウスは家族の結束の象徴として、伝統の舟を作り直すことを決意。
1年後、彼らの舟はまだ見ぬクジラを目指して大海へと漕ぎ出す。
ライフワークとして30年間ラマレラ村の人々を追い続けてきた写真家・映像作家の石川梵監督が、2017年から19年までに撮影した映像を基に制作。
自然とともに生きるラマレラ村の人々の日常を、繊細かつ臨場感あふれる映像で描き出す。
〈 映画.COMの解説文から抜粋 〉


そもそもは、毎度お世話になってる『本の雑誌社』の炎の営業こと杉江さんが『ラマレラ 最後のクジラの民』って本をTwitterで紹介していて…

そう、これね。
椎名さんが帯で絶賛してしてるし、これは好きなジャンルの本だと直感が働いた。
少し前に夢枕獏の著書『白鯨』を読み、手作りの一本銛で鯨を獲る土佐の漁師の話に何故かワクワクしてしまったのも大きく影響したのに違いない。
なので、読書メーターでも『読みたい本』に登録し、地元の図書館で予約するタイミングを見計らっていたのだ。

そして、暫く後のTwitterで、まさにこの島で行われてる鯨漁がドキュメンタリー映画になり、近日公開されると知ったのだ。
しかも監督は日本人。
30年もこの島に通い続けたと言うから驚き。
これはもう観るしかないじゃないか❗️となった次第。

で、その映画の感想ね。







とにかく、映像が圧巻。
まさに人間と鯨の命のやりとりだ。
手製の船に手製の銛。
鯨を何とか追い込んだ後、最後にはその銛を手に船首から大きく飛び、鯨の急所にブチ込む。
時として暴れる鯨の尾鰭に叩かれ、命を落とす場合だってある。
こんな命懸けの漁が、現在も日常的に行われていた事に驚かされる。

と言うのも、この村には耕地が殆どなく、作物が全く作れない。
なので、男たちが船で海に出て漁をし、他の村との物々交換で野菜や果物を手に入れる。
これしか術がないのだ。

鯨は、当然自分たちの食料にもなる。
年間に大きな鯨が10頭も獲れれば村人全員が食べていけるらしい。
まさに鯨が繋ぐ命。
そこには現代社会では俄に信じられない厳しい生活があるが、村人の顔からは決して悲壮感は窺えない。
特に大きなマッコウクジラが獲れた日には、村民総出で浜に上げられたその巨体を嬉々として解体し、それぞれの家々に持ち帰る。
嬉しそうに鯨肉を頬張る子供たち。
いやぁ、飽食の現代に生きる人にとっては、頭をガーンと打ち付けられる程の世界だ。









子供たちは次世代のラマファになるべく、日頃から練習を絶やさない。
当然、彼らの目はキラキラ輝いてる。
ゲームやスマホに夢中になってる日本の子供たちの目とは雲泥の差。
そこには確かに『生きてる実感』があるのだ。

あぁ、またダラダラと長く書いてしまった。
だから更新が滞るんだよな。
反省、反省。

最後に、『アマレラ 最後のクジラの民』はこの映画を観た後に読んだけど、これがですねぇ、余りに現代的要素が村に溢れていて、ややショックを受けましたね。
この村も実際は時代の波に呑まれていたのでした😂。


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