井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

遙かなる山、ペテガリ岳 その2 10年9月

2010-11-28 20:38:03 | 日高山系の山
9月23日(木)

 朝、目を覚まして窓の外を見ると空は薄曇り、昨夜は月が煌々と輝いていたので今日は晴れると思っていましたが、高曇りの空です。

 5時に起きて朝食を作り登山準備を始めます。
横浜の人はもう出発の準備を終えて私より一足先に小屋を出ていきます。
お互いにお別れの挨拶をしましたが、今回、この方に逢えたのは良い収穫でした。

 5時45分、私も準備ができたので出発です。
今日は私一人がペテガリに向かいます。
小屋の右手にある登山口から小さな沢に沿って登ります。
この沢の佇まいはなかなかいい感じです。
    

 この沢水を小屋まで引いて飲料水にしています。
下草が露で濡れていると思い雨具のズボンをはいて登りましたが、下草が濡れていないのでズボンを脱ぎます。
雨具のズボンをはいていると汗のためかえって濡れてしまうためです。

雨具のズボンを脱いですっきりとしたところで沢道と分かれ雑木林の中にジグを切った笹藪の道となります。
急な斜面に切られたジグをゆっくり登っていくと尾根に取り付きます。
高度が上がり左右の見通しが利いてきます。

6時45分、尾根に出てきました。
風もなくこの辺りは笹刈りがなされているので快適に登れます。
ここから先の標高1200m辺りは登ったり下ったりと辛抱が続きます。
しかし、ペテガリ岳が左手前方に姿を見せてくれていますので、頑張り甲斐があります。

    

 1259mのピーク辺りから笹が登山道を覆い始めます。
でも、道はハッキリしているので迷う心配はありません。
先日登ったカムエクからコイカクの縦走路に較べればどっていうことのない登山道です。

しばらく歩いていると左手に見えている1839峰が雲に隠れてきます。
どうやら天気は悪い方へ動いているようです。
    
    1839峰が雲で半分覆われヤジリのような姿をしています。
 

しかし、右手に見える中ノ岳方面はまだよく見えています。
    

8時10分、1293mから下ったコルで一休みします。

ここからのいくつかのコブを越え、やっと、1309mを下り最後の登りになります。
天気はドンドン悪くなってきます。
冷たい風が吹き上空から雲が低く垂れ込めてきます。

山頂まで500mほどある最後の登りの途中1500mで休みます。
山頂までノンストップでと思いましたが、寒さのため足が動きません。
山頂は見えているのですが、流れる雲が次第に厚くなってきます。
何とか山頂からの眺望を得たくて頑張って登ります。

山頂にある標識が見えてきました。
もう一頑張りです。
10時15分、やっと山頂に到着です。
    
   残念ながら山頂からの眺望は雲に隠されて見ることが叶いません。
風が強く冷たいので山頂の北側にあるテントサイトの草陰で休みます。
山頂の北側にはテントが2張りほど張れるスペースがあります。
     
  ここで昼食を取ります。
寒いのでダウンジャケットを着て休みます。
そして友人数人に山頂到着のメールを打ちます。

 山頂から北に続くルベツネ山が見えないかと思って休んでいるのですがそれも叶いません。少し雲が薄くなってきたと思っても直ぐに濃くなってしまいます。

    
    Bカールの壁が少し顔を見せてくれました。

あまりの寒さに山頂で15分ほど休んだだけで下ることにします。 

山頂下の急な斜面を単独の人が登ってきます。
両手にビニール袋と水筒を持っただけで登ってきます。
どうやら途中でザックをデポしたようです。

この人と別れ快調に下ります。
1301mのピークまで下ると風も治まり暖かくなってきます。
ここで少し休み、ここからは笹藪の道を登った下ったりの単調な道を歩きます。

14時、やっと沢との合流点に戻ってきました。
ここまで下ってくるとペテガリ山荘は目と鼻の距離です。
ここでタップリと水を飲みお菓子などを食べてゆっくり休みます。

今日は単調な歩きばかりでしたのでちょっと飛ばしすぎています。
何カ所かあるピークを辛抱強く登りのがペテガリ岳のようです。

憧れていた山でしたが登り終えても達成感が沸いてきません。
何か物足りなさだけが心に広がっています。
いったいこれはどうしたことでしょう。

うーん!自分でも理解のできない感情です。
遙かなるペテガリ岳! 心の中で美化しすぎてしまったのでしょうか?
「来年は東尾根から登ってみるか。」
そんなことを考えながら沢に沿って下るとほどなく山荘の屋根が見えてきました。

   

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