井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

表銀座から槍ヶ岳を経由して裏銀座へ・その5

2012-09-19 20:54:16 | 北アルプスの山
 8月22日(水)
 今日も良い天気です。
小屋の正面には昨日下ってきた三ッ岳方面の山が朝日に輝いています。
   
 今日はいよいよ高瀬ダムへ向かって降ります。
このコースはブナ立尾根と行って表銀座の合戦尾根と同じ北アルプス三大急登の一つなのです。

 5時少し前に朝食が出来たとの案内があります。
まずは朝食を食べて、それから私は烏帽子岳へ登らなければなりません。
今日はほとんどの人が高瀬ダムへ下るようです。

 私の頭の中には高瀬ダムから大町までの交通費が頭を離れません。
といいますのは、高瀬ダムから大町までタクシーで8千円ほどかかるのです。
これを相乗りすると幾分安くあがります。
そのためには、高瀬ダムに着いた時に相乗りしている人がいなければなりません。

 こんな事情で私は、烏帽子岳へ急いで登り、ブナ立尾根を下り、先に降っている人達に追いつかなければなりません。

 5:15分、朝食もそこそこに烏帽子岳へ向かいます。
小屋の人に聞くと往復1時間半ほどだといいます。
緩やかな坂を登り白い砂のような砂礫地を歩きます。
両側には高山植物を保護するために緑色のロープが張られています。

 ニセ烏帽子といわれているピークに着きます。
   
    ここから烏帽子岳の尖った山頂岩場が見えます。
この岩の上が山頂です。

 そしてその奥には、立山と剣岳が朝日に輝いています。
   
    今日は剱岳も見えています。

 途中に咲いていた花々です。
   

 烏帽子岳の山頂部は完全な岩場です。
鎖やボルトが打ってあります。
慎重に登ります。
5:50分、山頂に到着!

 山頂は狭く写真を写す場所もありません。
慎重に降って小屋へ戻ります。
1時間20分ほどで小屋へ戻ることが出来ました。

 さあ、ここから先に降った人達を追いかけます。
私の計算では3時間掛かるといわれている高瀬ダムまで2時間で降れる計算です。
急な登山道であればあるほど早く降れます。

 それは、日高のコイカクを下った時の時間が頭にあるからです。
この時は標高百メートルを約10分で下りました。
ですから千メートル下るとして1時間40分あれば降れる計算です。

 小屋の左手を少し登ってからいよいよ急な降りとなります。
最初からつづら折りの急坂が続きます。
つまずかないように慎重かつ素早く下ります。

 快調に下ります。
1時間ほど下りますがここで休むわけには行きません。
もう少しと思って頑張っていると人の話し声が聞こえてきます。
男性2人が下っています。
この人達をおいぬいてさらに下ります。
3分の2ほど下ったと思われる辺りで下から登ってくる人がポツポツ現れます。
それらの人に挨拶をして下っていると70歳過ぎのご姉妹に追いつきます。

 「お先に!」と行って下ると階段が見えてきます。
   
どうやらもう少しで川原にでるようです。

 1時間30分ほどで下ることが出来ました。
   
川原の向こうに高瀬ダムの緑色の水が見えています。

 ここから上流を見ると滝が見えています。
   
    なかなか立派な滝です。

 仮造りの橋を渡ります。
   

 そして、吊り橋を渡りトンネルを潜ります。
   
   



 トンネルを抜けたところが高瀬ダムの上でした。
ダムの上を歩いて右岸側に行くとタクシーが数台待っています。
運転手さんが、「乗りますか?」と聞くので、「あとから来る人と一緒に乗るので待ってください」とお願いします。

 10分ほど待っているとご姉妹が降りてきます。
そこで相乗りをお願いして大町まで行けることになりました。
一人当たり3千円弱で済みます。

 バタバタとタクシーに乗って大町へ向かいます。
これで私の縦走が終わりました。
初日の雷以外、天気に恵まれた表銀座から裏銀座への縦走でした。

 さあ、大町へ行ったらさっそく風呂に入って汗を流すぞ~!

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  最後はバタバタしましたが4泊5日で表銀座から裏銀座へ抜けることが出来ました。
 ここまで歩いてくるとこの烏帽子岳からさらに北へ向かって歩きたくなってきました。
 ここから後ろ立山を歩き日本海まで歩くと北アルプスの全山を縦走出来ます。
 北アルプスの1回目は西穂高岳から槍ヶ岳でした。
 今回は槍ヶ岳から烏帽子岳までを歩きました。
 さらに北へ向かって歩くのが当然かなと思います。
 目指すは日本海・親不知の海岸です。