箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

第1印象は大きい

2019年04月14日 17時18分00秒 | 教育・子育てあれこれ
 
 
私が箕面市青少年弁論大会に出る中学生を指導するとき、よく伝えていたことがあります。
 
それは、「人は見た目で7割の第1印象がきまる」という事実です。
 
メーラビアンの法則というものがあり、人が情報を得る手段のなかで、視覚情報が7割程度、相手の感じ方に影響を与えます。
 
もちろん、人を見た目で先入観をもち、「こんな人にちがいない」と思い込み、偏見をもつのはよくないことは言うまでもありません。
 
しかし、弁論大会はわずか4分しか、スピーチをする時間が生徒には与えられていません。
 
そのとき、聴衆がさいしょにもった第1印象を崩すのは、なかなか難しいのです。
 
ハーバード大学での実験があります。
 
実験によると、第1印象は、1秒できまるという結果が導かれました。
 
その実験とは、教師の授業風景を録画した動画を音声OFFにして10秒間学生に見せました。
 
すると、学生たちは教師の力量を瞬時に判断しました。
 
これは、動画を見せる時間を5秒にしても、さらに2秒にしても、判断は同じだったそうです。
 
つまり、第1印象は1秒で決まるのです。
 
かりに、その力量がまちがった判断であっても、正しい判断であっても、見る人のもつ第1印象は、瞬時に形成されるのです。
 
したがって、弁論大会に出場する生徒には、最初の一言を発するときから、フルパワーで滑舌のいい話し方をする。
または、インパクトなある身ぶりを交えるように指導しました。
 
勢いのいい子やね。
明るい声の子だ。
堂々としてるやん。
 
このように、第1印象をもってもらえることに成功すれば、あとは自然とスピーチを聞いてくれます。
 
そして、つぎはスピーチの内容で相手を引きつけていくこです。
 
私も中学生に、集会などで話すときは、講話の切り出しにはかなり注力しました。
 
 
人を見た目で決めてはいけませんが、服装も第1印象に大きく影響します。
 
だから弁論大会では、制服をちゃんと着て、姿勢を正して演台に上がるのです。
 
なにも、高価な服装をする必要はありませんが、清潔感のある、よく手入れされた、節度ある服装をすることも大切だと考えています。
 
そして、私たちも対人関係で初対面の人には、第1印象に気をつけたいのです。