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「難しいことをやさしく、やさしいことを深く」は井上ひさしさんの言葉です。
その道のプロの人は、分野外の人に、よく専門用語を使いたがります。
聞き手は、なかなか理解しにくいのです。
たとえば、学校の教師が、保護者に「乳幼児の愛着形成が大切です」と話します。
保護者には、「愛着」の意味をなかなか理解してもらいにくい言い回しです。
これは、難しいことを難しく話しているのです。
そこで、こう言えばどうでしょうか。
赤ちゃんが笑うと、親が笑いかえしてくれます。
オムツが濡れて泣くと、親がスッとかえてくれます。
このようにして、赤ちゃんは人に頼れば、応えてくれることを知ります。
赤ちゃんと親の間に信頼感が生まれます。
これを愛着というのです。
こういうと、難しいことがやさしくなります。
続けて、
この信頼感は、じつに大切なんです。
このように育った子は、人を信頼するので、学校へ行っても友だちがつくりやすくなりますね。
そう考えますと、子どもが小さいときには、親は子にベッタリとかかわることが、あとの学校生活にも影響してくるので、とても大切なのです。
こういって、やさしいことを深く理解してもらえるように話すのです。
これがプロの教師のプロたるゆえんです。
お医者さんも、寿司職人も、0.0何ミリの精巧なネジを作る工員も、あらゆる仕事のプロといわれる人はみんなこのように、わかりやすく説明します。
私も学校で保護者や地域の人に話すときは、できるだけこのように心がけています。
また、学校発出の文書も、こういった観点で決裁しました。