今回の旅行で見たかったもの三ヶ所めは、、の前に、家族が一度通ってみたかったという国道273号。
旅行中に帯広から大雪山系の三国峠を通るコースをドライブしてきた。
このコースは、携帯電話の電波も届かない大自然の中を走るため、運転する時は(家族が)かなり気をつけていた
事故はもちろんだが、万が一車が故障で動かなくなった場合はどうするかなどと、シュミレーションをしながらのドライブ。
「通りがかった他の車に頼んで、電波が通じる場所でJAFに連絡してもらう、枯れ木を燃やしてのろしをあげる」
なんてことを言ってるうちに三国峠に着いた。
三国峠の頂上です。
北海道の国道では最も高い標高1139メートルで、ここから見下ろすと大樹海が眼下に広がり、それを取り囲むようにして東大雪の山々がそびえている。
これは約100万年前の大噴火で陥没してできたカルデラだそうだ。
北海道の真ん中にあった大きな火山が陥没したとは、いったいどれだけの大噴火だったのだろうと思う。
そして今は一面の樹海になっているが、かつてはこのカルデラの中心地に旧国鉄士幌線の終着駅と集落があり、木材の積み出し基地として栄えていたそうだ。
1960年ごろには2000人が住んでいたと言うから驚きだが、今は住む人もなく電波も届かない。
使われなくなってから長い年月が経った錆びた線路だけが、当時の面影を残している。
さて私が見たかったものも、実はこの国道沿いにあった。
タウシュベツ川橋梁(タウシュベツがわきょうりょう)
古代ローマの遺跡のようにも見えるが、これは今から90年ほど前に造られた旧国鉄士幌線の鉄道アーチ橋。
建設された1937年は、世界が戦争に向かった頃で、貴重な鉄の代わりにコンクリートで造られたため、毎年自然に崩落を繰り返していて、近い将来完全に崩壊するだろうと言われている。
橋はもうかなり痛んでいるけれど、遠くから見ると一枚の美しい絵のように見えた。
現在、橋の周囲は人口ダム湖(糠平湖)になっているため、水位が上昇する6月ごろから沈み始めて、8〜10月には完全に水没してしまうが、今はちょうど水位が低い時期だったので、遠くからではあるが、その全体を観ることができた。
ところでタウシュベツ川橋梁を観るために、展望台へと続く林道を歩いていたら、二頭の鹿がじっとこちらを見ていた。
鹿はあまり怖くないが、やはり会いたくないのは熊さんで、この辺りはヒグマの生息地になっている。(一昨日もこの林道にいらっしゃったらしい)
この日は歩いているのは、私たち家族三人だけで、熊よけの鈴も持っていなかったので、大きな声で歌いながら歩いた。
歌っているうちにだんだん楽しくなってきて、ますます大きな声で歌っていたら、前から二人の方が歩いて来ていることに気がつかず、赤面してしまった。
行かれる場合は、ラジオか鈴を持参されると良いかと。。。
というわけで、以上が行きたかった場所でした。
どこもタイミングよく観ることができて、大満足の旅行になった。