ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

共存

2015-03-03 16:15:29 | 日記
最近よく東田直樹さんの本を読んでいる。

東田直樹さんのことを知ったのは、昨年テレビで放送された番組を観たのがきっかけだった。

「この方はずいぶん障害が重いな」とはテレビ画面に映る東田さんを見ての最初の印象だった。

22歳の東田直樹さんは重度の自閉症であり、普通に会話ができず、意味のない叫び声を発したり、また少しもじっとしていることができない。

そして、ひとりでの行動が難しい為、いつも傍らにお母様が寄り添っていらっしゃる。

そんな重度の自閉症を持つ東田さんが、両親から教わった文字盤で自分の意思を伝えられるようになり、さらに今はパソコンを使って自分の考えを文章にすることができるようになった。

その文章は、今まで私が持っていた自閉症に対する価値観のようなものが、根底からひっくり返されてしまうほど素晴らしく、豊かな言葉で綴られており、一冊を読み終えた後も次々と読みたくなるような文章を書かれている。

自閉症である自分は、なぜ他人から見ると意味のないような行動をするのか、なぜ叫び声をあげてしまうのかなど、東田さんの本を読むとすべてに意味があってしていたことだと分かる。

それによって、他の同じような自閉症の方の行動もすこし理解できるようになった。

東田さんの本を読むといつもたくさんの感動や感銘を受けるのだが、今日たまたま開いたページに、まさに昨日からずっと頭の中にあった言葉「共存」があった。

「続・自閉症の僕が跳びはねる理由」から一部抜粋します。

人間愛について

愛は、誰もが持っているはずなのに、誰もが追い求めてやまないものです。

動物も気の合うもの同士がカップルになったり、群れを作ったりします。

もちろん、弱肉強食の世界ですから、そこには力関係が影響しています。

僕たち人間は動物とは違い、強い者だけが生き残るようにはなっていません。

仲間を助けたり、協力したりすることで、集団として生き残る力というものを持っています。

それは、人間には心というものがあるからだと思います。

心は目には見えません。

行動にも全て現れるものではないと思います。

僕は、心があるからこそ人間は、集団で生き延びてきたのだと考えています。

集団であれば、その中には弱い者、身勝手な者、価値観の異なる者など、様々な人たちが存在します。

戦争という無残な歴史を繰り返してはいますが、お互いが違いを認め合い助け合う中で、人間は存続してきたのだと思います。

人間愛とは、人間が人間であることを誇りに思うことではないのでしょうか。

自分を相手に置き換えて物事を考えることができたり、かわいそうな人を見るとほうっておけない気持ちになったりするのも心があるからです。

心にある良心は、それがなければ人間が存続できないものなのだと感じます。

誰かを好きになることも、知らない人を恐れることも心の揺れが原因です。

人が愛を大切にしているのは、愛こそが全ての問題を解決するキーワードだと知っているからです。

人間が求め続ける愛の理想は「共存」ではないでしょうか。

共存への道を探し始めた先にこそ、新しい人間の進化の形があるのだと僕は信じています。

以上 「続・自閉症の僕が跳びはねる理由」より


大切な生態系の一部を担っている「カラス」との共存もそうであり、またこの地球上に存在する数多くの生き物たちや植物たちとの共存、そして大自然との共存など、今こそ共存の道を探していかなければ人類に未来は無いのかもしれない。





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